トトの好きなテレビ番組に なんでも鑑定団 というのがあります。
必ず録画していて これといった番組がないとき 録画したものを見ています。(私もちょこっと)
その番組でたまに出てくるのが ドイツのマイセンの焼物 (ほとんどが人形や壺ですが)。 本物だと鑑定結果はいいお値段。
「ヨーロッパ一の名窯だから、一つぐらいは旅の記念に買う」と トトは言っていました。
最初はマイセンまで行きたいようだったけど、諦めてもらいました。
マイセン ヘレンド ウェッジウッド ロイヤルコペンハーゲン どれも 私は日本のデパートの催事で絵付けを見たことがあるし。
ドレスデンに移動した日に ツヴィンガー宮殿の陶磁器コレクションを たっぷりと見ていて 翌日 ヒルトンホテルの近くの小さなショッピングビル内にあるマイセンアウトレットショップへ。
「えーっ アウトレットを買うの?」と思ったものの だまってついて回っていました。
時々 皿やカップなどを手にとって返してみると マイセンの二つの刀のマーク近くに小さな傷を入れてあります。(やっぱり セコンドだぁ)
そのアウトレットの商品があちこちにおいてある中で ガラスケースに収めてあるものがありました。
ブルーオニオンのティカップ&ソーサーも一点ずつ。
「マイセン買うなら このブルーオニオンのカップにしてよ」 と 私が言うと、あっさりと 「そうしよう 二つとも買おう」と トトの返事です。
もしかしてと思って 裏を返してみると やはり セコンドではありません。
「これ アウトレットではないわよ 正規品だと思うけど」と念の為 言いました。
「うん、これでいい」 と 言うので 店員さんへ購入したいと伝えると やはり 「こちらの商品はファーストクラスで セコンドクラスではありません。 それでもいいですか?」と 私と同じことを言います。
二つのうち もう一つはこちら
たぶん 紅茶でもコーヒーでも 使えるタイプだと思います。
裏返すと ちょっとカップの形がまるまっているのがわかります。
2点で297ユーロ。 タックスリファウンドの手続きもすぐにしてもらえ、31ユーロと記載されていました。
このアウトレットショップは わがまま歩き ドイツ というガイドブックに出ていたそうで もしこの店を見つけられなかったら ヒルトンホテルで買うつもりだったとか。
旅行から帰ってきて トト自らパッキングを解き 取りだしたカップを見ながら ご満悦です。 「これから食後のコーヒーは このマイセンにする」と 言いながら。
そこで 私がちょこっといたずらっ気を出して 一つのカップを食器棚から取り出して並べました。
「マイセン? うちにはなかったよね」 と言いながら手にとって不思議そうにしていました。
同じドイツのフィッチェンロイターのブルーオニオンです。
並べてみると 少しずつ絵柄も違うし、持った時の焼物の厚みや質感も違うものの、すぐに違いがわかるのは よほどの目利きかおたくか?
一年に一度ぐらいは出して紅茶を入れるのですが、ほとんど覚えていなかったようです。
ヘンケルのアジアタイプと言われる 和包丁は 私が欲しかった物。
お手頃価格なら 5本ぐらいは欲しかったのですが、 妹だけに同じものを買いました。
妹はドイツでも暮らしていたので ヘンケルの包丁もいくつか持っているものの アジアタイプはないので、お土産に買ってくると言ってありました。
プチナイフとセットで 100ユーロほど。
この包丁は ガレリア・カウフホーフで買ったのですが、今世界中で和食ブームのせいか、包丁も和包丁が 特別に展示してあったり、専用のコーナーが設けてあったりして 10年ほど前と比べて随分と変わったなぁと思ったことでした。
日本人や中国人だけでなく、世界中の日本食の修行をする人たちが 欲しがるタイプなのだそうです。 お値段もしっかり高くて それもびっくりです。
残念だったのは きむらやでの買い物。
友人や母たちには ちょっとした土産にフェイラーを買いたい というのが 私の希望でした。
そこでトトが 『フェイラーは日本人が経営している きむらやと言う店に行けば いろんな種類があるらしい』と 下調べしていて ベルリンを立つ朝 開店を待つようにして出かけて行きました。
店はKDBの近く ちょっと裏通りに面した小さな構えでした。
「御用のある方は 事務所まで電話ください」と ドアにメモが貼ってあり、店は 10時過ぎても開きません。
書いてある電話番号に電話すると 日本人の男性が出て 「予約されましたか?とか 団体ではなく 個人ですか?」とか プーサンに言ったそう。 しかも 今から家を出ても小一時間かかるというので 「では もういいです」 と言って きむらやでフェイラーを購入するのは諦めたのでした。 しかし 強気の商売ですね。 ほとんど日本人観光客相手の商いでしょうに、開店時間に開けないのですから)
前回もフェイラーは 私の前から消えていき、今回も 手に入れることならず。
トトもプーサンも 「ママ フェイラーは日本のデパートには 必ずあるんだから、デパートで買えばいいでしょ」 と 全く同じことを言うのでした。
しかし ドイツでは どういった人たちがフェイラーを使っているのでしょうか。
デパートにはないようです。
でも そんなこと言ったら 日本で手に入らないものなどない世の中です。
旅先で買うから 思い入れもまた格別になると思いますし、何より 旅先での買い物は楽しいものです。