・運航乗務員が関与している人的要素が60~80%(NASAなどの研究機関)
CRM(Cockpit Resource Mnanagement)を導入
・日本では1985年のJAL123便の御巣鷹山の520名の死亡事故後、日本の航空会社による死亡事故は一件も起きていない。
・効果的なリスクマネイジメント
・リスクを推定すし評価するリスクアセスメント
・リスクについての情報を共用するリスクコミュニケーション
・実際のリスク対応のリスクマネイジメント
・リスクはリスクが実際に発生する確率と被害の大きさの掛け算
・リスクアセスメントのプロセス
1)リスクの特定
2)リスクの推定
3)リスクの低減の優先度の選定と低減対策・措置の検討
4)リスク低減措置の実施
5)航空界における主なリスク低減対策・措置
・技術革新/改善
・教育/訓練の充実
・規則/規定の改善
・乗員が日常のフライトで実施している
・乗客の搭乗前の運行乗務員と客室乗務員のブリーフィング(乗員全員)
・テイクオフのブリーフィング(機長と副操縦士)
・離陸後のクリティーク
良かったところ、悪かったところを批評、評価
・飛行中のブリーフィングとリスクマネイジメント
計画通りか、乱気流は?
・ランディングブリーフィング
気象情報、ゴーアラウンド(着陸復航)の手順、着陸重量とフラップの角度、必要滑走路長、代替空港に向かう場合の、残存燃料 など
・未然防止
1)安全文化の構築
2)知識・技量の維持向上、定期的な教育・訓練および審査
3)基本・確認行為の徹底
トラブルの要因の80%以上に、誰でもできる基本的なことや確認行為の逸脱や不足が関与している。
4)コンプライアンス(法律・規則・規定類の社会規範の遵守)
5)暗黙知を生かす
機長昇格を目指しているパイロットの教育において、月に一度は規定類を読むよう指導してきた。読んでいると、それが自分の暗黙知に落とし込める。
・ぜひ読んでいただきたい「航空法」の本
「航空法―国際法と航空法令の解説」池内宏著
・企業内教育/訓練の四本柱
1)OJT(日常業務を通じての教育・訓練)
2)PT(Profesional Training 専門分野の教育・訓練)
3)Off-JT(Off Job Training セミナーなど業務を離れての教育・訓練)
・ノンテクニカル・スキルの導入と進化
・第一世代 個人の行動改善
・第二世代 個人の行動からチーム力へ
・第三世代 CRM領域の拡大
・第四世代 CRMの手順化
・第五世代 エラーマネイジメント
・第六世代 スレット(Treat)&エラーマネイジメント
(スレットとはヒューマンエラーの発生しやすい要因のこと)
・安全確保にも関わるEQの三つの知性
1)心内知性(Self-Concept)
2)対人関係知性(Social Skill)
3)状況判断知性(Monitoring Skill)
・義務報告と自発的報告
義務報告;国や企業の基準によって報告することが義務付けられている
自発的報告;あくまで個人が「ヒヤッとした、ハッとしたこごが事故やインシデントにはなっていない。なった分けではないが、しかし、これを報告することによって未然防止に貢献するからという安全に対する積極的かつ自発的な自主行為によってなされるもの」
・体幹航空機撃墜事件後の航法
コースと島との相対位置を一つひとつ確認しながら、全体にソ連領内に近づかないように、神経をピリピリさせながらフライトした。
・自発的報告の有効性
1)安全文化の構築に寄与する
2)共有することにより現場及び組織全体のリスク感性を高める
3)義務報告では把握しにくいハザード情報を収集できる
4)リスクアセスメントに起因する事故を軽減
5)事故・インシデントの未然防止に貢献できる
・自発的報告制度を活性化させるための具備要件
1)秘匿性
2)公平性
3)簡易性
4)貢献性
5)フィードバック
6)情宣活動
・特に優れていない筆者がここまでくることができた要因の一つ
