【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

民進党の建前と本音の乖離

2016-11-08 19:08:33 | 政治・文化・社会評論
民進党の建前と本音
~政策協定を尊重し共闘に取りくめない政党は、野党共闘の名に値しないから、共闘から外すこと~


        櫻井 智志




① 民進党の建前
 民進党代表が、野党共闘に全力を、といい幹事長も似たようなことを言った。
しかし、衆院補選東京10区の実際の戦いぶりの無惨な醜態は払拭できるのか?





② 民進党の最新の実態
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民進党神奈川県連が民主党本部に
衆院10区に共産党候補一本化反対の要請書
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(東京新聞地方版に今朝記事が掲載された。東京新聞webには見当たらない。)
 次期衆院選での野党協力のあり方をめぐり、民進党神奈川県連は、7日、共産党が公認候補を擁立する方針がある神奈川10区(川崎市川崎区・幸区・中原区の一部)について、同党への一本化はしないよう要請する文書を、民進党本部に提出した。
 神奈川10区で、民進党は現在県議で新人の市川佳子県議を公認で擁立する予定。これに対し、共産党は現職の畑野君枝代議士(比例南関東ブロック選出)を擁立することをすでに公表している。
 要請文提出は、共産党が同区を含む全国の一部選挙区で、共産候補への一本化を、民進党側に求めたとされる一部報道を受けた対応。「わが党の候補取り下げという事態が生じることは、到底受けいれられない」とし、「共産候補への一本化は
断固拒否を」と求めた。
 後藤祐一県連代表は報道陣の取材に「10区は都会型で、支持を拡大しなければならない選挙区。選挙に向けた形も出来上がっている。降ろすことはそもそもあり得ない」と話した。




③ 民進党神奈川連
 民進党・旧民主党神奈川とは、委員長が民主党からみんなの党へ移り、無所属で立候補し、当選したら自民党入りする。浅尾慶一郎氏。自動車総連=連合が母体だったように記憶している。
 神奈川県議会では、自公民で、長洲県政以降は歴代の保守知事を支えてきた。全国には民進党ですぐれた議員や地方組織のところもあるが、神奈川民進党とは、②の記事で記したように、「野党共闘」をすべて民進党に得票を増やすシステム、としか考えていないことがわかる。





④ 野党共闘は民進党の勘違いしたままの現状でいいのか


 1 参院選一人区で戦った野党共闘の政党は、「野党共闘」の本質が巨大与党自公+日本維新とたちむかう政治主体の構築にあることを理解している。
 2 「野党共闘」ゆえに勝利した、のではない。重要なのは、「市民ないし市民連合」が無党派層や浮動層を起ち上がらせたり政治に関心を保たせる大きな追い風となっている。地方選挙で共産党一党で自公維ないし自公維民首長選挙で勝つためには、市民の動きがなければ、得票は惨敗である。
 3 しかし、野田幹事長下の民進党は、今回の神奈川のような紛争があちこちで起きる。すでに衆院補選で、福岡と東京の新井富美子候補や鈴木庸介候補は善戦したが、支離滅裂な民進党の選挙指揮により、野党共闘どころか「野党バラバラ」だった。



⑤結論
 「市民と野党共闘」は、民進党が自党の利益にのみ固執し、安倍政権を逆に有利にさせているなら、民進党の共闘いりに固執すぺきでない。
Ⅰ 政策協定をむすぶこと
Ⅱ 政策協定を尊重し共闘に取りくめない政党は、野党共闘の名に値しないから、共闘から外すこと
Ⅲ 市民連合や市民を尊重し、各地域市民団体と政策協定をむすびそれを最後まで有機的な指針とすること
以上