これってやはり化石? 私のライフスタイル!

ひともすなるブログなるものを、われもしてみむとてするなり

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」・・・息子家族に渡した本2冊

2024-01-21 | 読んでみた本



昨年の夏前に、読売新聞で紹介されていたブレイディみかこ氏

その記事を読んで関心が出来、息子のところのMちゃんとビデオトークした際に話題にしました

すると、Mちゃんも知っていて読んでみたいとの事

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」とその続編の「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2」を買ったのはもちろんのことでした

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」は、本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞受賞!】をとった本で、私もその程度のことは知っていました

日本人の母親とイギリス人の父親の家庭で育つ男の子が小学校を卒業したあたりから中学校に入学して、社会の矛盾、不平等、貧困、差別などを子供の目を通して書いてあります

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」は、内容的にも文字数もかなりボリュームがありました

こちらは読み終えて、Mちゃんに譲れました

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2」の方は、ボリュームはないものの最後まで読みきれず、Mちゃんに渡しました

気になっていたので、図書館で借りてどうにか読み終わったところです

我が家の孫ちゃんたちも、息子の駐在期間だけですが、現地校に最初から通っています

イギリスの教育制度は日本ほど単純ではなくて、息子たちから話を聞いてもイマイチ理解できずにいました

そのよくわからない教育制度についても書いてあるので、かなり理解できた感じです

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」の舞台はイギリスの南部のブライトン

イギリスは今でも階層社会と言われていますが、一般庶民も富裕層と貧困層で住む地域や住宅形態も大きく違うようです

豊かでない地区に住み、ボランティア活動もする母親の影響を大きく受けているような主人公

彼が見たり感じたりした事を、母親の作者の優れた文章力で書いてあります

色々と衝撃的な内容も出てくる本ですが、私が1番唸ったのは

ブライトンのような地方都市では、白人の集団というかコミュニティの方が、貧しくて教育水準も低いという現実

イギリス以外の国(非白人)にルーツを持つ親の方が、生活水準も高く教育レベルも高いらしい

もちろん例外もあるわけですが

我が家の孫たちの通う学校も、非常に国際色豊かなようです

そしてどうやらお金持ちが多いらしくて、小学校4年生で渡英した孫ちゃん2は、それが不満らしい

クラスの友人たちがしてもらえる事が、自分にはしてもらえないと

例えば同じ推しをしていても、コンサートチケットを難なく手に入れられる友人

ところが親からその金額は子供が楽しむコンサートチケットの金額ではないと、買ってもらえない孫ちゃん2

日本の国力が落ちていることも一因かもしれません(息子はかなりその事を言っていますし)

