これってやはり化石? 私のライフスタイル!

ひともすなるブログなるものを、われもしてみむとてするなり

二部式着物にだまし衿を重ねて ‥‥ お稽古着にいかが?

2016-02-23 | 着物
私は使ったことないのですが、昔から美容衿というものがあります

40年ほど前のこと、母と行ったデパートの呉服売り場

美容衿の展示即売?をしていまいた

店員が使い方を モデルに着せながら見せて 売る方法です

40年前だと 母は晩秋から春先までは よく着物を着ていました

美容衿を 便利だなぁと思ったようで 買いました

私の記憶では 長襦袢にその衿を上からかけて なにかクリップで止めて使うようにしていました

で、母もそのようにしようと思ったのでしょうが かえって面倒だ というのが、母の使ったうえでの感想でした

針仕事が億劫でないと クリップで止めたりするほうが面倒なのかもしれません

安定もよくないし

母が亡くなった後、その美容衿がタンスの中から出てきて あまり使った様子もなかったのですが、 母の感想を思い出して 処分したのです

今回 それを思い出しながら 似たようなものを作ってしまいました

うそつき長襦袢用のさらしを使って作るのが一番ベストなのですが、そうすると、長襦袢用が用尺不足になるので ( ケチ子 ) 紋綸子の長襦袢の残り切れを土台に使いました

新モスで衿をつけて出来上がり

紋綸子がすべるので、背中に伸縮包帯をつけました

トルソー(洋装用)に着せてみました





伸縮包帯は 実際に着るときは しっかり結びます





二部式のスカートを巻いて



二部式の上を着て 衿を重ねて



マジックベルトのついているストレッチタイプの伊達締めのようなものを巻いて 完成 ( トップの写真 )

この二部式着物は 着物離れが進み始めた30数年前に 何かの研究会で考え出されたものです

おはしょりを作ったように 最初から上着の裾のしまつをしてあります



三十代前半に(家で)よく着ていました

茶道のお稽古で着る 市販のお稽古着や 本に出てくるお稽古着はデザインいろいろありますが、袖のないものが一般的

だまし衿を下につけたことで、着物を着ている風に見えるでしょ (笑)

袖があってもいいじゃない!

と、雨の日には こんなもの持って出かけようかと考えています

あるいは 真夏の蒸し暑い日には 浴衣や麻の縮みの単の下に重ねると それこそ 着物を着ているようにだませそうです





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古帛紗の仕立てと仕立て直し ‥‥ 名物裂 帯地 コート地から

2016-02-23 | 身の回りの小物 手作り
コート地からの古帛紗を作って 渡した後、生地はもう半分残っています

半分で同じものを仕立てて 私用にしてくださいとのことだったので、 頑張りました

前回と同じように 接着芯をはって

何でも2回目からは サクサクとはかどります

ついでに 昨年12月に 長すぎて短くした袋帯の切端をとってあったので、こちらも両端を解いて 接着芯をはりました

帯地は幅不足で 2枚の帛紗はつくれませんが 一枚で十分

次に いただきものの小帛紗は とてもかわいらしい色なので 懐中したい一枚なのですが、生地の打ち込みが甘くてへらへらとして 扱いづらくなかなか出番のないもの

解いてみました

仕立て方は 途中まではミシン縫い 表に返したあと、閉じ口をくける方法で仕立ててありました

解いてみると ほんとに面白い

縫ってある糸も 適当な糸選び 裁断も適当

アイロンで折り癖を直したあと、接着芯をはりました

縮みません

印しを付け直して 仕立て直し

しっかりと腰のある古帛紗に再生されました


千家十職の お一人 土田友湖作だと3万円ほどします

中古でもいいから 手に入れて 解いてみたい

どんなお仕立てをしてあるのでしょう

並み縫いなどと違って 差し縫いでしょうか?

