郷里の鹿児島では、お盆は 旧暦で 八月です。
そのお盆に必ず作るのが ぼんだご と呼ぶ 漉し餡をたっぷりつけて食べるお団子です。
今年は 久し振りに 郷里で 食べました。
子供のころは、やけに甘いこの漉し餡のおだんごが あまり好きではなかったものの、
夏休みに祖父母のところに帰ると 必ず 食べさせられていたし、
あんこものが大好きだった母は、あずきを茹でて、ミキサーにかけてつくったあんこで 手早くこの団子を作っていました。
年に数回も。
私もトトも小豆大好きで よく豆から炊くのですが いつもは トトの嗜好に合わせて 甘さも控えめの粒あん仕立て。
あんこというより、甘さ控えめの小豆の甘煮です。
漉し餡を使いたい時も ほとんど 皮ごとミキサーにかけます。
理由は 皮の繊維も食したいから。
でも 久々に ざるで漉した漉し餡を 家族にも食べさせたくなりました。
作り方は、茹でこぼしてアクをとること、2回。
その後、圧力なべで 4分ほど、加圧。
(皮が破けて 中身のでんぷんを取り出すことが目的なので、圧力なべの使い方としては お気楽な調理です)
今回は 250gの小豆を茹でて、半分強を漉し餡に、残りを粒あんにしました。
ここから 先は 画像付きで。
茹であがった小豆が柔らかくなっていることを まず確かめます。
ここで ちょっと固めだと思ったら、もう一度ふたをして、ちょっと加圧。
茹であがった小豆をザルに空けます。
ザルより一回り大きめのボウルにのせます。
ボウルに水をはります。
この水の中にザルの中の小豆の中身だけを落としていきます。
やり方は 指でそーっと小豆をつぶす感じ。
皮が潰れると、中のでんぷん質がザルの目から落ちてボウルに溜まっていくのです。
丁寧に小豆を潰していくと ザルには小豆の皮だけが残っています。
この時、あまり乱暴に小豆を潰すと 細かい皮までがザルの目から落ちていきます
(それも 手作りのご愛敬と考えればいいのですが)
ボウルの水の中に沈んだでんぷん質を 漉し袋に流し入れます。
漉し袋の作り方は こちら
漉し袋の上部を捻って紐で結び 中の餡が飛び出ないようにしてから、
ゆっくりと袋を絞り 余計な水分を除いていきます。
袋をひねるような感じで絞っていきます。
軟らかめな餡を作る場合は しっかりと絞らなくても大丈夫です。
袋の中の餡を 鍋に移し、グラニュー糖を加えます。
グラニュー糖と餡を混ぜてしばらく放置。
水分が出てきたところをみて 強火で一気に練り上げます。
餡を練り上げる時の注意点は、一気に強火ですることと、絶えずへらを動かして 餡を鍋底からすくい上げるようにして
熱くなった餡が飛び散ってやけどしないようにすることです。
照りが出てきたら 出来上がり。
こちらは 残りの茹であずきにグラニュー糖を加えて作った粒あん。
私は 漉し餡の方が砂糖を少し多めに使います。いつも乾燥した小豆の7割~9割の分量の砂糖。
粒あんのほうは、5割から6割です。
砂糖が控えめな方が、小豆の風味がより生きているような気がします。
塩は 火を止める直前に ほんの少々加えます。
砂糖は 癖のないグラニュー糖を使いますが、塩は ミネラル分の多い自然塩(窯炊き)のほうがまろやかな味になるようです。