【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

『報道特集2018・12・29』視聴記   櫻井 智志

2018-12-29 19:32:27 | 政治・文化・社会評論



 経験したことのない大災害。金平茂紀さんがおっしゃるように、自然環境の通常と異なる災害は、一時しのぎでは対応できない段階だ。トランプは核兵器も気温上昇も意に介さない。日本は少しはましだが条約に反対の反動的位置にいる。核兵器の破壊力だけでなく自然の物質代謝に破滅的影響。

 日下部正樹さんや膳場貴子さん、金平茂紀さんが伝える災害にあった各地の様子。災害が人々に及ぼした生活と意識の失意の深さ。跡地でも冬のせいかその後に行政が再建に取り組まれていない。厳しい実態の中で住民は最大の負担を背負って「今」を生きている。天皇ご夫妻の慰問を想起した。


 イラク戦争の検証は驚くべきものだった。元CIA秘密工作員の女性の発言は偽情報で突き進んだことを証している。イラク戦争は中東破壊を今も残した。2003年のイラク侵攻に先立つ2001年9月11日の同時多発テロ事件。ここが起点と思う。あのタワー爆破には、背後に今も闇がある。



  今回の「イラク戦争」を報道してくださり、感謝する。放映に至るまで番組当局には大変な困難さもあったと想像する。「報道特集」は、現在の日本では視聴者にはわからない困難も抱えていよう。しかし日本のジャーナリズム界にあって、系統的実証的な数少ない番組だ。健闘に感謝し来年も応援する。