もちろん生地質も違うのでしょうが

お茶の稽古道具は ピンからキリまで

考え方 いろいろ

私の今回の古帛紗は 世界に一つ

そう都合よく考えて マイスタイル 楽しみましょ

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小帛紗の仕立て … 着物コートの残り切れから

2016-02-22 | 身の回りの小物 手作り


小帛紗を仕立てて欲しいと、頼まれていました

昨年のこと

私の中には、すぐやる課がなくて やっと思い腰を上げました

コート生地なので 帛紗の素材としては薄めです

それが私の中の課題になっていて、なかなか手がつけられずにいたのですが

布タイプの接着芯を 試しに不要部分に貼ってみました

スチームアイロンで蒸気をたっぷりと出し、当て布をしての作業です

そのあと、ドライで均一に乾かして しばらく放置

縦に横に斜めにと色々いじり回してみても、接着芯が浮き上がったりしてこないことを確認して 、そして接続芯をはったアトの縮みが生じてないこともしっかりとチェックです

この方法で仕立ててみることにしました

まずは型紙を3枚作ります

裁断用 縫製位置のしるし用 仕上げ用


糸は絹の手縫い糸

縫う長さより40㎝長くとり、蝋引きしました

あとは、三辺を縫っていくのですが、最後の8㎝は、大きめの針目で糸はたるませながら

最後に針を表側に出して 玉どめせずに針を抜きます

出来上がりに綺麗に折り、角の始末をして、緩く縫ったところの糸をさらに伸ばしてそこから表に返します

形を整えて 糸を綺麗に引いてから針を通し直して 逆方向に2㎝長くほどくけて止めをしてお仕舞い

当て布をして アイロンで押さえて 完成

前にも一度 小帛紗を仕立てたことがあるのですが、同じ方法でしたかどうか 記憶にありません

四角に縫ってしまえばいいのだからと 簡単に考えて 自己流だったかも

本の通りにはしてませんが、( 説明より 丁寧にしたつもり ) 参考にしました

茶の袋物―手作りを楽しむ
クリエーター情報なし
淡交社
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1月に着た着物の覚え書き

2016-02-21 | 1月 着物
今年になって あまり着物を着ていない

理由は 着物着るより楽しい外出が増えたから 

人生欲張って 生きようとすると どっちつかずになる

○ 1月最初の着物は 初釜

茶名をとって初めてお披露目する濃茶のお点前

初おろしの 一つ紋を着る




○ 雪が降った日は 籠ると決めて 家着物で過ごしたが 画像なし


○ お稽古に 縮緬の着物に 漆箔の袋帯を締める



コート着て door to door ということで、恥ずかしげもなく、二十歳の時に親が買ってくれた帯

革のような表情の漆箔 昔の帯は締めやすい

この日は 逆勝手の稽古で 頭の中は混乱しっぱなし

一年に一回か あっても二回しかないお点前 

茶道の稽古は まさしくボケ防止


○ 1月後半には定例の 日本移動

行きと帰りは 同じ着物で 防寒コート

 


帯は 亡き母が仕立てた名古屋帯 羽織りからのリメイクのようで 締めやすい

着物は 紬

初めてのオークションでゲットし 解いて 表地は洗い張りに出し 裏は新しくして マイサイズに仕立てたもの

柔らかくて 着やすくて 温かい着物

吊るしてあるのは、着っぱなしのウールの単


東京オリンピックが始まる数年前の昭和の頃

お隣のおばさんは 冬になるといつも藤色がかったピンクウールの着物を毎日着ていた

家の向かいで、垣根越しに行き来する仲(母親たちも)だったのでよく覚えている

いつも同じ着物着てるゥと 思っていた

閑静な住宅街に借家を数件持ち、遊びに行くとおやつをたっぷりと出して 私のようなちびももてなしてくれるほどだったので 豊かな暮らしだったのだと思う

でも時代的には 同じ着物で晩秋から春先を過ごすのは ふつうだったのか ( もちろん日常着のことであるけど )