日本人は優秀だ、日本は金持ちの国だという時代もありましたが、子供の数はどんどん減り、経済活動の先行きも怪しくなってきた今の日本

私が住む小さな町にも、外国人労働者はいて慎ましく真面目に暮らしているようです

日本人の人口がこれから先も減り続け、外国人労働者が増え続けて、一生懸命に働く彼らの方が豊かな暮らしをする・・・そんな時代がくるのかも

一冊の本を読んでいて、そんな事も思っています

私が今一番気になる作家のプレイディみかこ氏

次々と本が刊行されているようで、少しずつ読んでいこうと思っています









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デジタルな世界の人と、初めてリアルに繋がった

2023-08-04 | 読んでみた本




ブログでフォローしている方の本「街道歩き4000km」のプレゼントに、かなり悩んだ挙句応募しました


応募となれば、実名、現住所、メルアド、電話番号などを公開することになります

デジタルの世界は、ある意味仮想空間

この仮想空間の殻を破って、現実の世界と繋げるなんて、どうなんでしょう

私は加工ソフトなども使って、個人情報をぼかす感じで写真もよくアップしています

この程度でさえ、慎重な人はハイリスクだとやらないのに

でも本となれば、著者のプロフィールはほぼわかるのです

お互いに個人情報を教え合うことになるのですから、ここはもう意を決して応募しました

フォロワーも多いこの方、応募も多く、抽選になり、結果は当選

毎回丁寧にメールをいただき、そして今日の夕方手元にレターパックで届きました

火曜日に応募してから、4日目です

3年に満たない期間におよそ6つの街道歩きをして、それをまとめて本にされた行動力

その本をプレゼントしますとブログでお知らせして、4日目なのです

なんでものんびりの私からしたら、まさしくスーパーシニア‼️

ブログで綴られた街道歩きの写真も見たりしながら、ゆっくりと読んでいこうと思います

とても同じことは出来ないけど、スポットスポットでは街道歩き出来るかも

まずは薩摩街道からかな

そうそう、手元に届いてまず読んだのは、鹿児島に入ってからの薩摩街道歩きの部分です

もちろんブログでも読んでいて、その時は大きな地図を広げてルートを地図で辿りながらでした

書籍として読むと、行間がやはり伝わってきます


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「夫婦の親」柳博雄 著・・・祖父の事を思い出す

2022-08-29 | 読んでみた本
二年八ヶ月、痴呆の親と暮らしたり、病院に通ったりした、朝日新聞社の記者の書き下ろしの本

時は1993年ぐらい、東京に住む父親を大阪に連れてきて一緒に暮らし始めた頃から始まる

父親は新潟出身で、医者

戦時中は中国の満鉄系病院で医者、新潟でも医者、その後東京の下町で医院をやり、最後は都内の無医村の島で奉仕したという、大変立派な父親

著者の父親の記憶が、現実に起きている父の痴呆をなかなか受け入れられない

何かの間違いで、きっとまた記憶の中の父親に戻ると期待して、介護する日々

介護すると言っても、それは当然妻の仕事だと考えていて、ほぼ妻に任せっきり

妻は一緒に暮らし始めて、義父が正常でないと知り、著者に再三訴えるが、それを受け入れることができない

おむつなどの介護用品を買いに行くのに、知り合いに見られないようと願う著者

この親が痴呆になった!という事を職場や知人に知られたくないという気持ちが、私には理解できなかった

年を取り、ボケることが恥ずかしいと思う人がいた時代

老人性認知症という言葉もなく、介護保険制度もスタートする前、痴呆の親を自宅で世話する妻の苦労が綴られている

私の記憶では、家庭で世話のできなくなった寝たきり老人や、認知症の親を病院に預けて、あちこちにそんな老人を金蔓にする病院が増えていた時代のことである

私の母は、舅を晩年自宅に引き取り世話をした

何年続いたのかさえ、今は覚えていないが、母の苦労はしっかり覚えている

まだ紙おむつもない時代で、晒しの乳児用おむつでは用をなさないと、白いネルの生地を巻きで買い、正方形にカットしておむつを作っていた

ネルとは木綿素材で表面を起毛加工してあり、保温と保水に優れた布である

舅をひとり留守番させて出かけたある日、帰宅すると冷蔵庫の前でひっくり返り、バタバタともがいていた舅

冷蔵庫からロースハムのブロックを取り出し、その塊を噛んで入れ歯ごと喉に詰まらせて悶えていたという

びっくりして、耳鼻科の医者に往診してもらい、鉗子を使って取り出したと、ことの顛末を話してくれたことがある

母も痴呆老人と暮らしたことは、舅が初めてだったらしい

おむつの中に手を入れて、自分の糞を取り出してあちこち汚す事ももちろん何回もあった

舅は寡黙で穏やかで背の高いハンサムさんだった

そんな舅に、母は後始末をしながら

じいちゃんはよか人だけど、この手がどうも悪さをしていかん

と、言っていた

学生時代、帰省中の私は、祖父の食事の介護をしてと頼まれたことがある

