Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

大蛇嵓で肝試し

2007-11-06 22:00:00 | 山歩き

もう一つのハイライト大蛇嵓は 牛石ヶ原から暫く行ったところにある。

尾根の様に尽きだした道を歩く。二つの橋を渡るところを見ると小さなこぶのような山が繋がっているのだろうか? 両側がひどく切り立った崖の様になっていることは知っているのだけれど 真っ白で見えない。 落ちたら助からないね。

Kiri4 Gake  

先遣隊の亭主が大声で叫んでいる。「見えるよ~」

おぉ 見えるんだ。 大蛇が頭を持ち上げているような大岩 だから大蛇嵓っていう。 そのおでこから鼻にかけて歩く。(鼻があるかどうか知らないけれど)かなり急な岩なので 危ないと いつもリュックを置いて降りていくのだけれど。

何度挑戦しても この岩は怖い。 急降下の岩は回りに手すりがあるけれど 届かない。手すりは下が大きくあいていて 滑って転んだら 隙間から谷底へ落ちていくことは間違いない。前に 吉野に住む友達と行ったときは するすると何でもないように降りてきた。 そのバランス感覚にびっくりしたものだったけれど

柵にしがみついて一番先まで行ってみたよ。 ここまで来て それも霧が晴れているのに 見ないで帰るの悔しいからね。遠くの山々が見える。山上が岳や 行者還りなど昔見た様には見えなかったけれど

Kouyou Yamanami

ピーちゃんにも ゆっくり降りてくるように誘ったんだけれど 途中で断念。おかしいな 今では彼女の方が高いところ得意な筈だけれど。

Daijyagura_2

霧に 細かい雨も混じってきて 髪がじっとり湿ってくる。 濡れないように帰り道を急ぐ。

Siokaradanihe

シオカラ谷へ降りて登るか尾鷲辻まで戻って中道を行くか 思案。 雨が心配だったのと 大下りの後の急登 この天候で意味があるか考えて 無難な道 中道コースを取ることにした。

少々未練あるので途中までのぞいてみることにする。 この下りは 初夏には石楠花のトンネルができるところだ。

ひょこっと鹿が横切る。 ピーちゃん大喜び。 今回 いつもなら群れている牛石が原で 鹿に会えず。おかしいな。食事中なのか 雨のせいか どこかに隠れているんだね。

そう思っていたけれど やっぱり姿を見せてくれた。 本当は野生の動物なので呼んではいけないのだけれど いい加減な鹿語で呼んでみる。 首をかしげて 立ち止まり こっちを見ている。可愛い。

Sika_2 この後 立派な角を持った雄鹿に出会ったり 小さな子鹿を連れたファミリーに出会ったり 見つけると次々に鹿さんに出会える。

尾鷲辻からの中道は苔がいっぱいの ヒーリングロード

苔大好きなピーちゃんは 奇声を上げて忙しい。 ヒカリゴケ無いかな?と穴蔵探したけれど 見つからず。

やっぱりここには無いのかな? 西大台はもっと もっと苔の宝庫 いつか予約を取ってみよう。

Koke Nakamitisawa

行きたいところいっぱいの懐深い山だけれど 日帰りで行くには 無理はできない。何度も通うしかない。 未練はあるけれど 車の位置もよくわからないような白い霧を前にして 早めに帰ることが得策と思い またもや曲がりくねったドライブウェーをくねくね

Kiri5こんなんだよ! 下って回りの様子が見えるようになるまで本当に緊張した。 無事で良かった~~

帰り 吉野の平宗本店まで寄り道して 柿の葉寿司いっぱい買って帰った。

今晩は 柿の葉寿司だ。

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正木が原から見た幻

2007-11-06 20:00:00 | 山歩き

分岐からは 長い木道を歩く。 京笹が覆っている登山道だけれど 沢山の人が歩いている間に 自然が壊れるのだろうか? 緑の中に 白い道がくねくね続く。

Mokudou

初夏にここを通るとヤシオ躑躅が ドウダンが頭の上に下がってくる。

ぶつけないように気をつけて歩いていく。 先ほどまでの道と比べると かなり様子が違っている。 立ち枯れの木々は緑に咲くオブジェの様で 森が命を失いかけている。

Masakigahara その昔 この辺りは苔がむす美しい森だったとか もう40年ほど前だろうか? 伊勢湾台風で沢山の木が倒れた。 その木を片付けたことによって 日が隅々まで当たり それによって苔が無くなり 笹が茂り・・・ 木々は生気をなくして倒れていった と言うことらしい。