ちなみに 我が家は当時借家住まいだった

この冬 ずっと同じウールを着ていて(4~5日) そんなことを思い出していた



○ 関東より九州が寒くて大雪になり 最後の一日を除いて 連日ウールの単に上っ張りの上下をまとって過ごした



買い物はもちろん、風邪をひいたトトさんの病院の付き添い 私の美容院も着物

ベルジュパンスの施術は 規格があって どこでしてもらっても同じなので 情報収集を兼ねて行く

上っ張りを着ているので、帯(博多半幅を貝ノ口に結んで)を締めたまま行ったり、とって伊達締めだけで行ったり 

( あまり違いはないようにも思える )



○ 最後の稽古は 雨になり 普段着ウールの着物に雨コートで出かける

長襦袢だけ 変えたので そのまま写真に写り込んでいる

毎回のことであるが、社中のお稽古仲間は 雨模様の時は洋服



お稽古は 七事式

先生を含めて 5人での稽古

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ウールの上っ張りと下の巻き物 ‥‥ 単の着物から リメイクを 新しいヘラ付けで

2016-02-19 | 着物
着物記事へ よくコメントとアドバイスをくださる宇佐様のヘラ付けの仕方で すぐにでも袷を縫ってみたいという衝動にかられているのですが、

はやる気持ちを抑えて、まずはお試しのへらつけをしてみました

トトの母様の妹からいただいた着物数点の中の一枚で、ウールの単がありました

寸法が 私に合わないので、上っ張りにリメイクしようと 適当な長さで切って、上だけ解いて 洗ったのが、一年前

それで 単ではあるけれど、肩から半分ずつ 前身ごろ 後ろ身ごろにヘラをつけて仕立ててみることにしました

手順とか やってみないとわからないところが出てくると思ってのことです


2枚のえり肩あき部分をそろえて 裁ち台におき、しつけをかけました

上っ張りなので 切繰り越しに変更です 

切繰り越しにするんだわと思った瞬間に 肩から同じ丈で切ってしまったことを後悔

後ろ身ごろの裾を1寸6分カット  ( 最初によく考えて裁断したら しないですむ余計な仕事でした )

えり肩あきから8分ずらして肩山を決めます

右側半分は前身ごろになりますが、まずは前身ごろの袖付け 身八 着丈のヘラをいれました (その後、切躾)

 


そして二枚がずれないように そっと右側に布を動かして、今度は左側にむかって 同じように 袖付け 身八 着丈のヘラを入れました

背縫いは 解いてありません

この着物は 直線部分はミシンで仕立ててありました

そして背縫いが身八あたりから下は多めにとってあり、衿肩あきでは1㎝ほど

私の体形も裄長で 身幅狭めなので、そのまま利用することにしたのですが、すぐにここでも後悔

上物なのに、背中の縞がVの字になっているのですから

家での作業着兼防寒用なので、後悔しながらもそのまま続けることに

ミシン仕立てだったので、私も直線はミシンで

袖にいたっては、袖の丸みに合わせてロックミシンで2cmほどの縫い代でカットしてしまいました

ウールの単と同じように キュプラの有り切れで肩当をたっぷりと今回もつけました

こういう上っ張りはほとんどウールの単に重ねて着るので、滑りよくするのもキュプラを使う理由です

後側が少し長めにつけてあります( 防寒用 )



短い上着丈ですが、内ひもは ひさえ紐にしてみました



ここで終わりのつもりだったのですが、雪の日に羽織った麻の葉模様の上っ張りと巻きスカートが、とても具合がよかったので( 温かいのです )丈は短めながらも 腰布はかけ衿から繰り回したものを2か所で継いで 裏打ちと紐はトトさんのワイシャツの残り切れを使ってつけました