50歳前後からは、たとえ間違ったことや的外れのアドバイスを受けたときも、とにかく口に出して言ってくれたことに対して「ありがとう」と言えたことで、周囲の人たちからアドバイスを受けることができるのではないかと思っている。「人間は誰でも間違うkとおがある。機材は故障することもある。故障しなくても、使い方を間違うと大変なことになる。人間は自然に勝てない」と社内で言い続けてきた。
・学習の文化
1)学習とは
・真似をする/繰り返し練習する
・経験をしながら新しい知識や技術を身につけて行く
・経験を積むことにより、行動が変化していくこと、生長していくこと
2)何事からも、誰からも学ぶ習慣
3)他社の事例から当事者意識で学ぶ
4)何歳になっても学習し続ける
・パイロットの教育・訓練においては、コンポジット・フライト(Composite Flight)といって、計器だけを見るのではなく、あるいは滑走路など外だけをみつのではなく、計器類と滑走路など操縦席の外を交互に見て、複数の異なる情報で総合的に判断して操縦することを厳しく指導している。
・飛行機の操縦で間髪を入れずに操作しないと危険だ、事故につながるといのは、GPWS(対地接近警報装置)の”Pull Up)の警報が発せられた場合と、着陸寸前に安全に着陸できないと判断されたときの着陸復航、離陸時のV1という離陸決心速度の直前の速度で、エンジン故障などの重大な故障が発生したときの操作・対応くらいである。それ以外のトラブルに関しては、2,3秒から4,5秒の「間」をとって判断、操作しても危険になることはほとんどない。逆に「間」をとらずに判断、操作した場合の方が、ヒューマンエラーにより危険に近づいてしまう可能性がある。
・ヒューマンエラーとは、人間が人間である以上、避けて通れない現実であり、永遠の課題でもある。
・コミュニケーションの5C
・Clear(明確)
・Correct(正確)
・Complete(完結)
・Concise(簡潔)
・Confirm(確認)
・パイロットとしての才能と天職について
「オリンピックに出場するようなアスリート、音楽、芸能界などの生まれながら持っている才能が影響する職業を除いて、才能はやってみなければ分からない」。敢えて言うならば「才能とは、諦めないこと。コツコツと続けること。量を質に転換できるまでやってみること」と答えている。
・「自分はパイロットに向いているのでしょうか」という質問には、「向きということを問題にするなら、前向きか後ろ向きしかない」と説明している。
・チェックリストには、大きく分けて二種類ある。
・通常操作に関するもので、一連の操作を終えてから抜けや間違いがないかを、チェックリストで実施して確認する。
・異常時操作に関わるチェックリストである。この異常時操作のチェックリストには二段階ある。異常な事象が発生した場合に、即対応が必要な緊急性のある2~3個の操作は、メモリー(記憶)で操作を実施する。それに続く操作はチェクリストを読み上げながら、一つひとつ実施していく。
・「五輪書」宮本武蔵著
「神仏を尊び神仏に頼らず」⇒これこそが危機管理の心構えのエキス!
・危機管理は知識よりむしろ知恵であり心構えである。
一人の人間は一生かかって得ることができる知恵は、わずかなものである。しかも、その貴重な知恵を身に付けるには、どれだけの失敗、危険な目に遭うことであろうか。幸い、先人たちが古典という形で多くの知恵を遺してくれている。古典は知恵の宝庫である。
・危機管理の心構えとしては「謙虚心と自律心」であることは、確信をもっていえる。
・職場で基本や確認を徹底するためには、次のような五つの項目がある。
1)基本や確認を怠った時の怖さを教えること
2)基本と規定類、マニュアル類を遵守すること
3)上司、先輩、指導的な立場の人自身が、多少効率が悪くても、基本をキチンと実施すること
4)部下や後輩のほか、誰も見ていても見ていなくても、コツコツと基本通りにやり、丁寧に確認をしている人を褒め、かつ評価すること
5)何かを指示する際に、早くやれ、急いでやれ、ではなく確実にやるよう指示すること
・情報力の3A
・Antenna(アンテナ)、Analysis(分析)、Action(行動)
・コミュニケーションの目的
・情報の共有と意図(決意)の二つ
