幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「子の無い人生」酒井順子著 ”結婚関係なく女性が子を持てる社会を!”

2023-05-18 21:17:34 | 本の紹介
・『負け犬の遠吠え』という本を出した時、様々な反響が寄せられた中で、意外に多かったのが、
「私は結婚しているのですが、子供はいません。こんな私は、負け犬なのでしょうか?」
というものでした。
 私はこの本の中で、「未婚、子ナシ、三十代以上」の人を、負け犬と定義しました。ですから、「子供がいようがいまいが、結婚しているなら勝ち犬に決まっているじゃないの」と、その手の質問に対して思っていたのですが、今考えるとわかります。
「結婚しているが子供がいない」という状況に、いかにその人達が”負け犬”を抱いていたかということが。
 私は当時、結婚さえしてしまえば、人は「宿題は終わった」という気分になるのだろうと思っていました。しかしどうやらそうでないらしく、結婚した人にはは「子供はまだ?」というプレッシャーがかかる。・・・こういったプレッシャーは、既婚者をうんざりさせるものでしょう。

・子ナシ既婚者が、
「こんな私は負け犬でしょうか?」
と問う目は、今思い返すと切実な光を湛えていました。彼女達はおそらく、
「既婚者とはいえ、あなたも負け犬の仲間ですよ。仲良くしましょう」
と言ってほしかったのです。彼女達は、勝ち犬すなわち既婚者の群れの中では、
「結婚しているのに子供がいあに」という意味で、半端者扱いされていました。既婚者仲間と集まっても、子育て話には参加できない。・・・
ところが私は、
「あなたは結婚しているのだから、勝ち犬です。子供がいないくらい、何よ。私達は結婚すらできていないのよ」
と、バッサリ斬り捨ててしましました。ああ、今だったら、
「つらいなら、負け犬の仲間に入る? いいわよ。こちら側に来ても」
くらいのことを言ってあげたのに。
 私が四十代になって、やっとわかったこと。それは、女性の人生の方向性には、「結婚しているか、いないか」よりも、「子供がいるか、いないか」という要因の方が深くかかわる、ということでした。離婚して再び独身になった友人もたくさんいますが、小ナシで独身になった人と、子持ちで独身になった人の気分は異なります。負け犬と勝ち犬にグループ分けするとしたら、子持ち独身者は勝ち犬グループの方が合うでしょうし、小ナシ独身者は負け犬グループの方がしっくり来るのです。

・二人目の親すなわち母親が他界した後、様々な作業をこなしながら、私は思いました。
「で、私が死んだ時は誰がこれをするわけ?」・・・
母親からは、私が若い頃に、
「結婚はしなくていいから、子供を産んでおくといいわよ」
と言われたことがありましたが、そこには「一人で死ねないのだから、看取り要員を産んでおきなさい」という意味も込められていたのかもしれません。

・お隣のマダム集団の会話が、ふと耳に入ってきました。小中学生の子供を持つマダム達が話していたのは、年賀状について、
「うちは、子供の写真入りの年賀状と、そうじゃない年賀状を二種類、作っているわよ」
「私もよ。子供がいない方とかには、写真が入っていない方を出している」」
「うちもよ。でもそうしていたら、子供がいない人に写真入りの年賀状の存在がバレちゃったことがあって、気まずかったわ・・・」
などと、話しているのです。・・・
子ナシの私はもちろん、
「それは素晴らしい心遣いですね!」
という気分にならないのでした。「子供がいない人に写真入りの年賀状の存在がバレちゃったことがあって云々」と語っていたマダムは、明らかに子ナシ族のことを「可哀想な人達」と思っています。

・昔の人はうまいことを言ったもので、子を思う親の心を「心の闇」と表現しました。・・・
「人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道にまどひぬるかな」
という「後撰和歌集」の中の藤原兼輔の歌からきた表現。人の親の心というのは、闇というわけではないのに、子を思う時だけは理性を失うのだなぁ・・・ということで、平安時代は「心の闇」といえば「親心」のこと、と相場は決まっていたのです。

