Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

夜叉が池をめざして 岩場を這い蹲る

2007-10-21 13:26:32 | 山歩き

昇竜の滝を後ろに振り返ってみると 二段の滝だったことがわかる。 そう大きな滝ではないと思っていたけれど 少し上から見るとなかなかだ。

花の様子が少し変わってくる。下の方であまりなかったけれど 紫の綺麗な実を付けた木がいっぱい。「ムラサキシキブ?」「うちにムラサキシクブあるけれど ちょっと違うみたい。」そんな事を言いながら見ている。 紫の深さと言い輝きと言い 本当に綺麗。

Sawafutagi 後に 池のボランティア監視員の方から教わった。

「払っても払っても茂って沢を塞いでしまうので サワフタギっていうのです。」 あら? 邪魔者扱いの木だったのですか?

ブローチにしたいぐらい可愛らしい実なのに。

花も変われば 当然足もとの様子も変わってくる。 夜叉壁が大キレットの様に立ちはだかっていて そのすごさに圧倒されるのだけれど 私達はその脇を通るような感じになる。 当然 岩場をよじ上ると言えば大げさだけれど ロープや鎖の下がっているところを慎重に上がっていかないといけない。

Syouryuunotaki2 Noboru_2

あまりロープを使うの好きでは無いので 岩の角に手を掛けて よいしょと躰を持ち上げる。 手の様子を心配して ジオンさんが時々「大丈夫ー」と聞く。

ありがたいことに 引っ張るのは大丈夫。だから登るの足を滑らせなければ そしてゆっくり行けば大丈夫との感触を得た。 嬉しい。

一番のクライマックスは それどころではなく写真はないけれど 丁度谷に当るVの斜面を登っていることになる。 途中で休もうにも立ち止まることが難しい。がんばれ がんばれ

Ibukitoranoo_2 Rindou

Yashahana2 Mousengoke

水がちょろちょろ流れているところには モウセンゴケもたくさんあって 小さな実を付けていた。モウセンゴケ 実がつくんだぁ

足場がしっかりしたところを探して立ってみると 登ってきた道が見える。 谷が深くしたにあって 転げ落ちたら大変。誰も助けられないので「いってらっしゃーい」と言われそう。 帰りは慎重にしないとね。

Tani

きつい岩場を登り切ったら 木々の間 右手に池が見える。 これ 夜叉が池? 拍子抜けするぐらい 小さな池だった。

木道を降りて池の端まで行くことに お~~っと 夜叉姫のお迎えだぁ 二匹の蛇さんが 木道の下でからみ合ってじっとしている。 ひぇ~~ 何もお迎えいただかなくても 良かったのに。

Yashagaike2 ご飯だ ご飯だ

ここは保護区というよりは 本当は人を入れない国有林となっているのを 何とかと言うことで福井県のボランティアが(夜叉が池が福井県にあるから)監視をするからと 言う約束で立ち入ることができる山。だから火が使えないよと言われ おむすびと おかず果物を少々持って上がってきたのだけれど

いつものようにジオンさんからポットのお湯で入れるお味噌汁やチジミ 苺のヨーグルト そしてあこがれのBoggyさんの海鮮ピラフ ケーキさんからも果物 おつけもの 沢山頂いて おにぎり食べないで終わってしまった。 やっぱり山ご飯楽しい。 ごちそうさまでした。 食べるのに夢中で 写真ありません 残念

ここでボランティアの方から 夜叉が池の保護についてもお話を聞く。 夜叉が池が丁度分水嶺に当っていること 私達が食事をしていたところは 雪解けの頃は水に浸かって池の一部であること。 だから私達がもし不用意に煮炊きをしたり 池で手を洗ったりすると 池の水に大きな影響を及ぼすこと。

何故 そんなに池の水に気を遣わなければならないか? それは龍神様のたたりが起きるから・・・・ ではなくて 夜叉が池にヤシャゲンゴロウという絶滅危惧種がいて その保護のためと言うことらしい。 この辺りは丁度南限になっていて 気温が一度上がるだけでも 絶滅するかもしれない。そんな危ないところにいるらしい。