・「ハドソン川の奇跡、機長、究極の決断」
・健康管理は自己管理
・受験生や就職活動中の学生には、神社仏閣にお参りにいった際には、神様や仏様に「~に受かりますように」、「~の会社に採用されますように」と祈願、お願いするのではなく、「~に受かります」、「~に入社します」と強く宣言してきなさい、とアドバイスしている。たったこれだけの言葉の違いで合格率、就職率が違ってくるのだ。「こうします」と宣言することにより、その目的、目標に向かって具体的な行動をするようになる。
・空港ごとに、ラストフライトまで毎回、管制官とのやり取りを録音して、ホテルや自宅で聴き直すことを定年まで続けてきた。お陰で、世界各国の管制官の指示を理解できないということや、聞き間違いなどの管制トラブルをせずに済んだ。
・1966年3月4日の有無に包まれた羽田空港で、当時のカナダ太平洋航空のDC-8型機が着陸に失敗し、64名が死亡した。この事故の少し前、JALのDC-8型機が羽田空港への着陸を諦めて福岡空港にダイバートした。JAL機のA機長はの決断は、多くの人々から、濃霧で視界不良の羽田空港に「着陸しない」という、臆病といわれう勇気を称賛された。もし、カナダ太平洋航空が無事に羽田空港に着陸していれば、A機長に対する評価はまったく逆になっていたであろう。
・先輩機長から「お互い信頼しても信用するな」と教えられた。この意味がわからなかったが、若田光一さんとの対談で、”Trust but Verify“(信頼する、しかし確認する)という言葉を聞いたとき、これだ!と思った。
・リスクマネイジメントを実施するうえでの前提条件
・人間はエラーすることもある
・機械やコンピューターは故障することもある
・故障しなくても使い方を間違うと危険なことになる
・人間は自然に勝てない
・人間には「自分が聴きたいように聴く」という心理が働く。“Wishful Hearing”という。
・若田光一氏
「訓練などの機会も活用し、チームを構成するメンバーの一人ひとうぃをよく理解する事と共に、自分がどんな人間かも相手にわかってもらえるよう、普段から心掛ける事が大切だと思います」。
・永六輔氏
「機長はお客様から顔が見えないからラジオ番組のアナウンサーのように、客室乗務員はお客様から顔が見えるからテレビのアナウンサーにつもりでアナウンスするといいでしょう」
・人間力
1)知的能力要素
2)社会・対人関係力的要素
3)自己制御的要素
・理性と感性のバランスがとても大切
・どのように「人間力」を磨いていくか
1)航空身体検査基準に適合し続けること
2)定期的に必要な訓練を受け、定期の審査に合格し続けること
3)事故を起こさないこと
ごく当たり前のことを続けて行く。
感想;
とても勉強になりました。
基礎をしっかり身に付けること、そして努力を継続することの大切さを実感しました。
謙虚に周りの人から学ぶこと、周りの人からの意見をしっかり検証することが日常できるかどうかなのでしょう。
CRM(Cockpit Resource Mnanagement)を導入
・日本では1985年のJAL123便の御巣鷹山の520名の死亡事故後、日本の航空会社による死亡事故は一件も起きていない。
・効果的なリスクマネイジメント
・リスクを推定すし評価するリスクアセスメント
・リスクについての情報を共用するリスクコミュニケーション
・実際のリスク対応のリスクマネイジメント
・リスクはリスクが実際に発生する確率と被害の大きさの掛け算
・リスクアセスメントのプロセス
1)リスクの特定
2)リスクの推定
3)リスクの低減の優先度の選定と低減対策・措置の検討
4)リスク低減措置の実施
5)航空界における主なリスク低減対策・措置
・技術革新/改善
・教育/訓練の充実
・規則/規定の改善
・乗員が日常のフライトで実施している
・乗客の搭乗前の運行乗務員と客室乗務員のブリーフィング(乗員全員)
・テイクオフのブリーフィング(機長と副操縦士)
・離陸後のクリティーク
良かったところ、悪かったところを批評、評価
・飛行中のブリーフィングとリスクマネイジメント
計画通りか、乱気流は?