・我々子ナシ族としても、・・・、親に孫の顔を見せたらどんなに喜ぶか、とは思いましたが、親孝行の気持ちをいくら持っていても、子供が生まれるわけではない。
 するとそんなある日、兄夫婦に、ひょっこりと子供が生まれました。本当は「ひょっこりと」ではないものの、とにかく諦めかけていた頃に、子供が生まれたのです。
 その時、既に父は他界済み、残念ながら孫の顔は見られませんでした。母は既に60代後半・・・とはいうものの、念願の孫を抱くことができたのです。
「お兄ちゃん、でかした、よくやった!!」
と、私はあの時ほど兄を尊敬したことはありません。・・・
 まさか現世において抱けるとは思っていなかった「自分と血がつながった赤ちゃん」をおそるおそる抱いた私は、嬉しさと同時に、深い安堵感にも包まれておりました。その安堵感とは、
「もう私は、いいよね」
というもの。
 その頃の私は「頑張れば、子供を産める」というお年頃。・・・
 しかし、そこで兄が「親に孫の顔見せる」という大役を果たしたため、私はすっかり「もうこれで、お役御免ね!」という気分になったのです。

・「子供を持って初めて本当にわかったことがたくさんあったの! 人間として成長できたと思う」
などと言うわけですが、我々は、「やはり私は、人間として劣っているわけですね」
などと思いながら、
「そうよね~、よかったね~、本当におめでろう!」
と言うしかありません。

・これからは「出世のために子を産む」という女性が、増えてくるように思います。すなわち、働く女性が上の地位を狙う時、「自分は能力が高い人間である」ということを示すために、マネジメント力だとの英会話力だののみならず、「子育て経験」が必要だと判断するのではないか。
 だからこそ私は、土井たか子さんが他界されたというニュースを聞いた時に、「一つの時代が終わった」と思ったのです。

・京都・嵯峨野の常寂光寺には、「女の碑」というものがあります。
「女 ひとり生き ここに平和を希う」
と石に刻まれているのですが、その文字は市川房枝さんいよる揮毫です。

・新聞の花壇に、
「癌になり ようやくわかる 夫婦とは どちらかの死を 看取ることなり」
という歌が載っていました。

・結婚したい人はすればいいけれど、そうでない人も子が産めるようにしないと、多くの人が子を持つ世はやってこないことでしょう。すなわち、女性有名人が結婚する時に妊娠しているか否かをいちいち報道しているうちは、日本の少子化が解消する日は決してやってこないと私は思うのでした。

安倍昭恵さん(酒井順子さんとの対談)
・普段の生活の中では、「まだですか?」とか、「非国民!」などと言われることもあって・・・。「それはちょっと、どうなのだろう」と思うこともありましたね。
・不妊治療にも三箇所ぐらいは通いましたが。どこも長続きしませんでしたね。
・主人が「絶対に産んでくれ」と言わなかったことにも救われた気がします。
・安倍晋三の子供はいないわけですが、主人には兄がいて、彼には男の子がいるんです。ですから、安倍家が途絶えることもない。そのことが大きなプレッシャーにつながらなかった理由かもしれませんね。
・「独身なら独身の人生」「子供がいないなら子供のいない人生」というのが、今世で神様から与えられたその方の役割なのだと思うんです。その中で自分にとってできることを考えてみられたらよいのではないでしょうか。自分の子供いないからといって、次世代に対して無責任になるのではなく、次世代のためにできることがきっとあるはず。
・現在二つの児童養護施設の後援をやらせていただいているんですね。一つは、主人の地元である下関の『なかべ学院』、もう一つは東京・広尾にある『福田(ふくでん)会』です。
・私はミャンマーに学校を建てるなど教育支援をしているのですが、どの国を支援するか考えていたときに主人が「ミャンマーにしたら?」と言ってくれた言葉がきっかけになりました。決めた途端、ミャンマーに関係する方々が、どんどん集まってきてくださって、いろいろなことが一気に動き始めたんです。

感想
 『負け犬の遠吠え』酒井順子著を読みましたが、負け犬と称しても、しっかりと生きているのだから胸を張って生きればよいとのメッセージだったように思います。
 その本では「未婚、子ナシ、三十代以上」としたけれど、結婚有無は関係ないということがその後実感したので、出されたのがこの本のようです。
 結婚しているかいないかが大きなことだと当時は思ったそうでしたが、そんなことより、子供がいるかいないかの方が大きいということに気付かれたようです。
 そして、結婚しなくても子供を持てることができる世の中をしたいとのことでした。
 この本でも子育てに費やした時間を他に費やしたわけであり、それはそれで意味があることなので、誇りを持って生きていけばよいとのメッセージと受けとめました。