071018_069おっ カメムシみたい

と保護に一所懸命になっていらっしゃる人には悪いけれど あまりに小さくて これがヤシャゲンゴロウ?と思ってしまったのは確かだけれど。

この池はPHが5点いくつと言うだけあって酸性が強くて魚は住めない。 水が綺麗なので 近づいてみると おなかの赤いイモリのゆらゆら泳いでいる。

これもわたしの苦手な分野だけれどね。 

美しく神秘的な池にさようならをして 元来た道を下る。 あれれ まだ夜叉姫がお見送りに立っているよ。 あの場所で動かない。

岩場は危ないことわかるので 慎重になるけれど 本当は岩場を抜けてからの方がもっと怖かった。 登りには感じなかったけれど 斜面に小さな小石があるので 思いがけずづるっっと来る。きゃっ きゃっ あちこちで悲鳴が上がる。

Kudari

小股で歩いて 用心していたわたしも 何度かのずるっの後で どてんと尻餅をついてしまった。 ごつごつの岩に尻餅をついたものだから 痛った~ 今でも青いお尻と 右手の擦り傷を見て これだけで済んで良かった~と撫で撫でしている。

コメント (4)
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夜叉が池をめざして

2007-10-20 11:54:12 | 山歩き

岐阜県のある団体(かんたんに言えば自然を考える活動をしている団体)で夜叉が池に行くとの話があり。 まだ手をつくことができないので心配だったけれど参加することに

春の妙法が岳以来の参加。 ○垣にジオンさんとケーキさんが迎えに来てくれて 道の駅藤橋でBoggyさんと待ち合わせ。初めてお目にかかる。ブログでいつもお洒落でおいしそうな山ご飯を見て凄い人だなって思っていた。 見た目もお洒落で都会派の紳士 物腰も柔らかくて優しい。

離合不可能な山道をくねくねくねくね登っていく。 時々残る轍を見て「あ 二台は入っているな」とBoggyさん。魚釣りをする人は 先客がいると釣れないので 気になるのだそうだ。

Tozanguti

大きな駐車場に着いた。先客6-7台。京都ナンバー 岐阜ナンバー  もう何組かは登り始めている。 私達はここで関ヶ原方面からのメンバーの車を待つ。到着の車に懐かしいハイジさんの顔が見える。

ストレッチと夜叉が池の伝説 植生 ヤシャゲンゴロウの話を聞いて後出発。 駐車場を左手に降りていく。

説明に寄ると標高差364ぐらいで はじめに渓流を渡って少しだけ急な登りが続くけれど 跡は平坦なブナ林を歩き 幽玄の滝を過ぎてからロープを使いながら ガレ場の急登を登り切るとのこと。 どのくらいの急登なのだろう? どきどき

しばらくは 小さな渓流を何度も渡る。丸木橋だったり 木の橋だったり 水が綺麗で 気持ちよい。

紅葉の頃 この辺りは本当に凄いらしいのだけれど 緑が重なってキラキラしているのもわたしは好き。

Kato Mori

Tozandou1

大きなアップダウンではないけれど久しぶりの山歩きは 足の付け根に来る。 ヨイショ ヨイショ

やがて回りの花にも気持ちが行くようになり 少し平坦な登山道に変わる。ブナ林の気持ちの良い散策になる。

Tozandou2

足もとに青い花がいっぱい。 ケマンソウの様で大きい花。丈はあまり大きくない。アキギリ 桐の花の様だから この名前ついたらしいけれど・・・桐?

Akigiri

Akinokirinsou アキノキリンソウ

これも丈が割合低い。 どうしてキリンソウっていうのかしら?前から気になっていたけれど これだけちびっこいと キリンとの共通点は色が黄色いだけ

Daimonjisou

ダイモンジソウ 

初めて見たとき 手をいっぱいに広げて咲いている花を見て

可愛らしくておかしくて 大好きになった花。ここではあちこちに咲いている。

Kurumabahaguma

Mizosoba クルマバハグマ

矢車草みたいな葉っぱと思っていたら確かに葉っぱは輪生だけれどクルマバだって

その先に 短冊をねじったような花が咲いている。 かなりピンぼけ

ミゾソバも健在。溝のそばにあるからミゾソバ?