・ランディングブリーフィング
気象情報、ゴーアラウンド(着陸復航)の手順、着陸重量とフラップの角度、必要滑走路長、代替空港に向かう場合の、残存燃料 など
・未然防止
1)安全文化の構築
2)知識・技量の維持向上、定期的な教育・訓練および審査
3)基本・確認行為の徹底
トラブルの要因の80%以上に、誰でもできる基本的なことや確認行為の逸脱や不足が関与している。
4)コンプライアンス(法律・規則・規定類の社会規範の遵守)
5)暗黙知を生かす
機長昇格を目指しているパイロットの教育において、月に一度は規定類を読むよう指導してきた。読んでいると、それが自分の暗黙知に落とし込める。
・ぜひ読んでいただきたい「航空法」の本
「航空法―国際法と航空法令の解説」池内宏著
・企業内教育/訓練の四本柱
1)OJT(日常業務を通じての教育・訓練)
2)PT(Profesional Training 専門分野の教育・訓練)
3)Off-JT(Off Job Training セミナーなど業務を離れての教育・訓練)
・ノンテクニカル・スキルの導入と進化
・第一世代 個人の行動改善
・第二世代 個人の行動からチーム力へ
・第三世代 CRM領域の拡大
・第四世代 CRMの手順化
・第五世代 エラーマネイジメント
・第六世代 スレット(Treat)&エラーマネイジメント
(スレットとはヒューマンエラーの発生しやすい要因のこと)
・安全確保にも関わるEQの三つの知性
1)心内知性(Self-Concept)
2)対人関係知性(Social Skill)
3)状況判断知性(Monitoring Skill)
・義務報告と自発的報告
義務報告;国や企業の基準によって報告することが義務付けられている
自発的報告;あくまで個人が「ヒヤッとした、ハッとしたこごが事故やインシデントにはなっていない。なった分けではないが、しかし、これを報告することによって未然防止に貢献するからという安全に対する積極的かつ自発的な自主行為によってなされるもの」
・体幹航空機撃墜事件後の航法
コースと島との相対位置を一つひとつ確認しながら、全体にソ連領内に近づかないように、神経をピリピリさせながらフライトした。
・自発的報告の有効性
1)安全文化の構築に寄与する
2)共有することにより現場及び組織全体のリスク感性を高める
3)義務報告では把握しにくいハザード情報を収集できる
4)リスクアセスメントに起因する事故を軽減
5)事故・インシデントの未然防止に貢献できる
・自発的報告制度を活性化させるための具備要件
1)秘匿性
2)公平性
3)簡易性
4)貢献性
5)フィードバック
6)情宣活動
・特に優れていない筆者がここまでくることができた要因の一つ
50歳前後からは、たとえ間違ったことや的外れのアドバイスを受けたときも、とにかく口に出して言ってくれたことに対して「ありがとう」と言えたことで、周囲の人たちからアドバイスを受けることができるのではないかと思っている。「人間は誰でも間違うkとおがある。機材は故障することもある。故障しなくても、使い方を間違うと大変なことになる。人間は自然に勝てない」と社内で言い続けてきた。
・学習の文化
1)学習とは
・真似をする/繰り返し練習する
・経験をしながら新しい知識や技術を身につけて行く
・経験を積むことにより、行動が変化していくこと、生長していくこと
2)何事からも、誰からも学ぶ習慣
3)他社の事例から当事者意識で学ぶ
4)何歳になっても学習し続ける
・パイロットの教育・訓練においては、コンポジット・フライト(Composite Flight)といって、計器だけを見るのではなく、あるいは滑走路など外だけをみつのではなく、計器類と滑走路など操縦席の外を交互に見て、複数の異なる情報で総合的に判断して操縦することを厳しく指導している。
・飛行機の操縦で間髪を入れずに操作しないと危険だ、事故につながるといのは、GPWS(対地接近警報装置)の”Pull Up)の警報が発せられた場合と、着陸寸前に安全に着陸できないと判断されたときの着陸復航、離陸時のV1という離陸決心速度の直前の速度で、エンジン故障などの重大な故障が発生したときの操作・対応くらいである。それ以外のトラブルに関しては、2,3秒から4,5秒の「間」をとって判断、操作しても危険になることはほとんどない。逆に「間」をとらずに判断、操作した場合の方が、ヒューマンエラーにより危険に近づいてしまう可能性がある。
・ヒューマンエラーとは、人間が人間である以上、避けて通れない現実であり、永遠の課題でもある。
・コミュニケーションの5C
・Clear(明確)
・Correct(正確)
・Complete(完結)
・Concise(簡潔)
・Confirm(確認)
・パイロットとしての才能と天職について
「オリンピックに出場するようなアスリート、音楽、芸能界などの生まれながら持っている才能が影響する職業を除いて、才能はやってみなければ分からない」。敢えて言うならば「才能とは、諦めないこと。コツコツと続けること。量を質に転換できるまでやってみること」と答えている。
・「自分はパイロットに向いているのでしょうか」という質問には、「向きということを問題にするなら、前向きか後ろ向きしかない」と説明している。
・チェックリストには、大きく分けて二種類ある。
・通常操作に関するもので、一連の操作を終えてから抜けや間違いがないかを、チェックリストで実施して確認する。
・異常時操作に関わるチェックリストである。この異常時操作のチェックリストには二段階ある。異常な事象が発生した場合に、即対応が必要な緊急性のある2~3個の操作は、メモリー(記憶)で操作を実施する。それに続く操作はチェクリストを読み上げながら、一つひとつ実施していく。
・「五輪書」宮本武蔵著
「神仏を尊び神仏に頼らず」⇒これこそが危機管理の心構えのエキス!
