小塙駅を見下ろしたポイントでは2台のカメラを右に左に振り分けて撮影。
歴史にも興味がある電関人には、この小塙界隈の地形が天然の要害に見えてならない。
移動中に見つけた史跡案内看板には「森田城址」とある。
小高い山並みに河川、それに肥沃な大地とくればまずは先人の暮らし振りが想像に難くない。
景観たるものそれが自然によって形成される場合には、100年単位で大きく変わることはまずないのである。
城を治めたのは、森田氏で弓の名手で知られる那須与一で知られる那須一族。
画面にも見えている家並みの地籍にもその名を遺す。
800年近く前に城が築かれ人々が暮らしてきた景観は、平成の世に眺めてもとても良いものであるのは言うまでもなく、
幾何学模様のような烏山線オリジナルカラーと首都圏色の朱色の編成がまるで太古にこの地を跋扈していた群雄の旗印にも見えてくるのだった。
2017年 霜月 9329D
荒川の対岸より小塙駅を見下ろしてみる。
樹種豊富な里山に河川とそれが育んだ肥沃な沖積層を耕した農地。
古くから人煙濃い土地だったように見えるが、駅の開業は鉄道開業より遅れて昭和9年のこと。
駅周辺には、古くから農業を生業としてきた歴史ある家屋と、それとは対照的な新興住宅地のような真っ新な家々。
沿線人口が増えることは鉄道にとっては良いことだし、増してやその鉄道へ新しいインフラを投入していること自体
鉄道交通を支持する者としては喜ばしいことと捉えるべきなのであろう。
家が増え、新しくなった駅施設に目を細めながら眺める反面、
懐かし色の2連のヨンマルが駅を出て行くのがあと何度なのかと複雑な思いを巡らせるのだった。
2017年睦月 330D
順光側に回る。
北西の空は冬の気圧配置で日本海側に雪を降らした雲が流れ込んでやや重たく沈み、
落葉と常緑入り混じる屋敷森が低い太陽光線に浮かび上がる。
烏山線平野部のアクセントであるその屋敷森にグッと寄って、
首都圏色のヨンマルメインで。
屋敷森はこの冬の装いがいい。
2017年睦月 326D
三連休はまったりモード。
が、何の気なしに某HPを見ていると7日の下りカシ紀行罐運用に目が留まる。
こりゃ地元でヒサシをこう目立たせて、やってみるかと!
だがしかーし、結果は・・・
欲張りすぎてレリーズオンが早すぎたのと、久々のお気に入り罐の登板にドギマギ状態で・・・ドボン。
一番の切り時の次カットは大失敗で前カットをトリミングしてアーしてコーしてアップ。
2017年 1月7日 EF81133 9011ㇾ
もう一つ、烏山線の朝景で撮りたかったシーン。
放射冷却でぎゅっと冷えた地表を白く染める霜。
近隣で始まった野焼きも手伝って、淡く白い朝を表現してみた。
田畑に緑色が舞い戻る頃には、
もう、ヨンマルの姿は無い。
2017年 睦月 325D