Tenninsou Tenninsou2 テンニンソウ

終わりかけてはいたけれど 群生している。 これの紫のはミカエリソウだけれど ここにはなかった。熊野古道で見たことあるな

Yashahana1 カメバヒキオコシ

花は紫蘇のようだけれど 葉っぱ見てみて! 亀さんの様になっている。亀さんの頭がひょこっと出ている。 面白いね自然のデザイン

Mizuhiki Nanakamado 少しだけ 秋の色が

ナナカマドの紅葉

ウルシの紅葉

ウルシのネックレスがぶら下がっている。

Urusi オヤマボクチもあちこちに

ここのオヤマボクチも少々やせている。この間八方尾根で見たオヤマボクチは ひっくりかえるほどでかかった。

そう言えばオヤマボクチをヤマゴボウという人がいるけれどヤマゴボウはゴボウ科 オヤマボクチはキク科 同じものではない。 どうして そんなふうに言うようになったのだろう?

Nemagari 寝曲がりの木がいっぱい。

豪雪地帯であることがわかる。雪の重みでこんなになっちゃって。。。

楽しい散策を続けていると 左手に 夜叉壁らしき岩壁が迫ってきて 人らしき白い点が動いているのがわかる。

あそこまでいくのかぁ。 ひょ~ぇ

Yashakae3_2  幽玄の滝に着いた。

夜叉姫が 聖域に入るために ここで禊ぎをしたと言われる滝

今水量は豊富ではなかったけれど いつもはどうなんだろう?

滝の落ちてくる岩を見上げると 小さな植物図鑑の様に 竜胆 をはじめ沢山の植物が貼り付いている。 時期によっては岩ツバメも見られるらしい。

Yuugennnotakiさて ここから暫く登って 夜叉姫が竜となって登っていく姿が滝になったと言われる昇竜の滝を後ろに見る頃 厳しい登りが待っている。 筈である。

大丈夫かな?     

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夜叉が池 本当は怖い昔話

2007-10-19 22:12:24 | 日記・エッセイ・コラム

子どもの頃 昔話にでてきた夜叉が池 雨乞いの為に娘を龍神の奥さんとして差し出さねばならなかった長者さん 村人のため 龍神との約束を守るため 心優しい末娘が自ら嫁ぐことを決心した。

心優しい娘のお陰で 村には日照りがなくなり 村人には豊かな実りが 龍神と娘は いつまでも幸せに暮らしましたとさ・・・

Yashagaike1

その夜叉が池が 故郷の岐阜県にあることが嬉しかった。(本当は福井にあるらしい) 板東玉三郎の夜叉姫のポスターは 本当に美しかった。しかし あのべたな昔話に玉三郎が出ることが不思議だった。 泉鏡花の話は読んだことが無いし・・・

今回山登りをするに当って伝説を改めて聞いた。 伝説は幾つもあって わたしが子どもの頃読んだものとは大違いだった。でなきゃ 玉三郎が舞台で扱うわけないよね。

夜叉姫が人身御供になって龍神の所に嫁いだ所までは一緒。 龍神には本妻があって 大変な騒動になってしまった。 奥さんに怒り狂われた龍神は困り切って 夜叉姫を殺してもらうように頼む。 本妻は白の打ち掛け 夜叉姫は赤の打ち掛けを着ていたので 赤の打ち掛けを狙うように頼む。

あまりに怒り狂った本妻 疲れて泣きじゃくって寝ていたところに夜叉姫が通りかかって 風邪をひいたら大変と 自分の着ていた打ち掛けを掛けてやる。 結果 本妻が殺される。

