学問空間

「『増鏡』を読む会」、第9回は2月22日(土)、テーマは「上西門院とその周辺」です。

0049 黒川知文『日本史におけるキリスト教宣教』

2024-02-27 | 鈴木小太郎チャンネル2024
第49回配信です。


奥山倫明「2000年代日本におけるキリスト教信者の急増減ー宗務課「宗教統計調査」から考える」に黒川知文『日本史におけるキリスト教宣教―宣教活動と人物を中心に―』(教文館、2014 ) への若干の言及。

https://researchmap.jp/mokuyama/published_papers/1430202

黒川知文(1954生)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E5%B7%9D%E7%9F%A5%E6%96%87

『日本史におけるキリスト教宣教―宣教活動と人物を中心に―』
https://shop-kyobunkwan.com/4764203383.html

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序章 問題提起

 キリスト教が日本にもたらされて四六五年が経った。しかし、日本におけるキリスト教徒は二〇一四年において全人口の〇・八二七%にすぎない。統計的に言って、キリスト教の日本宣教は際立った成果をあげていないことを、認めざるをえない状況になっている。
【中略】
 それでは日本のキリスト教宣教には、まったく希望がないのであろうか。
 日本へのキリスト教宣教は失敗したと結論する悲観的な宣教失敗論者に対して、三つの資料を示したい。
 第一の資料は、すでにみたキリスト教に対する信頼度の時間的推移である。【中略】
 第二の資料は、アジア・太平洋戦争後の一九四八年から今年二〇一四年に至る六六年間における日本のキリスト教徒の人口の推移である。これを見ると、三%と推定されるキリシタン時代の人口比には及ばないが、日本のキリスト教徒の人口比は、漸進的だが、着実に増加しつつあることがわかる。この表には含まれていないが、『キリスト教年鑑』に収録されていない、プリマス・ブラザレンの流れの全国的規模のキリストの集会や、多くの単立教会や集会や家庭集会がある。したがって実際のキリスト教信者数はもっと多いと推定される。
 第三の、最も重要な資料は、近代日本史における指導的人物とキリスト教との関係を示した表1である。【後略】
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黒川氏は『キリスト教年鑑二〇一四年版』(キリスト新聞社)を使用。

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『キリスト教年鑑二〇一四年版』によれば、2014年の日本のキリスト教人口はプロテスタント約59万、カトリック約43万、正教約1万、合計約104万だそう。文化庁の『宗教年鑑』での約195万より遥かに少なく、こちらの方が信頼できそう。

https://twitter.com/IichiroJingu/status/1762095160882778226

「キリスト教年鑑の歴史」(キリスト教新聞社サイト内)

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