「女の碑」は戦争で男性が戦争に行き、多くの人が亡くなった結果、当時50万人の女性が結婚相手がいなくて結婚できませんでした。
それは当時であれば、子供を産むこともできなかったのです。
でもその人達が大切なことをして来られたのです。
それは子供産むという次世代の子孫を産むという直接のことはなかったかもしれないが、次世代を支えるためのい社会のために多くのことをされてきたのです。
市川房枝さんもそのお一人だったのではないでしょうか。

 ミツバチは女王バチの子孫だけです。オスは精子を提供するだけです。
オスは数匹が女王バチが空高く飛び上がったのに付いてきた一匹のオスの精子だけです。それも一回交尾したらそれで終わりです(前に読んだ本の記憶)。
働きバチはすべてメスです。ミツバチの社会はそれが一番自分たちの子孫を残せるの方だと選択しているのです。
女王バチが偉くて働きバチが劣ることはありません。
ミツバチの社会のためにそれぞれの役目を果たしているのです。
女王バチも巣に籠って次から次へと子どもを産む仕事ですから大変です。

男性は、子供を持てる年齢幅が広いです。
60歳代でも子供を持ったという芸能人のニュースが入ります。
しかし、女性には子供を持てる年齢が限られています。
そのため卵子保存を考えている女性もいます。
山口真由さんもそうでした。

 山口真由さんはまさにそれを実践されているように思いました。
本に、「精子を提供してくれる男性があらわれるかどうか?」がキーだと書かれていました。
 養育費請求しないとか、「あなたの子」とは言わないとか言っても、遺伝子がつながっているので、いつ求められるかのリスクが男性側にあるからとのことでした。
 山口真由さんのような人が増えると変わっていくかもしれません。
社会が結婚せずに子供を産む女性を支える社会に出来るかどうかなのでしょう。
 もちろん、男性も出来ることは協力することなのでしょう。


結婚して、「私たち子供なしでも仲よくしようね」と言っていた夫が、浮気して相手に子供ができたからと言って、離婚するケースもあるそうです。
十分な慰謝料をとっても、割り切れない思いが残ると、本に紹介されていました。

小学男児がいじめで転校、対応怠った大磯町…保護者から開示請求受け一転「重大事態」に ”いじめが原因の転校とは思わなかったこと自体が問題”

2023-05-18 10:58:58 | 社会
 神奈川県大磯町の町立小学校に通っていた高学年男児が同級生からいじめを受け、昨年末に転校を余儀なくされたにもかかわらず、町教育委員会がいじめ防止対策推進法に基づく対応を怠っていたことがわかった。転校から4か月たった今年4月、保護者が町に一連の対応について情報開示請求したところ、町教委は一転して、同法の「重大事態」に認定した。町教委は読売新聞の取材に対し、「いじめが原因の転校とは思わなかったが、対応が不適切だったかもしれない」としている。
 同法は、いじめで児童らの心身などに大きな被害が生じた疑いがある場合、「重大事態」として、教育委員会や学校に調査組織の設置を義務づけている。
 保護者によると、男児は小学校入学以降、複数の男児から体形などをからかわれ、持ち物を壊されたり、靴箱から靴を投げ捨てられたりされたという。保護者が学校に相談し、一時的に改善することもあったが、教師の目の届かない通学路などでいじめは続き、男児は昨年、医師から「ストレスによる胃痛」と診断された。
 2学期からは学校を休みがちになり、「ぼくはいじめられるために生きているんじゃない」と訴えたため、保護者は昨年12月に町外の学校に転校させた。この間、いじめをやめさせるよう求め続けたものの、学校や町教委から加害児童への指導など必要な措置を講じた報告はなかったという。
 学校の対応に不信感を抱いた保護者は今年4月14日、町にいじめの対応について情報開示請求をした。すると、町教委は同日付で「重大事態」と認定したという。5月中にも学校や男児の保護者から調査を始める方針。
 保護者は「町や学校は転校で問題を終わらせるのではなく、再発防止に向けての対応策を示してほしい」と訴えている。

感想
 保護者が町に一連の対応について情報開示請求したところ、町教委は一転して、同法の「重大事態」に認定した。町教委は読売新聞の取材に対し、「いじめが原因の転校とは思わなかったが、対応が不適切だったかもしれない」としている。
いじめが原因でないなら、「重大事態」に認定する必要がありません。
教育委員会としての公式な見解なら、教育委員長自体、認識不足ですから、担うだけの能力がないとして、辞任するくらいの重大なこととして、認識を新たにしていただき、次回から同じミスをしないでいただきたい。
それができないなら、辞任されることだと思います。