さてそんな事で二人となったものの幸せ薄く 長者の夢枕に立つ夜叉姫は「元気だから」とはいうものの はかなげで 寂しい顔をしている。心配した長者が「何か欲しいものはないか?」と聞くと「口紅とおしろいをください」と言ったとか・・・

春になると雪解けを待って 岐阜県側から山に登り 池に口紅とおしろいを流す行事が今も続けられているそうだ。

Yashakabe

地図で見ると 夜叉が池は福井県側にあり 思ったより高いところにある。標高1150メートルぐらいだろうか? 殆どが平坦な散策路と言いたいのだけれど 夜叉壁からの登りを考えると 簡単に行けるところではない。国有林で 絶滅危惧種の保護池ともなっていて 本来は人を入れない山。 ボランティアの監視を付けると言うことで やっと入山を許される山だ。

それだけ夜叉姫の 怨念はきついのかな?

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紅葉まだ早いんじゃないの? 御岳2

2007-10-10 00:06:25 | 山歩き

少し開けた 休憩場所からは 岩ごろごろの道になっていく。 丸太とごろごろが混じる。しかし 大岩ではないので 歩くのにそうは困らない。

Tozandou6 Nyoki

空も近くなって 時々少し色づいた葉が見えるようになる。

しらびそ?の白い枝がにょきっ  気持ちはわくわく

この登山道 田野原からと違って展望が楽しめないので 空が近くなると嬉しい。

「後20分ぐらいで着くよ。」と降りてくる人がエールを送ってくれる。はあ~~ぁ 背中から心臓が飛び出しそうにどくどく言っている。

小さな子どもを連れたファミリーグループ。 子どもの方が元気。お母さんへたって座り込んでいるよ。

どのくらい登っただろうか? 足もとにシラタマの木。 木々の間にこそっと咲いている。 見つけたとき嬉しかった。 去年乗鞍の五色ヶ原で見たときは かがみ込んでやっとの所だったので うまく観察できなかった。 あら 可愛い 下向いて はにかんで 良く見ると 梅の花のつぼみのように まん丸の中に切れ目がある。

Siratamanoki 低いところにあるので うまくとれないのが残念。後で山小屋さんに聞いた話では サロメチールの香りがするらしい。

う~~ん 惜しいことをした。知っていたら 這いずってでも確かめたのに

回りに実の赤いナナカマドが目立つようになると 女人堂が見えるようになる。女人堂って言うくらいだから 女の人専用の山小屋でしょうか?

Nyonindou ここまで来ると 仏さまがいっぱいで さながら野外曼荼羅?のように沢山の仏さまが安置されている。とても無造作にも見える仏さまは やはり信者の人々が担いでおいていったものなのだろうか?

ナナカマドの実が真っ赤 ここのナナカマドはとても実が大きい。道中初めて見える展望に感動 ひとしお

Nanakamado2

Hatigoume2

Hatigoume3

全体にお天気良かったのだけれど 時々霧が吹き付けてきて頂上を隠す。 上の方は綺麗な色。 あそこには何があるんだろう?

八合目から少し上がったところに展望の良いところがあると聞き また登っていく。

Hirobahe Tozandou9 行く手を見ると真ん中当たりに人の影

まだ登るのか と思いつつも 歩き始めたら そうきつい事は無い。 ただ足もと岩がごろごろ

足首をくじかないように気をつけて行くと程なく 広い場所が そこにも沢山の仏さま

みんな思い思いの様子でくつろいでいたけれど ちょっと仏さまの台座に座って食事をする気になれず。

ここから9合目まで行ってみようか?と少々思案するけれど 残り時間を考えると 1時間の余裕しかない。 あの黄色は何だろう? 赤は何だろう?と気になりながら 来た道を引き返す。

MitegozaruOntakesirabiso

Iwagikyou Ontakehana1

帰りの長かったこと。 「こんなに沢山の階段登ったっけ?」行っても行っても近づかない行者小屋に その長さを思う。

ふふ すっかり足は戻ったのかしら? この調子なら もう少し歩けるな。

コメント (2)
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