・危機管理は知識よりむしろ知恵であり心構えである。
一人の人間は一生かかって得ることができる知恵は、わずかなものである。しかも、その貴重な知恵を身に付けるには、どれだけの失敗、危険な目に遭うことであろうか。幸い、先人たちが古典という形で多くの知恵を遺してくれている。古典は知恵の宝庫である。
・危機管理の心構えとしては「謙虚心と自律心」であることは、確信をもっていえる。
・職場で基本や確認を徹底するためには、次のような五つの項目がある。
1)基本や確認を怠った時の怖さを教えること
2)基本と規定類、マニュアル類を遵守すること
3)上司、先輩、指導的な立場の人自身が、多少効率が悪くても、基本をキチンと実施すること
4)部下や後輩のほか、誰も見ていても見ていなくても、コツコツと基本通りにやり、丁寧に確認をしている人を褒め、かつ評価すること
5)何かを指示する際に、早くやれ、急いでやれ、ではなく確実にやるよう指示すること
・情報力の3A
・Antenna(アンテナ)、Analysis(分析)、Action(行動)
・コミュニケーションの目的
・情報の共有と意図(決意)の二つ
・「ハドソン川の奇跡、機長、究極の決断」
・健康管理は自己管理
・受験生や就職活動中の学生には、神社仏閣にお参りにいった際には、神様や仏様に「~に受かりますように」、「~の会社に採用されますように」と祈願、お願いするのではなく、「~に受かります」、「~に入社します」と強く宣言してきなさい、とアドバイスしている。たったこれだけの言葉の違いで合格率、就職率が違ってくるのだ。「こうします」と宣言することにより、その目的、目標に向かって具体的な行動をするようになる。
・空港ごとに、ラストフライトまで毎回、管制官とのやり取りを録音して、ホテルや自宅で聴き直すことを定年まで続けてきた。お陰で、世界各国の管制官の指示を理解できないということや、聞き間違いなどの管制トラブルをせずに済んだ。
・1966年3月4日の有無に包まれた羽田空港で、当時のカナダ太平洋航空のDC-8型機が着陸に失敗し、64名が死亡した。この事故の少し前、JALのDC-8型機が羽田空港への着陸を諦めて福岡空港にダイバートした。JAL機のA機長はの決断は、多くの人々から、濃霧で視界不良の羽田空港に「着陸しない」という、臆病といわれう勇気を称賛された。もし、カナダ太平洋航空が無事に羽田空港に着陸していれば、A機長に対する評価はまったく逆になっていたであろう。
・先輩機長から「お互い信頼しても信用するな」と教えられた。この意味がわからなかったが、若田光一さんとの対談で、”Trust but Verify“(信頼する、しかし確認する)という言葉を聞いたとき、これだ!と思った。
・リスクマネイジメントを実施するうえでの前提条件
・人間はエラーすることもある
・機械やコンピューターは故障することもある
・故障しなくても使い方を間違うと危険なことになる
・人間は自然に勝てない
・人間には「自分が聴きたいように聴く」という心理が働く。“Wishful Hearing”という。
・若田光一氏
「訓練などの機会も活用し、チームを構成するメンバーの一人ひとうぃをよく理解する事と共に、自分がどんな人間かも相手にわかってもらえるよう、普段から心掛ける事が大切だと思います」。
・永六輔氏
「機長はお客様から顔が見えないからラジオ番組のアナウンサーのように、客室乗務員はお客様から顔が見えるからテレビのアナウンサーにつもりでアナウンスするといいでしょう」
・人間力
1)知的能力要素
2)社会・対人関係力的要素
3)自己制御的要素
・理性と感性のバランスがとても大切
・どのように「人間力」を磨いていくか
1)航空身体検査基準に適合し続けること
2)定期的に必要な訓練を受け、定期の審査に合格し続けること
3)事故を起こさないこと
ごく当たり前のことを続けて行く。
感想;
とても勉強になりました。
基礎をしっかり身に付けること、そして努力を継続することの大切さを実感しました。
謙虚に周りの人から学ぶこと、周りの人からの意見をしっかり検証することが日常できるかどうかなのでしょう。