幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「うつと戦わない生き方」高田明和著 ”薬も大切だが、それより大切な考え方”

2017-09-22 09:18:58 | 本の紹介
魔法の言葉(自分に暗示をかけ、信じる)
 ・困ったことは起こらない
 ・すべてはよくなる

 ダイエットについて
1)人間はダイエットをしている場合、時々取り決めを破ってしまう
2)私は人間だ
3)だから、時々破ってもよいのだ
こうしなければならないと決めつけずに、柔軟な考え方を持つ。

「自分に限界があることを知りなさい。そうすると、もっと幸せな人生を送れる」

対人関係療法の治療は二段階
・最初に、患者はうつ病が外的な苦しい体験によって生じる病気であること、決して珍しい病気ではないことを具体的に教えられます。
・次に、症状を整理し、列挙していきます。
・患者は現在の自分と関わりのある人間全部をリストアップし、セラピストと一緒に自分がそれぞれの人間から何を得ているのか、何を求めているのかを明らかにしていくのです。
・セラピストの役割は、患者が人生に必要としているものを得るにはどうすればよいのかを患者とともに考えることです。
・そのために、問題を四つの項目「悲哀」「親しい友人や家族関係における軋轢」「私的な生活における変化(たとえば、離婚、家族の不和)、職場での変化(たとえば、失業、左遷など)」「孤独」に分類します。そして、セラピストと患者はいくつか達成可能な目標を定め、いつまでに達成するかを決定します。
このように、自分の人生の問題点をわかりやすい言葉で整理するのが対人関係療法です。

認知療法、催眠療法も柔軟な考え方を身につけるための方法

精神科医の見分け方
1)患者のプライバシーに配慮し、つらい気持ちに共感をもって話を聞いてくれる。
2)患者が隠しているような苦しみの原因を話しやすいように仕向け、質問してくれ、一種に解決法を考えてくれる
3)処方する薬の効果、副作用をよく説明し、問題があったらすぐに相談するように仕向けてくれる。
4)抗うつ剤は一種類にするように努力しているのが理解できる。
5)うつ病は弱い人がなるのではなく、誰でもなりうることを理解させてくれ、休養と治療で治る病気であることをよく話してくれる。

うつ病の人の考え方
・まわりの評判ばかり気にする。
・人と比べて劣等感にさいなまれる
・自己評価が低い
この逆の考え方をすれば、うつ病になりにくい。

ゆがめられた考え方
1)物事を白か黒で決めつける
2)単純化(何かあるとすぐにその出来事がなぜ起きたかの理由を探り、実際にはそれが理由かどうかわからないのに、その理由に基づいて結論を出してしまう)
3)知的フィルター(自分の過去や今起きていることについて、自分に都合が悪そうなことだけを取り上げて心配したり、自己批判をしたりするパターン)
4)肯定的なことを無視(他人のほめ言葉を「あれはお世辞だ。本当は別のことを思っている」などと考えて、何を言われてもうれしいと思わない)
5)結論を急ぐ(自分が失敗したり、約束の時間に遅れたりすると、周囲の人はそれで自分を嫌い、自分に悪い感情をもっていると思い込み、自分は好かれていないと結論づけてしまう)
6)拡大化と矮小化(自分の能力、周囲の人の能力を正当に評価できず、自分は駄目で周囲の人は自分ができないことができるなどと思う)
7)感情の理由付け(感情からそのもとになる事実の是非を判断する。自分はなんと駄目な人間なのだと思うことで、それを事実と思う)
8)Mustの考え(自分にMustを強制する)
9)レベル化(物事を決めつける。自分は駄目な人間なのだ)
10)自責の念(自責の念をもつ人が多い)
知らない内に、自分を苦しめる考え方をしている。

「うつ病を自分で治す実践ノート」「不安神経症・心配性を自分で治す実践ノート」著者

うつ病脱却方法
1)考えない
2)過去を思い出さない
3)取り越し苦労をしない
どのようにするかが紹介されている。

数息観”もその一つ。
まず息を吐く時に「ひとーーー」と吐いてゆき、十分に吐いたあとで吸うのですが、その時に「つーーー」と言いながら吸います。次にまた吐く時に「ふたーーー」と吐いていって、吐き終わったら「つーーー」と吸います。これを1~10までやり、10になったらまた1に戻ります。


キリストの言葉
「明日のことを考えるな。明日のことは明日自信が考えるだろう。一日の苦労はその一日で十分だ」

ローマ時代のマルクス・アウレリウス
「われわれの人生は、われわれの思考がつくり上げるものに他ならない」

リンカーン
「たいていの人々は、自分で決心した程度だけ幸福になれる」

うつにならない生活法
1)明るいところに出る
2)体を動かす
3)ゆっくりした呼吸をする
4)疲れたら眠る
5)言葉で心を刺激する

食べ物でうつ病を治す
1)粗食をしない
2)大量の栄養をとる
3)脳の唯一のエネルギー源 ブドウ糖をとる
4)トリプトファン(の多く含まれている食べ物)を摂取する
5)コレステロールは脳に必要
6)必須脂肪酸のアラキド酸、DHA,EPAを摂取する