野菜を細かく刻んだ雑炊を作り、ベッドの枕元でスプーンで口に入れて世話した記憶がある

祖父は何も言わず、私がスプーンで運ぶ雑炊をひたすら飲み込んでいた

それから二ヶ月もせず、祖父は旅立ち、母は寝たきり老人の世話から解放された

その頃の父の記憶があまりない

入浴は母と2人でさせていたようだが、そのほかの世話は母に任せっきりだったと思う

父も母も認知症の親を引き取り世話をしている事を、世間に隠したりはしていなかった

家にはしょっちゅう近所の人が出入りしていたし、母に苦労かけたという言葉は私も何回も聞いている

舅が亡くなり、老親の世話から解放された母は、お茶の稽古やお花の稽古を再開し、友人や父と旅行を楽しんでいた

学生時代の軟式テニスも再開した

あんなに生き生きといろんな事を楽しんでいたのは、それまでの介護が母の生活を縛っていたからなのだろう

父もそんな母の様子を、仕事から帰って聞くのを楽しみにしていたという

あるきっかけで手にした、この本を読んで、母の老人性痴呆になった舅を世話していた頃のことを思い出した

介護保険制度がスタートする数年前の経験が書かれたこの本は、世に出ると反響も大きかったそうだ

読者からの手紙の中に、よくも自分の親の恥を世間に晒したものだ❗️という批判がそこそこあったそうだ

この著者だけでなく、老いてボケる事は恥ずかしい事と考えていた時代があったんだと、本を読んでいて二度も驚いた

介護保険制度がスタートして、四半世紀

高齢者が人口に占める割合の高い市に暮らしている

日々の散歩で歩く範囲に、大きな高齢者施設が3ヶ所、小さな規模のグループホームのような高齢者施設が数カ所ある

コロナ禍で、地域の高齢者施設は一般人との交流も無くなり、施設で暮らしている人々の生活の様子はさっぱり伝わってこない

虐待などなく、穏やかな晩年を過ごしていることを願うばかり

一冊の本を読み終えて、祖父のこと、母のことなどが思い出された




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かみはこんなにくちゃくちゃだけど・・・タイトルに惹かれて借りた絵本

2022-07-27 | 読んでみた本
ヨシタケシンスケ作の絵本です

タイトルは「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」

私の髪は癖っ毛

小学校も終わる頃から癖が出てきて中学校、高校生の頃が一番癖が強かった記憶があります



多分中学生の頃の写真

癖っ毛を一生懸命押さえています

この髪は中学校では生活指導の先生ばかりでなく、いろんな先生の目に止まり、同じ質問をされていました

「パーマかけてるの?」って

この校則違反しているの?みたいな声かけが嫌で嫌で 一生懸命伸ばすのに、伸びるはずもなく😰

さらにクラスメートの男の子達は、天パー❗️天パー❗️と言っていました

高校生になっても相変わらず癖っ毛でしたが、流石に高校では聞かれたことはなかったので、中学校の校則がうるさかったのでしょう

大学生になり、ヘアサロンでカットしてもらうのに、写真を見せてヘアスタイルを頼んだ事があります

その髪の形はショートカットで毛先が自由に動いているような、手櫛で軽く撫でたようなスタイルでした

モデルは可愛い白人の若い子

その時言われた言葉はきつかった

「この髪型は可愛い子なら似合うけど、君は全然違うでしょ‼️」

ストレートなこの言葉にはものすごーく傷つきました

私が当時見たその写真のようなヘアスタイルをするようになったのは、40才近くなってからです

それまではブローして髪の形を整えるのが世間では一般的でした

40才近くなって通い始めたヘアサロンの方は、私の癖毛を羨ましいと言ってくれて、癖毛が生きたカットをしてくれたのです

以来ほとんど私は、ドライヤーで乾かした後は、手櫛で軽く整える程度のズボラで過ごしています

今でも相変わらず癖っ毛ですが、髪の太さも髪質も髪の量も若い頃と違ってきて、癖毛なのに月一ウェーブを入れてもらっています

癖がなくなりいわゆるストレートヘアになったのは、これまで2回だけ

2回とも出産後のことです

出産後の髪質が変わったのを見て、ずっと担当していた美容師さんも驚いていました

私にとって癖っ毛である事は、健康のバロメーター
体調が良い時に癖が強く出るとわかり、自分の髪の毛を肯定的に受け止めて、ストレートパーマとかもかけずにきました

でも中学生の頃のしつこくいろんな先生に言われた事と、こんなヘアスタイル可愛い子しか似合わないと、却下された事は、癖毛に関しては辛い思い出です

こんな経験をしているので、「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」という絵本のタイトルはものすごく気になりました



きれいなものがなにか だんだんわかってきたの
かたほうのめはみえなくなってしまったけど


にわにツリーハウスをつくりたいの
きはまだこんなにちいさいけれど



つづきがよみたいマンガがあるの
まちはこわれてしまったけど
(ついついウクライナ🇺🇦の事が頭をよぎります)

