幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

男性の健康左右するテストステロン 仕事力にも影響  ”ホルモンに左右されるのではなく、ホルモンをコントロールする!”

2018-10-07 04:10:44 | 社会
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO35362920U8A910C1000000?channel=DF140920160927&n_cid=LMNST002 日経Gooday 2018/9/30

 2018年7月21日、東京・六本木で人生100年時代のための最新健康・美容情報体感イベント「スマートリィ・エイジングEXPO」(主催・日経ヘルス、日経グッデイ、日経BP総研)が開催された。そこで発表された講演の中から、順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授の堀江重郎さんによる「ホルモンを味方につける男性のためのアンチエイジング入門」をお届けする。
■テストステロンはチャレンジ精神を作る
「スマートリィ・エイジングEXPO」で講演する順天堂大学の堀江重郎さん
 男性の健康を考えるうえで、特に重要なのがテストステロンというホルモンだ。これは主要な男性ホルモンであり、男性の場合は精巣(睾丸)と副腎、女性の場合は卵巣、脂肪、副腎でつくられている。
 テストステロンは骨や筋肉をつくり、体脂肪を減らして男らしい肉体をつくる働きがあるが、それだけではない。最近の研究から、性格や社会性にも大きな影響を与えていることが分かってきた。「常に前へ前へと進んでいく大ヒットTVゲーム『スーパーマリオ』や、集団を作って敵に対抗する黒澤明監督の映画『七人の侍』。彼らの男らしい行動にもテストステロンが関係しています」と堀江さんは指摘する。
 狩猟、旅、新しいことに挑戦しようとする「冒険心」。仲間、家族、他人との関係を大切にする「社会性」。ゲーム、スポーツ、仕事に一生懸命になる「競争心」。テストステロンには、これらの気持ちを高める作用があるという。従ってテストステロンが少ない男性は、チャレンジ精神が乏しく、人に勝ちたいという気持ちも弱くなりがちと考えられる。
 テストステロン値が高い人は、リスクのある決断をすることを恐れない傾向がある。「ロンドンの金融街で働く17人の男性トレーダーのテストステロンを調べたところ、テストステロンが多い人は1日の利益が大きく、一方で損失額も大きかったのです[注1]」と堀江さん。つまり、リスクを取って大胆に行動するようになることが確認されたのだ。
 難しいことに挑戦し、勝利することでテストステロンの分泌は増える。ボリビアの先住民のテストステロンを調べた研究では、狩猟で見事に獲物を手に入れた男性は失敗した男性よりもテストステロンが高くなっていた[注2]。挑戦し、成功することでテストステロンは分泌が増え、男たちを再び次の冒険に駆り立てるわけだ。

■公共心が強くなり、ウソをつかなくなる
 リーダーシップにもテストステロンは欠かせない。「リーダーに必要なチャレンジ精神、他人や社会に貢献しようとする気持ち、公平・公正さを求める気持ち、すべてにテストステロンが関係しています」と堀江さんは話す。
[注1] PNAS. 2008;105(16):6167-6169.
[注2] Proc Biol Sci. 2013;281(1776):20132876

社会貢献については、健康な女性たちにテストステロンとプラセボ(偽薬)のどちらかを投与した実験がある。テストステロンを投与された女性たちは、プラセボ群に比べて寄付の金額が増えた[注3]。つまり、自分が損をしても社会に貢献しようという気持ちが強くなったといえる。
 また、公正さを求めるフェアプレー精神が強くなり、ウソをつかなくなる。91人の男性にテストステロンとプラセボのどちらかを投与した後、サイコロを振ってもらい、出た目を申告させた。出たサイコロの目は自己申告で、目が大きいほど多くの賞金がもらえる。6が出る確率は17%(6分の1)のはずだが、プラセボ群では62%になっていた。一方、テストステロンを投与された人たちでは35%に減っていた[注4]。
 他人や社会を思う公共心とウソをつかない公正さ。どちらも組織を率いるリーダーに求められる資質だろう。
 「テストステロン値が高い人は“社会の中の自分”を意識するので、多くの人が価値を認めるブランドやステータスを好む傾向がある。また、不安を感じにくい“鈍感力”も強くなります」(堀江さん)
 テストステロンの作用は女性でも同じで、優れたリーダーシップを発揮する女性はテストステロン値が高いことが多い。男女を問わず、生まれつきのテストステロンの多さは手の指の長さに表れる。テストステロン値が高い人は人差し指よりも薬指が長い傾向がある[注5]。占いのように聞こえるかもしれないが、しっかりエビデンス(科学的根拠)がある話だ。

■命にもかかわる“男性更年期”