自然のサイクルは少しの手違いで狂ってしまうらしい。 時々訪れる私達にしたら この景色は 何か不思議な芸術品を見ているようで これはこれで良いのだけれど この山の行く末を考えたら 深刻な問題らしい。

今 再生計画が進められている。

正木峠からは 白い木の階段をひたすら下る。両側は 倒木のオブジェ。 命絶えているかと思うと新しい命が抱き込まれていたりして 本当に不思議な空間。 

DakokoTenbou_2

その時 ピーちゃんが絶叫

どうしたん? 指さした方を見ると あんなに霧で真っ白だった筈の彼方は カーテンを引いたように急に山々が見えてきて 真っ白な景色ばかり見ていた私達にとって まるで桃源郷の様にさえ思われる。

これって ご褒美? ご褒美?と大騒ぎしている。

良かった この景色見せてあげられて。。。。

感動している間に また霧が出てきて 幻のようを観たような気持ちになる。

木道に誘導されて下がっていくと 道はまた木々の中に入っていく。と言っても鬱蒼としたと言うわけではなく 笹原に 木があるといった感じで開放感いっぱい。

木々は同じ高さで線を引いたように葉っぱを無くしている。 これはブラウジングラインと言って 鹿の食害に寄るものらしい。それ以上は背が届かないからね。

Buraujingurain すこしづつ緑の中に進んで また開けた笹原に出る。牛石ヶ原だ。

Horiwari

Gyuusekigahara  

Jinmutennou Gyuuseki

何故か神武天皇がいらっしゃる。八咫烏を連れて。。。

どうしてかな? そう言えば熊野ではあちこちで八咫烏を見たけれど。

笹原に一つ巨石 これ牛石って言って アメフラシの石らしい。 ロープしてあるけれど この石には触ること御法度。触ると大雨が降って 人々に災いをもたらすらしい。

でもちょっと手をのばせば 届きそう。きっと触る人いるよね。

ピーちゃんも絶対触ると思ったので いっぱいいっぱい しつこく釘を刺しておく。 霧が濃い上に大雨でも降ったら大変なことになるからね。

さて東大台のもう一つの見所 これだけ霧が深いとどうかな? あまり期待できないけれど行くだけいってみるか?

Tururindou

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霧の大台ヶ原

2007-11-06 18:00:00 | 山歩き

一ヶ月に35日雨が降る とか 弁当忘れても傘忘れるな と言われる大台ヶ原 今までに訪れたうちすっきり晴れた日は一日だけだった。

ピーちゃんとの予定が合う日。 どこかへと思い 思いついたのがここ。ここなら彼女は行っていないだろう。

当日の天気予報 弱い雨 昼からやむ(やむだけで晴れるわけではない) がっかりして 法隆寺などお寺巡りでも良いな と予定変更を覚悟して出かける。しかし 針インターに行くまでに どうであれ行ってみるかに変わっていた。 はぁ~~

大宇陀から川上の予定が ナビ君 吉野まで行ってそこから川上村に入るように指示。 いつもナビ君の言うこと聞かないので 今回は従ってみた。 これこれ そんな混んだ道選ばなくても・・・と ナビ君を叱ってみたけれど この道少し気をつけたら 今まで使っていた道より早そう。

川上道の駅でおやつを少し仕入れていよいよ大台ヶ原ドライブウェーにはいる。 狭い道をくねくね。 あれれ こんなに狭かったっけ? バスで来たこともあったのに・・・

霧がかかった山はかなり紅葉が進んでいて綺麗。

しかし だんだん笑っていられなくなった。どんどんわいて流れてくる霧で 道路はまったく見えない。 道路の白い線と ナビの示すカーブを頼りにノロノロ進むしかない。 いや~~ 駐車場まで長かったこと 長かったこと

Kiriさすが 日本一雨の多い山だわ。本当は あわよくば 川上辻から三津河落山(さんづこおちやま)へと言うプランもあったけれど 即刻断念

ピーちゃん 初めてだから 東大台だけで良いかぁ?

