世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

日本はなぜ、グローバル経済に取り残されるのか

2013年11月01日 | 国際
信じられないことが起きた。


日本企業が、グローバル社会の取り残される

絵に書いたようなトタキャン事件だ。



開いた口が塞がらないとは、まさにこのことだ。

100%のビジネスチャンスを自ら立ち切ったから呆れる。

しかも締切日になってのドタキャンだ。



何の話か、ご説明しよう。


政府が強力に推し進めているクールジャパン構想の一環で


クールジャパン・トライアルと称して

世界5カ国でキャンペーン活動を行っている。


もちろん税金を使ってだ。

せっかくのチャンスにベトナムで2月開催される展示会に

応募するように納豆を主力とする地場大手食品メーカーに働きかけたところ

エントリーするとの直接回答を得たことは以前に書いた。


ボクはこのニュースに狂喜した。



ところが、ところが、だ。


締切日の昨日になって、エントリーを取りやめる旨のメールが昨夜入った。


反感を買うことを承知で、先方から来たメールの内容をそっくりそのまま載せておこう。




「お世話になります。

クールジャパンにつきまして、誠に申し訳ございませんが、

私の準備不足のため辞退させて頂くこととなりました。

詳細は弊社の○○室長から連絡があったかと思います。

ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございません。
……………………………………………
○○○○食品株式会社
○○物流センター

営業本部
販路開拓課  ×× ××」




そして、○○室長からのメールだ。



「お世話になっております。

たった今××のほうから連絡があり、今の段階であまりにも不明確な分が多く、

エント リーしてもし選ばれた場合に、

もし出店できないとなると会社の信用にもかかわってくるということで

今回は残念ながら見送るべきかという判断になっております。


問題点として挙げられるのが以下です。

1.エントリーで選ばれた場合、商談でベトナムに行く際に経費がかかる。

これは事前に会社からの承認が必要になる。

海外に対しての免疫が直接ない自社としましては、

その経費が承認されない場合商談出席ができない。

その際にベンダーまたはブローカーとして代理に立っていただけるところがあるのか。


2.商談が決まりこれから輸出するに辺り物流はどこがやるのか。

アジア圏5カ国はベンダーが決まっておりますが、

ベトナムはその中に入っていない。

そこのベンダーがベトナムもサポートしていただけるのかの確認ができていない。


今となってはその確認の時間がありません。

本当に申し訳ありません。


面白い企画であるし、

日本食がこれから世界で注目を浴びるのが予期される中、

もったいないお話ですが、

きちんとした見通しがまだこちらとして無いため、

せっかくのチャンスですが今回は辞退させていただくべきかと思います。」




呆れかえる内容だ。


ボクは、この企画を二ヶ月以上前に会長に直々に話を伝えていた。


再三の確認のあとにやっと一ヶ月ほど経って会長の娘さんである○○室長に

フリートークまで来ていただいた。


そして担当である××しに丸投げされたのである。




それは一日前の次のメールの内容からでもわかる。

全くコンタクトがないのでどうなっていいるのか不安になって○○室長に

滞在しているシンガポールからメールした。



「to ○○室長


連絡がないので××さんに電話しました。

まだエントリーされてないそうで、

明日にはエントリーするとおっしゃっていました。

明日の5時が締切です。

せっかくのチャンスですので、ぜひエントリーされることをおすすめします。


いろいろマーケットリサーチしています。

よろしくお願いします。

--Free Talk かじ えいせい」




それに対する○○室長からの返事がこれだ。



10月31日 (1日前)


かじ様

連絡のほう遅れて申し訳ありません。

ほとんどオフィスにいる時間が無く随分メールもたまっております。

お手数ですが、

ベトナムへのクールジャパンの件は××のほうに任せておりますので

確認などの際は直接××のほうに連絡お願いします。






実はこの時点で疑っていた。

この会社大丈夫かな?と。


そして案の定ボクの不安は的中した。


直接担当の××氏とは一切面識がない。

時間があったに見かかわらず、訪問さえなかった。



創業100年近く経つ老舗だ。

組織の柵も相当強かろう。

日本の独特の組織会社だ。


完全にグローバル経済に乗り遅れているといえよう。


当然ボクもベンダーを含めベトナム側のカウンターパートとも打ち合わせ済みだった。

エントリーすれば、採用されることは99%確実だったからだ。




「会社の信用に関わってくる」という○○室長。

十分不祥事を起こして信用を傷つけてているさなかだ。


選ばれても、実施までに2ヶ月の余裕がある。

その間にベンダーを探す猶予はあったはずだ。




「ベンダーがベトナムもサポートしていただけるのかの確認ができていない」

この一ヶ月感、何をしていたのやら。


こちらから電話しても、メールしてもすぐには返事が来なかった。

今時こんなルーズな会社があったとは。



まあ、こんなことをつらつら並べても、あとに祭りなのは分かっている。

だが、○○室長自らが



「日本食がこれから世界で注目を浴びるのが予期される中、

もったいないお話ですが......」

と言われている通り、

取り返しのつかないベストチャンスを自らの手で無くしてしまったのだ。



政府が後押しし、参加料無料、出店料無料という、

願ってもない好条件を、


「商談でベトナムに行く際に経費がかかる」 だって。


ボクは身銭を切って、何度もベトナムまで足を運び、

今、シンガポールまで来ている。



こうした地道な活動こそが人間関係を育て、

ビジネスを作り上げていくのだ。


ましてや、グローバル経済時代、

英語が話せなければ全く話しにもならない。



大手の老舗会社である。

かじえいせいとは何者か?


多分ボクを見くびったのだろう。

まあ、裏を返せば、ボクがそれだけのものでしかない、ということだ。


今以上の修行、精進を重ねなければならない。


そん会社にも、セカンドチャンスがあることを願う。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今回のクールジャパン構想の企画には

別口で一件エントリーしている。


「おもてなし」を商材としてである。

選ばれる可能性は納豆より低いかもしれないが

期待して今月中旬の発表を待っているところだ。



これだって、実体のない「おもてなし」をどうやって売っていくのか

大まかな見通ししか立ててない。


具体的には、選ばれてから考えるつもりだ。



一般に、できない人間にしろ、会社にしろ、

やる前から、できない理由だけを並び立てて

言い訳だけがまかり通っている。


それは個人であろうが、大会社であろうが同じことだ。


まずやってみることだ。


「やってみなはれ」 は松下幸之助の言葉だ。



できなかったら反省すればいい。


そうして再度挑戦するのだ。

倒れても倒れても、何度でも起き上がり、

出来るまで続けるのだ。


「転んだらまた立てばいい」 これも松下幸之助の言葉だ。




絶え間なく押し寄せる波のように

砕けても砕けてもひっきりなしに繰り返すのだ。



そうすれば風穴は必ずあく。

たとえ小さな針の穴でも、堤防を砕くことはできるのだから。




   「このビルの一角にオフィスを持つ」船窓からそう誓を立てる筆者

ボクの夢がまたひとつ増えた。









さあ、今日はシンガポールからまたベトナムに帰る。

今回はハノイではなく、中部の街、フエに行く。


そこでまた大きなプロジェクトがボクを待っている。
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10月31日(木)のつぶやき

2013年11月01日 | 音楽
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