【現代思想とジャーナリスト精神】

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琉球大工学部に「女子枠」導入 選抜試験で20人 「多様性の向上へ」2023年6月2日 05:15

2023-06-05 20:54:52 | 転載・政治社会と思想報道
琉球大工学部に「女子枠」導入 選抜試験で20人 「多様性の向上へ」

2023年6月2日 05:15琉球新報 転載




 球大学は本年度実施する工学部工学科の入学者選抜試験3コースに、計20人の女子枠を設ける。琉球大の選抜試験で女子枠が導入されるのは初めて。工学分野は男性技術者の数が多く、「男性特有の学部」というイメージが強いことから、女子学生が少ない傾向が続いている。女子枠を設けて積極的に女子学生を増やすことで、多様性や学習環境の向上などを目指す。

 理工系学部の女性の卒業生は全国的にも約7%と低い。琉球大工学部では2019~23年度、女子学生の比率は平均で11.4%だった。

 今回女子枠を導入したのは、工学部工学科の総合型選抜Ⅰと学校推薦型選抜Ⅱで、全7コースのうち「機械工学」「エネルギー環境工学」「社会基盤デザイン」の3コース。総合型選抜Ⅰでは全募集人員の約28%にあたる10人、学校推薦型選抜Ⅱでは全募集人員の約15%にあたる10人を募集する。選抜試験はこのほかに一般選抜がある。女性の受験者は一般枠、専門高校枠(学校推薦型選抜Ⅱのみ)での受験も可能。併願はできない。

 工学部副学部長の下里哲弘氏は「工学分野においては新たな発想アイデア、イノベーションなどが求められている。性別に偏らず、多様な視点での活発なグループディスカッションなどを授業に取り入れたい」と期待を語った。西田睦学長は「工学部の女子学生比率の低さは以前から指摘されていて、意識的に学生の多様性を向上していきたいと考えていた。今後は他の学部にも広げたい」と話した。
 (嘉数陽)



【孫崎享のつぶやき】2023-06-05 06:44

2023-06-05 17:16:55 | 転載・政治社会と思想報道
今日、西側の安全保障関係では、専門性を生かすという意味でシンクタンクの役割が大きい。だが考えておかなければならないのは、誰がシンクタンクに資金を提供してるかである。多くの場合、軍需産業自体ないしその関係者である、当然緊張を煽り軍需費増大を目指す。


Don’t be fooled – Trump’s presidential run is gaining more and more momentum
Lloyd Green
米国の軍産複合体はいかにしてシンクタンクを利用してEUの政策決定を乗っ取ってきたかhttps://www.rt.com/news/577306-the-think-tank-racket/
勧告を装ったこれらの組織は、実際にはロビー団体として活動している―そしてその影響力は拡大している-(一部引用)(本件はp_fの翻訳好意による)
グレン・ディーセン記
ノルウェー南東部大学教授/「Russia in Global Affairs」誌編集者
・NGOは、様々な国家の市民社会で影響力を得るための手段として、長い間利用されてきた。
米国は、秘密工作の仲介者を育成する革新的存在であり続けてきたが、米国はそうした者達に資金を提供し、保護し、彼らは多くの場合、米政府と繋がっている。やがてEUも、やり方は違えど、主に欧州自体に焦点を当てた同じ手法を採用した。その結果、国家が資金を提供するNGOが西側の政策を操作することが多くなった。
 シンクタンクやNGOがEUの政策決定に対する影響力を増すにつれ、疑問が湧いてくる:政治的リーダーシップをこれらの団体に委ねることは、どのような結果をもたらすのか?