ページをめくるといろんな情景が描かれています
そして主人公の女の子は、髪はこんなにくちゃくちゃだけど、歌手になりたい

で終わっています

いろんな出来事を、見る視点を変えたりしながら、肯定的に受け止めてあります

読み終わって、気持ちが優しく穏やかになれる大人向けの絵本でした

髪の毛は黒くてストレートヘアがほとんどで、それ以外はおかしいというような校風は半世紀前の私の場合

今は流石にこんなことを聞かれる中学生や小学生はいないと思うし、あってはならないことです

それでもみんなと同じでなければ、色眼鏡で見られたり、同調圧力があったりするのは半世紀経ってもあるんだろうなと、絵本をめくりながら思うことでした

最後は、姫ひまわり🌻が咲き出した写真


上も下も昨年はコスモスが植えてありました

もしかして種を蒔いた人達は、ウクライナ🇺🇦への応援のメッセージを込めたのかも






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いしいしんじ という作家さんの本に興味があって

2022-01-14 | 読んでみた本



「トリツカレ男」といういしいしんじ作の本を読んでみました

「トリツカレ男」という本が読みたかったわけではなく、いしいしんじという作家さんが昨年辺りから気になってのことです

きっかけは、新聞の人生案内の回答者になられた事です(読売新聞)

30代ぐらいまでは、新聞の人生案内コーナーになぜか嫌悪感を持っていました

理由はわかならないのですが、若くて強がって突っ張っていたのかも😰

40代半ば辺りから、人生案内コーナーを読むのが、新聞をめくるときの楽しみになりました

相談された内容に、自分ならどのように答えるかなぁと考えて、そのあと回答者の部分を読むのです

思った事と同じような事が書いてあったり、正反対の事が書いてあったりします

回答者の職業や人柄が伝わってくるのも、読む楽しみになりました

作家や学者さんが執筆された本に興味を持って読み始めたことも何回もあります

読んで挫折したことも、もちろん数回

人生案内でいしいしんじさんが回答者と目に入ると、今日は手強いなぁと思います

私の発想とほぼ違うのです

だから余計に気になります

ひらがなを多用した文体と独特の文章にも心惹かれていました

年末年始のまとまった時間に読もうと 抱え込んだ本の中に一冊が、「トリツカレ男」です

第一章は、非常に読みづらいものでした

これまでの小説と違って、ひらがなが多いのも理由の一つ(でも私は漢字が苦手なのですが)

第二章からぐんぐん引込まれていきました

内容は、大人が読むおとぎ話のよう

話の展開が気になって、一気に読んでしまいました

読み終わった後の、気持ちがとても穏やかで温かいのです

文庫本で160頁の短編小説

しばらくは、この作家さんがマイブームになりそうです

☆  ☆  ☆  ☆  ☆


今日は冷凍庫にあった鶏ごぼうご飯の素を使って、炊き込みご飯

錦糸卵をたくさん作ったので、ご飯にたっぷりとかけて、豚汁とイワシの干物

ブロッコリーとレタスなどを取ってこようかと言うトトさんに、待ったをかけました

キュウリを使いたくて、ワカメと中華クラゲの酢の物、蓮根をソテーしてバター醤油を絡めた小皿も

夏野菜のキュウリはこの季節はハウスで加温しながら作られているので、買わなければいいものの、たまに買ってしまいます

地場物なので、冬のキュウリにしては美味しいのもつい手が出る理由です(鮮度がいいのでしょう)