全部手持ちのものでリメイク出来て 大満足です

そして 今回の目的の 前後に分けてのへらづけの精度ですが、

教えていただいた方法は 大正解でした

片山から袖付け寸法 身八 裾の上がりのしるしに全く狂いがなかったのです

前後をあわせて脇縫いするとき 印と印を重ねて待ち針を打ったあと、物差しで寸法確認しても 最初のへらと同じ寸法でした

5厘違っても 全体に狂いが生じるので この正確さは後々の仕立ての速さに確実につながりました

これからの仕立ては 全部この方法に変えることにします

仕立てにかける時間が 少しは短くなりそうです

宇佐様 ありがとうございました





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衿肩あきと三つ衿の縫い代寸法で変わる 衿の形 ‥‥ 手持ちの和裁本から

2016-02-18 | 着物
和服裁縫〈前編〉―新しい寸法による図解式 (1966年)
岩松 マス
雄鶏社


この本は図書館で探し出して(和裁 仕立て などの検索ワードで見つけ出した)借りたところ、大変わかりやすかったので、古書で買った本です

最初は一部分コピーしたのですが、はやり一冊欲しくなりました

和裁を習い始めたころのことです

私が習った先生は 和裁師でもあり、指導の免状もお持ちのベテランの方でしたが、時々職人の感による寸法の出し方というか へらつけをされていて どうしてもそれを図や言葉として知りたいと思うことがたびたびありました

あるいは 私の中で 教えていただく内容に  と思う部分があったりして そのな部分をもう少し詳しくはっきりさせたいと思うこともありました

何しろプロなので人の体をみて ヘラ位置を決めるというところもあったのです

そんな自分の中のに 答えを出してくれる本が この一冊でした

着物は 長いこと( 習ったときから最近まで ) 繰越し5分、つけ込み8分で仕立てていました

この場合、私が教わった衿肩あきは背縫いをした中心から2寸2分5厘ほどです

衽下がりの剣先の位置は 抱き幅と衿付けしるしを一直線に折ってつけて、その後、衽下がりの部分に1分ほどのカーブをつける方法でした

私の体が薄いから 『 このへらつけがいいんですよ 』 という説明でした

一直線のままだと、着物を着たときに衿付けの衽下がりの位置にしわが入って見苦しいけど、1分のカーブをつけると解消される ということでした

そして まさにその通りでこのカーブは以後ずっと衿付けの時につけてきました

特に問題なく 同じ寸法やへらつけで衿付けはしてきたのですが、時々本をめくったりして読んだり、人様が仕立てた着物を解いて洗い張りに出すときに 仕立て方やヘラ付けで ふううん、こういうやり方もあるんだと 発見があります

そういう発見を 自分で 自分の着物の仕立てでやりたくなってきたのが この頃の心境です

そこで、この本の登場になります

衿肩あきと繰越し寸法で どういう風に衿の形がかわるかを とても丁寧に説明してあします

最初の図は



こちらは、繰り越しを2cmとし えり肩あきを8.8cmあけると、三つ衿の曲線がVの字になって、えり足が細く見え、若向きによい という説明がしてあります

次は



3㎝繰越して、えり肩あきを8.5cmあけて 図のように印をつけると、さらに深くV形に抜ける。 衿を多く抜きたい場合によい とあります

最後は



4cmの繰越しをつけて、あきは普通に9.5cmにして 図のように印をつけると、えりがUの字に広く抜けて 着付けにゆったりとゆとりが見える 年配ならこの方法がよい とあるのです

図と説明の内容は 岩松マス著 新しい寸法による図解式 和服裁縫 ( 後編 ) から引用させてもらっています

単の仕立てについて書いてある前編には 実際に仕立てた着物を着たときの違いまでのせて 説明が詳しくのっています

60代に入った私は そろそろ最後の図のような衿付けでもいいのかもしれませんが、そこまでゆったりと衿を抜かないので、まずは、2番目の図のような衿付けをしてみようと思ったのです


