Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

一枚岩の登りにおろおろ 鶏冠山

2007-12-07 13:00:00 | 山歩き

山中間 ジオンさんに(こう言うのが憚られるほどレベルは違う)滋賀県に金勝アルプス(こんぜあるぷす)とよばれる面白い山があると聞いた。何時か案内するから一緒にいこっ!と誘われて楽しみにしていた。しかし休み合わず。 

名鉄バスハイクで 鶏冠山へ行くプランがあった。 湖南アルプスと書かれていた。湖南アルプス?何処だろう? 金勝アルプスに近いのかな? 軽い気持ちで参加した。足慣らしと 下調べだい。

草津田上インター 最近できたインターらしい。 長い長いくるくる道を抜け 草津の町を抜けたかと思ったら割合直ぐにキャンプ場にたどり着いた。 上桐生。途中に山の上におかしな格好の岩がいっぱいたんこぶのようについた山を見つける。「あ あれ 金勝アルプスじゃないんかなぁ?」

今日のコースは 暫く林道を歩いたら右に折れて落ケ滝線を登り 分岐で左に折れて鶏冠山へ登る。その後北谷線を降りての周回コース。ざっと説明を受けて楽しみは滝コースかな?

林道を歩いていると 七夕の短冊のようにいっぱいの木札がぶら下がっている。地元の小学生が書いた木の名前のプレートらしい。 

RindouKifuda ぼけているけれど 地元の人々が 山を 木を 自然を大事にしていきたいと願っている事が感じられる光景だった。

右に折れると向こう側から光が差してくる。 ん?

暫く樹林帯を歩くつもりだったので 不思議と思っていたら もっとびっくり。

綺麗な池と とても綺麗に整備された畑が。。。 こんな奥まで来て畑? 車まで入っていたよ。

Hatakehe Okunohatake 

猪よけだろうか 畑はぐるりと柵が張り巡らされている。

ここから 山の中に入っていく。

Kato

何度か沢を渡る。水は少ないけれど綺麗。 さわさわと音を立てている。傾斜も緩く 軽く汗がにじむ程度の山歩き。 時々笹が茂って足もとを隠していたり 木の枝がつきだしていて ダウンを引っかけそうで歩きにくいと感じたところもあったけれど おおむね気持ちの良い山歩き。

Yamamiti Koeda_2

Ike_2 

Bunki 一度小さな道路を横断する。この道はユニバーサルデザインの遊歩道 たまみずきの道に繋がっているようだった。

たまみずきの道って何? 知らないけれど 道の整備され方を見ると 公園と遊歩道を合わせ様な物だろうか?

私達はその間の狭い道を直進する。

突然現れたおおきな岩。 あれれ? 何の前触れもなく転がって道をふさいでいる。手を添える程度で登り切れる物だったけれどこれが今回の山登りの序章だったのだ。

Ooiwa 更に二度ほど沢を横切っただろうか? 後ろに続く二人組が気になって仕方ない。 大きな声で自分の登った山の自慢を果てしなくしている。 二人で歩いているのだから二人に聞こえたら良かろう物を・・・沢の音を消し 小鳥の歌声を消し 風の音を消し

こうなると気になって気になって仕方ない。 先を譲って私はゆっくりゆっくり歩くことにした。

暫くすると 落ヶ滝への分岐に出る。ここは行き止まりなのでピストンで戻って来ることになる。距離は短そうだから良いか?

狭い道を戻って来る人とすれ違いながら進む。

高低差はそう無いけれど おおきな岩がごろごろしていて 時々手を使い ヨイショヨイショと足場を探しながら歩く。 水の音が少し大きくなったと思ったら おおきな岩の壁が現れる。上には落っこちそうな岩がひょこんと乗っかっていて ちょろちょろと水が流れている。

だから 落ケ滝?

Otigataki

水は美しく 壁面は水が長い間に付けた模様になっている。滝壺には落ちる水の力で削り取った穴があり その中をころころと石が回っている。

振り返ると回りの山は岩でいっぱい。 歩いてきた道とはおよそ違う顔をしている。

滝を後にして分岐に戻り落ケ滝本道を進む。 道は谷を巻きながら だんだんに右の方に登っていく。 先ほどの滝の上に出る感じだ。

だんだん足もとの様子が変わってくる。 花崗岩のザレた道になり 下りはまるで滑り台。 砂の中になんとなくできたへこみを見つけてゆっくりと降りていく。

途中二度ほど 谷から草津や大津を望める場所があって 汗を拭きながら立ち止まる。 琵琶湖も光っている。落ケ滝がどんなふうにできているかわかる。

Zareba Enbou2

大津の遠望を満喫して更に登ろうとしたら やや なんだか様子がおかしい。おおきな岩の川原のような風景が広がっている。一つ一つの岩が大きいので両手で手をついて越えなければならない岩の川。 風景としては 日本庭園の用で面白いけれど 何? 何なの?これ