鶏のもも肉を買って、刻んだもも肉とささがきごぼうを炒め煮にして 煮切った物を、鶏ごぼう飯に使っています

一度に一枚のもも肉を使うので、半分は冷凍

少しタンパク質を増やしたいなと思った時に、炊き込みご飯として使っています

私は昔からイワシが好きで、特にこの季節は鮮度が良くて脂ののったイワシがあるとついついお買い上げ

もちろん干物でもお買い上げ

でもなかなか生のイワシを見かけないのが残念です





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千利休 無言の前衛・・・赤瀬川原平著

2021-06-28 | 読んでみた本



同じ曜日に稽古している社中の一人から勧められた本です

著者の赤瀬川原平氏は、映画「利休」の脚本を書いた人

この「利休」は、1989年秋に公開された伝記映画だそうです

配役は、利休に三國連太郎、信長に松本幸四郎など

残念ながら、見ていません

が、スーパーモデルの山口小夜子さんがチャチャの役どころで出演したというのは、雑誌で読んだ記憶があります

赤瀬川原平氏に関しては、恥ずかしながら全く知識がなし

読み始めると、利休とは関係のない部分を読むのに苦労しました

前衛とは如何なるものか云々の下りです

トマソン物件とか😥

年齢を言い訳にするのは良くないけど、新しい概念を理解するのはなかなか大変と思いながら読み進める事も

でも、面白い、わかりやすい部分も沢山あり、一番面白く なるほどと思ったのは、

日本の文化は成熟すると縮小するという所

「縮小のベクトル」というところで説明されています

抜粋すると

ふつうはものはみな成熟すれば、肥大していくのが地球上生物、及び生物組織の常態である。動物も、植物も、家族という組織も、政党も、企業も、宗教も、大学も、いずれも成熟するごとに大きくなって、また大きくなることが成熟と見なされている。

しかし成熟即縮小という逆作用が、ICチップスを極点とする工業生産にはあるのであり、日本がそれをもっとも得意としている。そしてその発端が、安土桃山時代、千利休に主導された美意識に発生している。

(途中省略)
このようなものごとの縮小する証例は全世界に散見されていて、日本の特異性と発生言えないかもしれない

しかし、その縮小例が美意識となって、各種文化にまで達している例は、ここだけの事ではないか

(途中省略)

おそらく有限の壁を持つことにおいて、島国日本は先進国であったのだろう。だからあの時代、西欧的増大の波に触れたとたんに、この現在を予知するかのように、縮小のベクトルを美意識として持ったのである

利休の縮小の最大の例が、草庵茶室であり、2畳の茶室の待庵であり、色彩の無である黒楽茶碗だと

当時珍しかった朝顔がたくさん咲いていると聞いた秀吉が、利休の耳に入り、見せて欲しいという

利休は庭に咲き乱れていた朝顔の花をバッサリと切り取り、茶室に一輪だけいけてあったという(わりと有名な)エピソードにも触れています

咲き乱れる朝顔の美しさをたった一輪に絞り込むという方法に、日本の美意識の極まりを見る思いがするのである、とも書いています

この辺りは読んでいても、自分の経験や知識から他を想像しやすく面白いでした

そして、新しい茶の湯の形を生み出していかなければ、侘びやサビではないとなるのですが、茶人の端くれになりたいと思っている私なのですが、もうどんなに背伸びをしてもたどり着けない世界です