洋服では、部分縫い見本とか、部分縫い練習とかあって 難易度の高い縫製やカッティングの場合 部分的に同じサイズやデザインで その部分だけを縫って形作るということがあります

そこで この本のこの部分を読んだ時には、ぜひ部分縫いで3パーターン作って ボディに着せて この目で違いを確認してみたい! そんなことを思っていたのですが、なかなか実行に移せずにあっという間に10年です

そこで、自分の着物を仕立てるときに、やっちゃえ!と なりました


図を見ても そんなに大きな違いはないのですが、②の場合は えり肩あき寸法が少なくて、衿付けのカーブも大きいので、三つ衿芯をすえて 衿の中を整えるときに、今まで以上に苦労します

前身ごろの衽下がり部分の縫い代を伸ばしたり、三つ衿の縫い代を伸ばして なるべく一直線になるように鏝で引っ張っていくのが とても難しいのです

以前の寸法で仕立てたときと同じ程度に うまく処理出来ません

それでも 何回も衿の中で縫い代がつれていないか表側からチェックして どうにか納得できるまで処理して仕上げていきます


そうやって縫った着物に 11月に仕立てたウールの単もあります

自分で後ろ姿は あまりよくわからないものの、着ていて衿ぐりを整えるのに ほとんど苦労なしです

ただ、この寸法の着物を着るときは 同じ寸法で仕立てた長襦袢を着るのがベストなわけで、そこまで厳格に組み合わせていないため、長襦袢と着物の三つ衿部分がしっくりこないこともあります

こういうときは、お手洗いのあとで、長襦袢の背縫い部分を下にひいてずれを解消するようにしています


「 着物はまっすぐ縫えばいいだけだから 簡単だ! 」 そんなことをご近所の方に言われたことのある先生は

「 まっすぐに縫えばいいだけなんていうのは、着物のこと何にも知らない人の言葉だよ。 工夫して縫ってある着物は 着る人も違いがわかるし、見た目も違うから 」 と、何回か口にされました

私が最初に縫った袷の着物は、私には地味すぎて、トトの母様に着てもらうことになったのですが、着付けのプロで 美容師で 自分でもよく着物をきていた母様が私に最初に言った感想は、

「 とても着やすく仕立ててあったし、上手に縫えていたね 」 でした

10年前の母様は まだ私と身長もほとんど変わらず、体形も一緒でしたから、私の体形に合わせて仕立てた着物が しっくりと体にそったのでしょう

そんなにたくさんの着物を着たことがなかった当時の私は、『 私の先生の言っていることと同じことを 母様が言ったぁ 』『 いい先生に巡り合えたんだ 』 その程度の思いでした 


単純な形なのに 着物って難しい 

単純な形だからなおさら少しの違いが表れる

着物にはまっている私は ますますそんなことを思っています

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ウールの単の着物 ‥‥ 久留米絣に肩当て、居敷あてたっぷりと

2016-02-17 | 着物
大島紬の仕立てが終わったら、すぐに裁断してあった(1年前)のウールの単の仕立てを始めました

このウールは久留米絣で糸も太め、地厚なので、真冬用にいいなと 単だけど手持ちの裏地からキュプラの黒を使って肩当てと居敷きあてをたっぷりとつけることにしました

外から見たら同じに見える単でも、裏の始末の仕方で 要する時間は倍以上になったりします

一番簡単なのは、浴衣のような仕立て方

三つ衿部分の補強も三日月布を足すだけ、衿はばち衿 背縫いは2度縫い 縫い代の始末は耳ぐけ

そんなところでしょうか

それを基本に 肩当をたっぷり、居敷あてを後ろ身ごろ幅いっぱい、衿は広えり、縫い代は折ってくける と変えると、とたんに作業量が増えて 出来上がるまでに要する時間も変わってきます