ここは大雨が降ったら決して登れない山だわ。

Iwasawa Iwanosawa

通行止めの案内を避けて 困惑しながら左に入る。狭いわかりにくい道を行く。 また少し樹林に入る。 

足もとをちょろちょろ水が流れるので不思議に思ったら 衝撃の行く手が・・・・

目の前におおきなおおきな一枚岩が立ちはだかっている。 きょろきょろ辺りを見回しても 道はない。 こんな所行くはず無いよな? ん? まさか・・・

左手頭上たかくから一本の頼りなげなロープが下がっている。こんなに高くまで登ってきたのに・・・・

Iwaba1 Rope

振り返ってみる ひえ~~

ここで落ちたら生きて帰れないかもしれない。

でもロープはあまりに細くて私が引っ張ったら切れるかもしれない・・・・と不安になる。

ふと我に返ると 先ほどまでどこかで聞こえていた甲高い声が 静まりかえって人の気配も無い。 水の音がするだけ。

「引き返そうか?」これも一つの選択だと思いしばし考える。

岩はやや左に高く傾いていた。従ってロープが無い右側の方が傾斜が緩やかで距離も少々短い。たてに切れ目が少しある。 こちらを手だけで登ってみよう。駄目だったら諦めて引き返そう。

つるつるした岩なので手を引っかけるところは無い。落ちれば運が良くても大けがだな。

つるつるした岩でもなんとなくくぼみはある物で そこに足を載せて体をあげてみる。手をひっかけられないので 体をうんと前に傾けてバランスを取る。 時々岩の切れ目にも指が入る。

そんなふうで何とか岩の真ん中まであがれた。 後は四つんばいになって這い上がっていく。遠くから見たら どんなふうに見えるだろうね? 後で冷静になって考えてみる。 苦笑 熊さんだってもっと敏捷に登るだろうに。。。。(熊さんだから?か)

Iwaba2 岩の上から登った道を見下ろしてみる。 ひえ~~っ こんなきつい岩だったんだ。 ぶるぶる 身震い

岩の家から狭い樹間を抜けて歩く。

青空が近く もう尾根に近いはずだけれど この山は突然何が起こるかわからない。

もっとおおきな岩が現れたら・・・・あの岩を降りて帰るなんてできそうにないし みんな何処に行ってしまったのだろう?

とは言っても あのかしましい二人組に会いたいと思わなかったけれど 突然目の前に分岐を示す案内が現れた。

Bunki2鶏冠山 と逆の方向に天狗岩 耳岩とある。

天狗岩 耳岩 とても惹かれたけれど距離も時間も書かれていなかった。今日のプランから行く即の帰着時間にたっぷり時間はあったのだけれど 必要時間がわからないので無理はできないと思った。

天狗岩も 耳岩も 鶏冠山の反対側の展望所ぐらいにしか思っていなかった。後から これが金勝アルプス 竜王山の一部とわかって 残念な気持ち半分と 行かなくて良かったの安堵感。

あそこまで行っていたら 時間に戻れなくて捜索願い出ていただろうね。

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2 コメント

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山梨にも鶏冠山という山があります。 (山小屋)
2007-12-25 13:23:06
山梨にも鶏冠山という山があります。
塩山の奥で、西沢渓谷の近くです。
でもこんな岩山ではありません。

一枚岩のところはスリルがありますね。
マレーシアのキナバル山を思い出しました。あそこにはもっと太いロープがありました。雨の日は滑りそうですね。

それにしても不自由な手でよく登りましたね。奥の手を使ったのでしょう。

これで今年の山登りは終わりですね。
来年も健康でよい山をたくさんのぼりましょう。今年一年ありがとうございました。
よい年をお迎えください。
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山小屋さん今晩は 同じ事を考えました。一枚岩の... (どら)
2007-12-25 23:20:36
山小屋さん今晩は 同じ事を考えました。一枚岩の目の眩むような傾斜は 確かに山小屋さんが最近いらしたキナバル山の用だと思いました。距離は全然違いますが こんな所で一人いると気が滅入ります。
それでも 何とか乗り越えると達成感と怖い物知らずの所作に ぶるぶるしてしまいます。 何があっても自分の責任ですから いろんな事を考えます。
結果として 楽しい山登りで 耳岩 天狗岩にいけなかったことが残念で 次の週に また行きました。 今度はあのか細いロープ使って見ました。
登納めはまだです。 20日 明王山という低山ですが よく歩きました。 
来年は また山の登り方に変化があるかもしれない。 結果としては楽しく思い出せたら良いのですが
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