いわゆる初心者コース 日出が岳に向かい 立ち枯れの木々が並ぶ正木が原を通って尾鷲辻迄 その先 鹿がいっぱいたむろしている牛石ヶ原から大蛇嵓迄行く。

その先 シオカラ谷に降りるか 尾鷲辻に戻って中級コースで戻るか・・・・何しろこの霧 先に行って考えよう。

と言うわけで 出発。 こんな日に出かける物好きは私達だけかと思えば そうでもない。遠くから出かけてくると 取り止めが難しいのかな? この9月から西大台は 入山制限もあるので 余計予定変更は難しいのかも・・・・

ビジターセンターの脇を進む。 ここはトウヒの林。トウヒは子孫を増やすのが難しい木だと言うことで さまざまな保護がされている。 樅ととうひの区別が書かれていた。針のような葉っぱの先がまるいのはトウヒ 葉先が二俣に割れているのが樅だとか・・・

Touhiha

いっぱい手に取ってみてみたけれど 丸いのしか無かった。 前どこかで割れているの見たんだけれどな。

Touhinomoriサワラと檜の葉っぱに違いをピーちゃんが教えてくれる。裏返すと葉っぱの重なりがYの字と Hの字

「Yはヒノキやで~ Hサワラないで~」だそうで これは殆ど「Yは檜やで~~」だった。 あまり細かくて画像にはならなかった。

Yai Kiri2

この道は高低差が無い散策路 緑が綺麗で 少し残った紅葉を楽しみながら歩く。

時々朱色に染まった絨毯を歩く。 なんだか甘い匂いがする。

巨木大好きのピーちゃんは一本一本の木の品定めに余念が無い。 ドライブ中に「あ~~っ」と叫ばれたら 「大きな木が見えるから 寄ってぇ~」の合図

Otiba_2  Kiri3_2

やがてすこしずつつづら折れの階段を登りはじめ 回りの木々が 立ち枯れの木に変わってくる。

海の見える見晴台に来て(ここは日出が岳と正木峠への分岐) 無駄と思いながらのぞいてみる。

なんとなく海岸線が見えるような気がしたり 以前見た幻を重ねてみているような気がしたり

一年に何度か富士山が見えることがあるのだとか・・・凄いよね 殆ど和歌山県に近いような三重県と奈良県の端っこで 富士山が見える。 目の前に見えるのは熊野灘。

きっとまた見ることできる。

さてここから暫く ひっくり返りそうな木の階段を上っていく。 そう長くは無いけれど息が上がる。 時々 オブジェの様に立っている木を眺めて 振り返って・・・

霧の中から日出が岳の展望櫓が見えてくる。1694.9メートル

Kaidan_2  

Akaimi

 

頂上は ひどい霧。 雨は降っていないものの 霧が流れてきてぐしょぐしょになる。

寒い 道中8度の表示があったけれど じっとしていると ふるえが出る。ダウンを着てスープを飲んで暖を取る。 おにぎりや 柿の葉寿司をやっとの思いで食べて直ぐに出かけることにする。ここは火気厳禁なので ポットのお湯だけではなかなか暖まらない。

Tenboudai_2  ここから大杉谷へ行くコースもあったのだけれど 今は登山道の崩落で いけない。 

日本一雨の多い山では 何が起きるかわからない。

私達は一番安全コース 階段を下りて 先ほどの分岐まで戻り 今までとは全く違った表情を持つ正木が原をめざすことにする。 

コメント (4)
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