自宅用(普段着)だからさっさと簡単に仕立て上げたい誘惑をぐっと抑えながら、今回はすべて手縫い、肩当て 居敷当てをおはしょりより上から裾ぎりぎりまでつけて、衿も広衿にすることにしました

縫い代は耳ぐけが基本

今回のウールの質感です ↓



ウールは絹物と違って、織の密度が低いので、全くの単で仕立てると、風の通りがけっこうあるのです

風が体の前から後ろへ、あるいは、後ろから前へとすーぅっと抜ける感じです

これが、単の季節だと気持ちいいのですが、袷の季節の真冬にウールの単だと いくら長襦袢で調整しても寒く感じます

それを嫌って 裏をはるとぐっと暖かさが変わってきます

多分2倍以上でしょう

なんといっても 着物自体に空気の層が出来ているわけですから

黒い裏地はたっぷりあったのですが、衿を継がずにとるほどの長さはなく、衿だけ別色に変えました ( どちらもキュプラです )

衿も広衿にすると 暖かくなりますし、胸元がふっくらして見栄えもいい (笑)

衽は 丈がぎりぎりだったので、少々心配になり カギ衽裁ちにしました

裁断までは一年前にしてあったのですが、袖丈を短くして 衽丈にまわせばよかったと 仕立てながらの反省です

かけ衿もいつもより短めになってしまうし、普段着は袖丈が短い方が何かと都合はいいものです

一年前はどんなつもりだったのか

ほかに留意したことは、今回は裏地の幅を表地の反物幅より5cmほど広めに切ったこと

こうすることで、脇の表地の縫い代の耳ぐけを省略して、裏地で挟み込んでおりぐけに出来るからです

前回は表地と同じ幅に切ってしまい、表地の脇の縫い代を耳ぐけしたあとに、さらに裏地の折りくけをするはめになって 改善点だとメモっていました

居敷あてのない上の部分は耳ぐけです



そして ここ数回やっている衿肩あきのしるしつけで仕立てました

繰越しを8分にして 衿のつけ込みも8分とするヘラ付け方法です

このことは、説明するには少々長くなるので 次回にしたいと思います



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タイトスカート新調 ‥‥ ストックの生地を使って

2016-02-16 | 洋服 手作り
スカートのウエスト寸法を出したのをきっかけに、久々に新しくタイトスカートを縫いました

サイズ直ししたスカートは ウエストもゆとりが出たし、ヒップまわりもぴったりと収まっていたので、ウエスト寸法だけを変えて、新しく製図し直しました

スカート丈は今回は61cm

よく服を縫っていたころ 巻きで買ったインサイドベルトもまだ残っているので、ベルトもきちんとつけてみました

後あき(コンシールファスナー)で、後中央裾にベンツを入れた 一番オーソドックスな形です

表地(黒)も裏地もファスナーや糸まで 今回はストックしてあるもので済ませられました

表地はスーツ着分ほどあったので、スリーブレスのワンピースが縫えるほど残っていますが、ストックを減らせることが出来たことも 満足のひとつです


製図と生地の地直し(スチームアイロン)と布の裁断に一日

表と裏を縫って中綴じまで一日

ベルトをつけて まつったり ホックをつけたりの仕上げに半日

根を詰めてやっているわけではないので、そこそこの時間を要しましたが、和裁に比べるとやはり早い



昨日早速 日本橋三越で開催されていた下田直子 ハンドクラフト展に出かけるのに 着ていきました

2.5cm幅のベルトが結構圧迫感があり、このスカートもグログランリボンでウエストを仕上げればよかったかなと 少々後悔

着物ばかり着ているので、ほんとに体がルーズなものを喜ぶようになってきています

 


下田直子さんのハンドクラフト展は 一言で言い表せないほど 素晴らしい作品の数々でした

連れだった友人と この程度なら私たちも出来るかしら? とか、とてもこんな細かいこと出来ないわよね! とか、自分でもやってみたいけど、とんでもなく時間を要するような作品を見ると 躊躇してしまいます