私の茶の湯は、最後までお稽古事なんだろうなと思いながら読んだ本でした

せめて見立ての道具で遊ぶぐらいはどんどんやっていかなければとも思っています

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

昨日の夜ご飯はご飯は、手巻き寿司


2人だけの食卓で手巻き寿司をしたのは、初めて?かも

寿司飯は、銘々に分けました


秋田の甥っ子から送られてきた旬のじゅんさい

茹でてメカブと酢の物にしてみました


喉越しツルッとしていて、夏の食材ですね

ごちそうさま



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予報通りの雨の一日

2021-03-07 | 読んでみた本

今朝は起きた時から、雨

外を見ても目に止まらないような小雨でも、水溜りを見れば降っているのがわかります

底洗いして水と泥を全部出した池は、水漏れを補修してから水を溜めて鯉を入れるつもり

でも、補修に至る前に、ここのところよく降る雨で、池は水がたっぷり

水道水も引いてありますが、雨樋から伝わった屋根の雨水が流れ込むようにしてあるのです

雨水だけであっという間に、一杯溜まってしまいました

池の補修(セメント)は、いつ出来るやら

雨雲レーダーの動きを追ってみると、終日雨の予報です

こんな日は、ベス🐕‍🦺は散歩に行けずかわいそう

でも私は、昨日の外作業用のツナギではなく、着物日和😄

ウールの単衣を着て、割烹着


日頃はついつい後のばしになるリビングの飾り棚を拭いたり

すぐに溜まる紙類を片付けたり

その合間に書の稽古

そして、エネルギーを持て余しているベス🐕‍🦺の、ねぇねぇ遊んでよ❗️ ポーズに


相手をして家の中を追いかけっこしたり、体のあちこちを撫でたり

ベス🐕‍🦺は、この姿で私の指を舐め舐め、たまに甘噛み

全然痛くなく、ただ手を咥える程度です

癖になるといけないので、咥えた手をぐいっと口に押し込もうとすると、そっぽを向いて離します

少しずつ読んでいた文庫本の時代小説もついに読み終わりました


図書館の新刊コーナーにあった一冊です

読み始めて、時代考証で⁉️と思うところがあったのですが、私の知識不足らしい

江戸時代明暦の大火の後の庶民の暮らしを描いてあります

20歳にも満たない書の上手い女の子が、頼まれて縁切り状を代筆するようになるのですが

次々に騒ぎに巻き込まれていきます

文庫本のカバーのイラストからわかるように、若い人にも読んでほしいのかも

主人公は、現代の女の子の語り口です

それなのに、周りの人が 江戸時代を思わせる語り方なので、最初から最後まで少し違和感がありました 

でも、時代ドラマとしてテレビで上映されているような錯覚になるほど、登場人物の姿や場所や時代が、私の頭の中で映像化されていました

もしテレビ化されたら、必ず見るだろうなぁ❣️なんて思いながら読み終わりました

そうそう、続編もありそうな終わり方

解説を「いまでしょ❗️」の林修さんが書いています

著者は、泉ゆたか

読みながら女性が著者かな?と思っていましたがやはりそうでした



☆  ☆  ☆  ☆  ☆

今日はこんな事を、ちょこちょこと繰り返して雨の一日が終わりました

明日は晴れ

ベス🐕‍🦺はたくさん歩きたがるはず










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松風の家・・・貸していた本が戻ってきました

2020-11-19 | 読んでみた本



お茶のお稽古仲間に、回し読みでお貸ししていた本が戻ってきました

宮尾登美子著の、「松風の家」です

お茶の稽古をした事のある人なら、裏千家がモデルだとすぐにわかります

近年お茶の稽古をする人は、どの流派でも減少傾向だと言われています

それでも裏流の同門はお茶の世界では多いし、何かと派手な?活動が話題になります

先月は今のお家元の千敬史氏が丹心斎若宗匠となり、裏千家の次の後継者となりました

この「松風の家」は、江戸から明治に日本が大きく変わり、それまで大名相手に生計を立てていた(少し変な表現ですが)のに、大名がなくなり、天皇も東京に遷り、衰退の道を辿ってしまった宗家のお話