 個人差は大きいが、一般に年を取るとテストステロンの分泌は減っていく。また、ストレスも強く影響する。ストレスが視床下部から脳下垂体に作用し、精巣でテストステロンがつくられる量が減るのだ。帝京大学で行われた調査では、60代以上よりも40~50代男性のテストステロン値が低い傾向があった[注6]。仕事のストレスが原因ではないかと考えられている。

https://style.nikkei.com/article-image?ad=DSXZZO3536719014092018000000&ng=DGXMZO35362920U8A910C1000000
唾液中のテストステロンを測定したところ、40~50代が60代以上より低いという結果になった。ストレスの影響があると見られている。The Journal of Men's Health & Gender 2007;4(2):149-155

 最近よく耳にする“男性更年期”とは、加齢やストレスによってテストステロンが著しく減ってしまった状態。医学的にはLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれる立派な病気だ。
 気持ちが沈む、やる気が出ない、よく眠れない、頭が痛い、疲れやすいなど、テストステロンが減ることで心身に多くの不調が表れる。
 テストステロンが低い人は内臓脂肪が増える傾向がある[注7]ので、生活習慣病にもなりやすくなる。「実際、テストステロンを補充すると、脂肪が減って筋肉が増えます」と堀江さん。国民健康・栄養調査によると、今世紀に入ってから中高年男性の肥満が増えているが、ストレスによって全体にテストステロンが減っているのかもしれない。
[注3] Nature. 2012;485(7399):E4-5
[注4] PLos One. 2012;7(10):e46774
[注5] BJU Int. 2012;109(2):266-71
[注6] The Journal of Men's Health & Gender 2007;4(2):149-155
[注7] Metabolism. 1990;39(9):897-901

「転倒、骨折をしやすく、要介護の大きな原因となるサルコペニア(筋肉の減少)にもテストステロンが関係しています」(堀江さん)
 不調だけに留まらず、テストステロンが低い男性は寿命が短い傾向があることも分かっている[注8]。高血圧、糖尿病、がん、心臓病などのリスクが軒並み高くなるためで、テストステロンの低下は命にかかわる問題なのだ。

■テストステロンを高める生活習慣とは?
 逆にテストステロンが増えると寿命が延びる。「サーチュインという長寿遺伝子があり、運動、レスベラトロール(ポリフェノールの一種)、そしてテストステロンによってスイッチが入ることが分かっています」と堀江さん。男性のアンチエイジングはテストステロンを増やすことがポイントだ。
 先ほど触れたように、テストステロンには筋肉を増やす作用があるが、運動で筋肉に刺激を与えることでテストステロンも増える[注9]。
 米コロンビア大学で行われた研究から、姿勢だけでもテストステロンの分泌量が変わることが分かった。肩をすぼめて猫背にしているときと比べて、2分間胸を張った姿勢を取るとテストステロンが高くなる。同じく、ストレスを感じたときに分泌されるコルチゾールというホルモンが減ることも確認された[注10]。背中を丸めていると気分が沈み、胸を張ると気分が明るくなるのは気のせいではない。
 最後に堀江さんが提案する「男性ホルモン値を上げる10カ条」を紹介しよう。「男性の健康に欠かせないテストステロンを上げて、健康長寿を目指しましょう」と堀江さん。ぜひ、今日から心がけてほしい。
「男性ホルモン値を上げる10カ条」

(1)男性ホルモンの大敵、過度の緊張を和らげよう
(2)積極的にゆとりのある生活を送ろう
(3)食事を大切に
(4)忙しいときこそ短時間でエクササイズ
(5)良い睡眠を取ろう
(6)仲間を大切に
(7)無理しておしゃれをしよう
(8)凝り性になろう
(9)大声で笑おう
(10)目標を持とう、冒険をしよう、わくわくしよう

[注8] Arch Intern Med. 2006;166(15):1660-5
[注9] Metabolism. 1996;45(8):935-9
[注10] Psychol Sci. 2010;21(10):1363-8
(文 伊藤和弘、写真撮影 花井智子、図表作成 増田真一)

感想
人は自分を管理しているつもりになっていますが、実はかなりホルモンに影響されていて、ホルモンに管理されてしまっているのではないかと思います。

ホルモン分泌は考え方でかなり影響を受けているそうです。
うつ病に効果が認められている認知行動療法は認知を変えることで、セロトニンの分泌が変わるからと言われています。
また、笑ったりスキンシップすると幸せホルモンが増えると言われています。
食事によっても影響を受けると言われています。
セロトニンの前駆体がトリプトファンなので、トリプトファンのサプリを飲んだりする人もいます。
トリプトファンの多い食事を摂るとか。
セロトニンは変化してメロトニンになり睡眠ホルモンとして影響しています。

人はホルモンに左右されますが、そのホルモン分泌をコントロールし、かつ、自分を客観視することにより、自分が今ホルモンに影響されているのかを見て、修正することもできるのではないかと思います。

ホルモンをどう管理するか、それは自分の人生を自分の手中に収めることになるのではないでしょうか。