世界に一つしかない 手間ひまかけて作られたものに関心を持って見に来ている人が まだまだこんなにもいるし 手作りは憧れなんだと 混雑している会場の中で思うことでした
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スカート2枚をリサイズ ‥‥ ウエスト寸法を出す

2016-02-14 | 洋服 手作り
クローゼットの中で なかなか出番はないものの、捨てられないスカート数枚

出番がないのは、ウエスト寸法が合わなくなったから

若いころから 変わらなかった胴回りが だんだん太くなってきたのは5年ほど前から

元のサイズに近づいたことも数回あったけど、すぐに太くなる

着物着るか 洋服ならウエストフリーの服ばかり着ていて だんだん今のサイズでいいじゃないかと思う自分がいます

で、簡単なサイズ出しをすることにしました

テレビ見ながら リッパーでカギホックもスナップも外し、ウエストベルトを解いていき、インサイドベルトも取り除きました



出したい寸法は6センチ

解いたあとの、ベルト布もインサイドベルトも使えるはずもなく 残り布はあるものの きちんとベルトを付け直したくない

そこで グログランリボンの広めサイズを買ってきました

黒い方は 一部ゴムを使ってあったので、前のウエストラインで問題なし

チェックの方は、1㎝ウエストラインを下げました

ファスナーの止めより下まで下げたくなかったので ぎりぎり止めが残る位置です

グログランリボンに68cmの印をつけてから、表からしつけて止めていきました

そして表から一度ミシンをかけて 

裏側が幾分広めになるようにリボンを折って、( 表からミシンをかけるときに リボンから外れないようにして )もう一度ミシン掛け

小さめのホックをつけて あっという間に完成しました

 


