・かって一割程度だった若年女性(15~24)の非正規雇用率は四割までに達している。とりわけ、学歴による差が大きい。高卒の学歴の場合、非正規率は六割近くに、大卒以上の学歴の場合、三割程度に留まっている。
・母から「あなたは昔、妹よりも優等生だったかもしれないけれど、エリートと結婚し、子どもを産んだ妹は女としての幸せをつかんだ。それに比べいつまでも実家を出られないあなたは親不孝だ」というようなことを言ったんです。張りつめていた糸がプチっと切れたような感覚に襲われました。
・「おひとりさま出産」を描いた漫画家の七尾ゆずさんも、一人で育てる覚悟を決め、妊娠、出産に挑むシングル女性の一人だ。「金も要らぬ、男も要らぬ、私はとにかく子が欲しい」という主人公の強い決意で始まる漫画には、七尾さん自身の体験が綴られている。年下の彼氏がいるものの、借金あり、国民健康保険すら滞納中という万年フリーターの男性だ。一方の七尾さんも、マンガだけでは食べていかれず、アルバイト収入を足しても年収200万円に届かない。
“女のタイムリミット”を強く意識するようになった当時38歳の七尾さんは“おひとりさま”で出産することを決意する。
・留学予定の研究員の女性は、偶然にも川口さん(契約研究員)と同じ大学の出身。「子どもを二人育てながら、キャリアを追求していく姿はものすごくパワフルで同じ女性として尊敬します。自分は努力が足りなかったのだなと感じる一方で、彼女との間にどうしてこんなに大きな差が開いてしまったのだろうと情けなくなりますよね。人と比較しても仕方ないとわかっていながらも、つい比較して落ち込んでしまう自分がいるんです」
・雇用機会均等法成立後、「総合職」を選ぶ者、狭き門となった「一般職」(大手企業で一般職採用が激減)に就く者、やむを得ず「非正規」を選ぶ者、資格を取得して「専門職」に就く者など、さまざまに分化し、同学歴間での“格差”が次第に大きくなっていった。
・女性活躍推進法はごく一部のエリート女性のみを対象としており、中小企業に働く女性はもとより、女性労働力の六割を占めている非正規雇用に従事する女性たちは無視された形になっているのが現実だ。
・元立正大学教授金井淑子さん
「女性格差が拡がる中、メンタルと病む女性が増加している」「男性の場合、ひきこもりという形で現れることが多いのに対し、女性はメンタルの問題として出る。うつ、リストカット、パニック障害、摂食障害などに陥るケースがとても多いように思います」
・インタビューをした若年シングル女性たちの多くは、非正規/シングル/子どもなしという状態を、積極的に選択してきたわけでない。それは結婚・出産に対するプレッシャー、将来の不安、社会の役に立っていないことに対する焦燥感がたびたび語られることからも明らかだ。「働き、子を産み育てること」ができない自分を責め、落ち込む。そこにあるのは雇用や家族関係に起因する自覚的な生きづらさとは異なる、”空気のように漂う生きづらさ“だ。
・政府は引き続き少子化対策や女性活躍推進の名の下、さまざまな政策を打ち出すことが予想される。しかし、正社員の給料が過去最高を記録した背景で、雇用者数に占める非正規雇用者の比率は過去最高を記録。女性活躍推進法が成立した年に、派遣労働者を期限なく使える改正労働派遣法が成立していることはこれまでにも書いたろおりだ。
感想;
「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」藤田孝典著 "貧困の連鎖&努力が報われない社会”
「女子大生風俗嬢」中村淳彦著 ”学生の貧困と学業の狭間で”
「女子高生の裏社会」 仁藤夢乃著 ”人は希望を持つと頑張れる!”
若者、特に女性が貧困等に苦しんでいる社会に輝かしい未来はあるのでしょうか?
本人の努力はありますが、それ以上に社会の支援、政府の政策が重要なのだと思います。
今の若者の苦しみはこれまでの政策のつけだったように思うのですが・・・。
・母から「あなたは昔、妹よりも優等生だったかもしれないけれど、エリートと結婚し、子どもを産んだ妹は女としての幸せをつかんだ。それに比べいつまでも実家を出られないあなたは親不孝だ」というようなことを言ったんです。張りつめていた糸がプチっと切れたような感覚に襲われました。
・「おひとりさま出産」を描いた漫画家の七尾ゆずさんも、一人で育てる覚悟を決め、妊娠、出産に挑むシングル女性の一人だ。「金も要らぬ、男も要らぬ、私はとにかく子が欲しい」という主人公の強い決意で始まる漫画には、七尾さん自身の体験が綴られている。年下の彼氏がいるものの、借金あり、国民健康保険すら滞納中という万年フリーターの男性だ。一方の七尾さんも、マンガだけでは食べていかれず、アルバイト収入を足しても年収200万円に届かない。
“女のタイムリミット”を強く意識するようになった当時38歳の七尾さんは“おひとりさま”で出産することを決意する。
・留学予定の研究員の女性は、偶然にも川口さん(契約研究員)と同じ大学の出身。「子どもを二人育てながら、キャリアを追求していく姿はものすごくパワフルで同じ女性として尊敬します。自分は努力が足りなかったのだなと感じる一方で、彼女との間にどうしてこんなに大きな差が開いてしまったのだろうと情けなくなりますよね。人と比較しても仕方ないとわかっていながらも、つい比較して落ち込んでしまう自分がいるんです」
・雇用機会均等法成立後、「総合職」を選ぶ者、狭き門となった「一般職」(大手企業で一般職採用が激減)に就く者、やむを得ず「非正規」を選ぶ者、資格を取得して「専門職」に就く者など、さまざまに分化し、同学歴間での“格差”が次第に大きくなっていった。
・女性活躍推進法はごく一部のエリート女性のみを対象としており、中小企業に働く女性はもとより、女性労働力の六割を占めている非正規雇用に従事する女性たちは無視された形になっているのが現実だ。
・元立正大学教授金井淑子さん
「女性格差が拡がる中、メンタルと病む女性が増加している」「男性の場合、ひきこもりという形で現れることが多いのに対し、女性はメンタルの問題として出る。うつ、リストカット、パニック障害、摂食障害などに陥るケースがとても多いように思います」
・インタビューをした若年シングル女性たちの多くは、非正規/シングル/子どもなしという状態を、積極的に選択してきたわけでない。それは結婚・出産に対するプレッシャー、将来の不安、社会の役に立っていないことに対する焦燥感がたびたび語られることからも明らかだ。「働き、子を産み育てること」ができない自分を責め、落ち込む。そこにあるのは雇用や家族関係に起因する自覚的な生きづらさとは異なる、”空気のように漂う生きづらさ“だ。
・政府は引き続き少子化対策や女性活躍推進の名の下、さまざまな政策を打ち出すことが予想される。しかし、正社員の給料が過去最高を記録した背景で、雇用者数に占める非正規雇用者の比率は過去最高を記録。女性活躍推進法が成立した年に、派遣労働者を期限なく使える改正労働派遣法が成立していることはこれまでにも書いたろおりだ。
感想;
「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」藤田孝典著 "貧困の連鎖&努力が報われない社会”
「女子大生風俗嬢」中村淳彦著 ”学生の貧困と学業の狭間で”
「女子高生の裏社会」 仁藤夢乃著 ”人は希望を持つと頑張れる!”
若者、特に女性が貧困等に苦しんでいる社会に輝かしい未来はあるのでしょうか?
本人の努力はありますが、それ以上に社会の支援、政府の政策が重要なのだと思います。
今の若者の苦しみはこれまでの政策のつけだったように思うのですが・・・。
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