■政策決定を民営化する「アングロサクソン」モデルを採用する

・シンクタンクは、古典的な意味で機能していれば、専門知識を提供し、多様な利害を代表し、特定の目的を提唱することによって、政策決定プロセスにおいて重要な役割を果たすことができる。世界が益々複雑化する中、政治家は様々な複雑なテーマについて意思決定を行わなければならないが、その知識は限られていることが多い。選挙で選ばれたリーダーが、政策立案のあらゆる分野で十分な専門知識と深い理解を持っていると期待するのは、非現実的としか言いようがない。
しかし、シンクタンクやNGOの専門知識に益々依存することで、権力は選挙で選ばれた議員からロビイストや権利擁護団体と呼ばれる人たちへとシフトしている。EUがシンクタンクの管理/運営上「アングロサクソン」モデルを模倣する際には、その弱点と結果を探ることも必要である。
・米国では、シンクタンクが政策立案者や国民に絶大な影響力を持つようになった。シンクタンクは政治家に研究報告や分析を提供し、政治家はそれを基に意思決定を行う。シンクタンクはまた、回転ドア方式で政府から外れた政治家の控え室として機能し、自分たちの「仲間」をワシントンの最高ポストに就かせることができる。シンクタンクはまた、議会の公聴会に分析を提供し、専門家の意見としてメディアを席巻している。その結果、シンクタンクは政治権力の重要な中心となっている。
・シンクタンクの力が増大するにつれ、「誰が、何故、シンクタンクに資金を提供しているのか」という疑問が湧いてくる。米国のシンクタンクは、リベラル派も保守派も、軍需産業から資金を得ていることが圧倒的に多い。これは、米国の軍産複合体がいかに強大であるかということと関係している。 その結果、ワシントンの政治的偏向が極度に進んでいるにも拘わらず、殆どの問題の解決策として戦争が超党派で支持されるのは、このビジネスが両政党に賭けているからである。米国の外交政策を非軍事化し、軍事予算を削減するという選択肢は、このように益々民主主義のコントロールから外れていくことになる。アイゼンハワー大統領は、1961年1月の告別演説で、「軍産複合体」の侵入的な影響力に対して警告を発した。アイゼンハワーは当初「軍産議会複合体」という言葉を使ったが、議会を辱め、刺激することを避けるために修正した。
・ニューヨーク・タイムズ紙のいくつかの調査により、シンクタンク産業が過去数十年の間に巨大化し、アクセスと影響力を売り物にするビジネスモデルで政治を腐敗させていることが明らかになった。ウィルソン・センターのマシュー・ロジャンスキー所長は、シンクタンクが単に市場原理の作用として「権利擁護団体、あるいは別名ロビイストにさえなっている」と警鐘を鳴らした。「政党が望んでいるのは、忠実な宣伝マンであって、学問に固執した、くだらない取り巻き連中ではない。一方、潜在的な献金者の方は、ベテランの狙撃手が的確なタイミングで的確に政策弾を発射してくれることを望んでいる」。シンクタンクはその後、社会のあらゆる側面が市場の付属物となった超資本主義の症候となった。現在では、政治的影響力さえもこのように規制され、シンクタンクはその重要な構成要素となっている。

■欧州の安全保障とシンクタンクへの支配権の委譲


・こうした軍事資金がバックアップするシンクタンクもEUに強力に参入しているが、欧州のNGOは伝統的に米国のNGOよりも政府の資金に依存してきた。 しかし、欧州における安全保障と軍事問題の関連性が高まるにつれ、軍需産業が進出してきた。 ロシアゲート時代、NATO系シンクタンクはロシアの干渉に対抗するという名目でEU内での影響力を強化した。デイリー議員は、「大西洋主義者とNATOのシンクタンクに権限が与えられ、これらが紛争から恩恵を受けるという利益のためにロビー活動を行っていることは、欧州連合の民主的プロセスに対する外国の干渉を調査し対処することを目的とした委員会にとっては痛烈な皮肉である」と指摘した。
EUがロシアとの軍事的緊張の長期化に備える中で、より多くの政治的権力がシンクタンクに移譲されることになるだろう。従って、EUにおける政治的リーダーシップの不在に対する懸念は、今後数年間、より一般的なテーマとなるであろう。


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