チェックの生地が好きでついつい買ってしまい ストックもあるのですが、格子をきちんと合わせて裁断したり、印をつける気力が 今はありません

ループがいっぱい織り込んであるスカートは ウール100%で、とても温か

チェックは シルク100% こちらもしわにならず 軽くて温か



年を重ねてきた今、デザイン性のあるスカートをおしゃれに着こなすよりも オーソドックスなタイトスカートにトップに変化をつけて今風にアレンジしたい

最近そんなふうに思っています

グログランリボン 600円ほどで、2枚のスカートがよみがえりました 

あと3枚ほど リサイズしたいスカートがあります

同じようなやり方なら 億劫に思うことなく出来そうです

それにしても 体重も腰回りも変わらないのに、なぜ胴回りだけ大きくなるのでしょう




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1月鹿児島で雪の日に ‥‥ 雪が降ったから出来たこと

2016-02-11 | いずれは終の棲家
1月末に近い5日間を家の管理のために 鹿児島で過ごしました

天気予報では、強い寒波と低気圧で九州は大雪の予報が出ていて ありがたくない予報は見事的中

五年ぶりの大雪になったそうです

今冬は暖冬と言われていましたし、昨年11月に交換予定だったものの あまりの陽気に交換していませんでした

暮れもしかりです

暖かい日は 軽く20度を超えていました

そこで今回は まずタイヤ交換をしてもらい、雪籠りになる覚悟で食料の調達です

停電も覚悟して 乾電池などの備品も確認

日曜日の朝起きると 5cmほど積もっていました

この日は 日中は止んだり ふったり

雪がよく降る栃木に住んでいる妹から 雪かきはマメにしておくようにとのアドバイスがあり 車の上や駐車場の雪かきもしました

雪が降れば 畑も庭も管理など出来るわけもなく、のんびり骨休めに戻ったようなものです

昨年 離れの畳を変えて やっと炉が使えるようにしてました

5年前の暮れに それまで炉畳と炉蓋畳が入れてあったのに、普通の畳に変えてありました

父が建てた茶室兼用のゲストルームは炉に一度も炭が入ることなく 蓋をされてしまったのです

畳だけは数枚とってあったのに、なぜか炉畳だけは処分してあり見つからず

畳屋さんに畳の一部を切り取って炉畳を作り直してもらいました

小屋に残っていた稲わらを焼いて灰も トトが作ってくれてあります

仕事の出来ない雪の日は 恰好のお茶の稽古日和です

灰を何回もふるいにかけて炉に入れる準備をしてくれました

炭も洗って 適当な大きさに切ってもらっています

こういうお茶の裏方のような仕事は 二人で見た映画 「 利休にたずねよ 」 がとても参考になったようです

銅製の炉壇を入れて和紙を敷き、五徳の高さの調節し 灰を入れていきました

炉が深いので、入れる灰の量も大量です

雪の中で凍えている水仙の花を切ってきて 床に飾りました

炭がおこり 湯が沸いて やっとお茶を点てることが出来ました



今までは 置き炉でのひとり稽古だったので、炉に釜をかけての初めての一碗は 点てたお茶を運び出してご仏前へ

その後 トトさんに一服 最後に自服

ここまでくるのに 4年もかかってしまいました


茶の湯とはただ湯をわかし茶をたてて、のむばかりなる事と知るべし

利休百首の中の一句です

「 茶の湯とは、決して億劫なことでも、窮屈なことでも、またむつかしいことでもない。ただ湯を沸かして茶を点てて、飲むだけのことである 」 さらりと言っていますが、実際に行ってみると、とんでもなく大変なことだと思い知ったことでした

雪はどんどん降り出して 夜中の一時過ぎにトイレに行ったトトが 水が出ないといいます

慌てて起き出して、整水器から飲料用の水を鍋にポットにと作ったり、洗い物用に水を汲み置いたりすることでした

明け方の冷え込みは格別でした

7時過ぎの外の温度計は 氷点下5度



水が止まったのは トイレの水洗と手洗いだけで、午前中数回水を運んだものの 昼前には使えるようになりました


ここでまた妹から 凍結予防に水栓をすこし緩めておけばいいわよとアドバイス

でも トイレの水洗は緩めようがないのです

朝はまだ雪が降っていたので、庭で記念写真 この時で15cmほどの積雪でした



ニュースで知ったのか 孫ちゃんから雪の様子を知りたくて電話やメールが届くので 写メして送るじぃじです

昼過ぎにはどんどん気温も上がりだし 道路から玄関までのアプローチの雪かきを兼ねて雪ダルマつくり 初挑戦

なかなかうまく形にならないものの どうにかそれらしいものが出来上がりました

その後、スタッドレスタイヤの効果を確かめたくて 車で温泉へ

お天気もよくなり 雪かきも終わり やることもないから と、同じような考えの人で温泉も結構な人でした


ところで 夜の冷え込みは前日より厳しかったようで、またも水道管凍結です

雪は止んだし、溶けだしたしと のんきに考えていました

台所も洗面所もお風呂もすべて水が出ません 給湯器のお湯も出ません

こんどは油断して 水を多めに汲み置いたりせずに寝てしまったので、朝起きたら 飲み水も少ししかありません

有線放送(田舎ならではです)で、水道管凍結の注意事項が数回されていたので、あちこちで水道管が凍結したようです

それでもやはり気温の上昇も早く、この日も早い段階でどの水道も使えるようになりました

ところが、トトが絶対に大丈夫だろうと言っていた深夜電力で沸かす給湯器まで一時使えなくなったのは予想外でした

オール電化にしてしまったので、停電時はファンヒーターも灯油があっても利用できないのは覚悟していましたが、蓄電器なども準備した方が 万全なのかもしれません

今回の雪で 水道管凍結もありうることや、寒さの程度などがわかり、

『 いずれ本腰を入れて暮らし始めるときの非常時の心構えなどもわかったし なかなかいい帰省になったよ 』

☝は、何事も前向きに考えるトトの帰り際の一言でした










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