明治期の混乱と貧苦の中に生き、かつ復興をなし遂げた「女たち」の苦難の物語です

私は、お茶の稽古を始めた時に、前の先生から渡されて読んだのが初めてでした

その後、手元に置きたくて買い求めた本です

茶道は総合芸術と言われますが、本当に際限なく広い世界です

利休道歌に、

茶の湯とはたゞ湯を沸かし茶をたててのむばかりなる事と知るべし

とありますが、知るほどに面白くなる、道具も増えるほど楽しい

歴史音痴の私は、歴史の中に迷い込む面白さを茶道をかじって知りました

この本からは、幕末から明治期へ移った混乱を、茶道の世界から知ることもできました

岡倉天心の「茶の本」を読んでみたいと思ったのも、この「松風の家」を読んだのがきっかけでした

松風とは、釜の湯の沸き加減を例えているそうで、シュンシュンとした音を言うそうです









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古関金子・・・朝ドラ関連で

2020-11-17 | 読んでみた本



市の図書館で月に三回ほどは本を借りるトトさん

たまに、私にもと、渡されます

前回は、「半沢直樹」

ドラマが始まる前に借りてきて、トトさんが読んで、その後ダイニングテーブルに置いてありました

私も読みたかったけど、時間切れ

また借りてきたらいいよと、言われましたが、ドラマが始まり、ずいぶんお付き合いして見たので、少し食傷気味

録画して、繰り返し見るのです、大体夕食後か、お昼ご飯の後に、トトさんが💦

今日は、「古関金子」を、私にお土産〜❗️なんて言って渡されました

朝ドラ、エールを見ているので興味があるだろうと、親切心でしょう

朝ドラで、二階堂ふみさん演じるおとさんは、古関金子さんがモデルです

この事や、もう少し詳しい内容は、東京に住む友人が豊橋出身なので、彼女から聞いていました

金子は、キンコと呼ぶそうです

古関裕而の妻だった金子さんについては、ほとんど記録が残ってないそうで、この本の中身も、少し物足りないぐらい

でも、朝ドラのおとさんより、はるかに情熱的で才能豊かで、歌も上手だったことがわかりました

子供が出来て、音大を中退したり

実力でオーデション通ったのではないとわかり、オペラを降板したり(朝ドラの中では

実際の金子さんは、

声楽を辞めた後は、文芸活動にのめり込み、機関紙を出したり

子供のために株の運用をしようと、猛勉強して、業界紙に特集や対談などの記事を書いたり

晩年は油絵に目覚めて、展覧会に出品したり、雑誌のイラスト描いたりしています

どれも素人レベルで終わっていないのです

今回の朝ドラは、様々な制約の中で作られているから、仕方ないのでしょうが

この本を読んでみて、二階堂ふみさん演じるおとさんは、もったいないほど軽く扱われているし、もっと掘り下げて描いて欲しかったなぁと、少し残念です

まぁ、ドラマだから違って当然なのですが

この「古関金子」は、2時間ほどで読み終えたボリュームでした
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「孤篷のひと」葉室 麟・・・小堀遠州の茶の心

2020-08-29 | 読んでみた本



お茶を少々嗜んでいますが、非常に奥が浅く、お茶の稽古をしていますとなかなか人に言えません

自分の茶道の自信のなさは、お点前の手順云々よりも、もっと違う所にあるように思います

一つは歴史に対する無知と知識欲の無さ

例えば、小堀遠州に関しては、遠州流という茶道の流派があるという程度しか知りませんでした・・・30代の頃の事です

スイミングスクールで知り合ったIさんとは、入会したのが同じ時期だった事、似たような年齢の子供がいた事などから親しくなりました

彼女の家に招かれた時、嫁入りタンスに小堀の家紋が彫ってあり、母の好みでこういう拘った事しちゃって😪と、考え方や感覚の違うお母様の事を話題にしたのです

彼女の旧姓が小堀姓だと知りましたが、まさか遠州の末裔というプライドが 彼女のお母様にあることまでは、理解できていませんでした

私がIさんの事を、トトさんに話してもなかなか名前を覚えてくれません

ところがある時、旧姓が小堀だってというと、一発で覚えてくれました

私の父にも、話したことがあります

父もすぐに、徳川家康に仕えた武士で、有名な庭をたくさん使った人だよ・・・そして延々と遠州の話を楽しそうにしてくれました

その後は、京都や日光東照宮などに、小堀遠州が作った庭園を見る機会があったりして、遠州が江戸初期の頃、日本の歴史の中で重要な人物だった事を少しずつ知ってきました

でも、やはり印象の薄い人なのです

で、今日の本題のタイトルの本ですが、小堀遠州のお茶の世界観みたいなものを中心にして書かれた小説といえばいいのでしょうか

時代は遠州の晩年で、遠州が交流があったりした歴史上の有名人が、お茶に絡めて登場する回顧録の形で書かれています

しかも有名な人物ばかり

その中の一人、古田織部のエピソードが斬新で面白いものでした(私だけが知らなかった事なのか、室蘭 麟の作なのかはわかりません)

遠州の茶の師は、古田織部で、織部は千利休の直弟子です

お茶の稽古をしている人は、「泪」という銘のついた茶杓をご存知の方は多いと思います

秀吉に切腹を命じられた利休が、自ら削り、最後の茶会に用いた茶杓
その茶杓は、織部に形見に渡され、茶杓は窓のついた筒に納められて、織部が位牌がわりに拝んでいたと伝わっています

利休が秀吉に堺に蟄居を命ぜられて、京の聚楽第を出て淀から船に乗るときに、二人の利久の弟子が見送ります
その二人とは細川三斎と古田織部です
で、茶杓は三斎ではなく織部に渡されるのです

織部は二代将軍の茶の指南役も務めるほど家康には気に入られていたはずなのに、やはり最後は切腹となります

織部亡きあと 織部が肌身離さず持っていたであろう「泪」を三斎が欲しがり、遠州が困り果てます
利休、織部と切腹に追いやった「茶杓 泪」は、もう争いの種にならないようにしたいと家康に納めるよう苦心した

と、こういう風に書かれています

他の章も、茶道具と 時の武人や天皇や商人と、遠州を絡めて書かれています

遠州について、もっと深く掘り下げた描写が欲しいなと思うものの、バラバラの知識をまとめるのには、とても良かったし、愉しめました

ところで、利休が削った最後の茶杓「泪」は、まだ現存しています
愛知の徳川美術館の所有で、利休の命日の前後だけ一般公開されているそうです

一度はこの目で見てみたいものです













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