うつ病の方への接し方
1)うつ病について心配しすぎない。
2)励まししすぎない
3)うつ病になった原因を知ろうとしすぎない
4)ゆっくり休息させる
5)重大な決定は下さない(会社や仕事を辞めるなどしない)
6)薬も効かないというのではなく、重度のうつ病には効果がある
7)入院も必要な場合がある
8)愛を求めている。周りが愛しているという姿を見せる

感想
”社会的催眠”という言葉があります。
自分の考え方は、自分の考えと思っていますが、実は小さい時から両親や周り、学校の先生から言われたことを正しいと思って、自分の考え方になっている。つまり、周りから催眠をかけられているとのことです。
臨済宗ではそれを”人惑”と呼び、その人惑から離れなさいと教えています。

仏教に”唯識”との言葉があります。
自分の周りの社会は自分が創り出している。
自分が考え方が反映しているとの教えです。
同じ出来事でも、受け取り方によって真逆になります。
まさに、どう考えるかによって、不幸にも幸せにもなります。

周りを気にしない。
そのためには、”良心”(共通の良いこと)に基づいて行動することなのでしょう。

自信は自ら信じると書きます。
できるかできないか考えるより、信じてやることなのでしょう。


キリンビール「上司の説教」が大炎上した理由 ダメ上司の10のNGな行動とは?

2017-09-21 09:51:18 | 社会
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%e3%82%ad%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%83%93%e3%83%bc%e3%83%ab%ef%bd%a2%e4%b8%8a%e5%8f%b8%e3%81%ae%e8%aa%ac%e6%95%99%ef%bd%a3%e3%81%8c%e5%a4%a7%e7%82%8e%e4%b8%8a%e3%81%97%e3%81%9f%e7%90%86%e7%94%b1-%e3%83%80%e3%83%a1%e4%b8%8a%e5%8f%b8%e3%81%ae10%e3%81%aeng%e3%81%aa%e8%a1%8c%e5%8b%95%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f/ar-AAsewoC?ocid=spartandhp#page=2 東洋経済オンライン 岡本 純子

 物言えば唇寒し秋の風。台風が日本列島に本格的な秋を連れてくるという時期に、このことわざの含蓄をひときわ、かみしめる毎日だ。世はまさに「炎上時代」。物言えば、誰かから、どこかしらから、異論・反論が飛び出してくる。

 筆者は誰かの気分を害することを極度に恐れるチキン(臆病もの)なので、炎上は何より怖い。それでも毎回、薄氷を踏む思いでこの連載を続けているのだが、毒気のまったくない文章も味気なく、時々、語気が強い言葉になって、おしかりを受けてしまったりもする。何を言われても、ものともしない「鉄のメンタル」はどうしたら鋳造できるのか、日々悶々とする小心者である。

 そんな筆者以上に炎上を恐れているのが、日本の企業だ。「話題にならないより炎上したほうがいい」という趣旨のことをのたまわった県知事もいたが、話題づくりのために「確信犯」的に炎上させるケースは、少なくとも一流企業にはそれほど多くはないだろう。どこに地雷が埋まっているかわからない中で、加速度的に「チキン」になる日本企業だが、最近、図らずも、その犠牲になってしまったのが、キリンビールだ。
キリンビールの上司の説教はパワハラ?

 テレビ東京系のドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(9月5日放送)の中で、上司が営業マンを説教するシーンが「パワハラ的」とネット上で批判が出たのだ。番組の主旨はライバル、アサヒビールの後塵を拝するキリンが、起死回生を狙うというもので、アサヒの独壇場である大阪の営業マンを主人公にその奮闘ぶりを取り上げた。

 問題となったのは、先輩が主人公に対し、会議の席で「2倍売るにはどうするんだ」などと迫り、その後の飲み会の席でも「お前、今のまま上に上がられたら、下の子が付いてこないでしょ。俺できない、知らない、やだ。そんなやつにリーダーやってほしくない。お前、どれだけやっとんねん。やってないねん。やれや。できるやろ」という言葉を浴びせたシーンだ。

 主人公が無言で真っ赤な目をして、涙を流す姿まで放映された。
 こうやって文字にしてしまうと、陰湿ないじめのように聞こえるが、実際の雰囲気はそこまで張り詰めた感じではない。その涙も、熱い励ましに、勇気づけられた、もしくは気づきを得たときの涙、にも見える。最後はみんな笑いながら、肩を組み、居酒屋を出ていくシーンが映し出されている。

 実際、こういう手荒い「激励」は体育会系の上下関係ではよく見掛けるし、いまだにこんな感じで部下に話しかけている社長や幹部の話はよく聞く。きっと10年前なら、日常的な風景として問題にもならなかっただろう。しかし、ネットでは、「一番搾りだろ、部下を絞ってどうすんだよ」「パワハラ」「ビール会社がビールをまずくする」との声が集まった。
キリンビールの思惑とは?

 そもそも、こうしたテレビのドキュメンタリーのストーリーは、パターン化しており、このエピソードも、シチュエーション(課題設定)⇒問題発生、挫折⇒乗り越え、問題解決というストーリーの黄金型を踏襲している。番組の制作者にとっては主人公の「涙」はまさにその挫折を象徴する格好のシーンだったに違いない。結果として、この主人公は担当するスーパーで、大きな売り場スペースを確保することに成功したという王道ストーリーで終わっている。テレビの制作現場など過重労働のメッカであり、荒々しい言葉も当たり前。番組制作者も、こうしたやり取りが問題視されるなどとは想定していなかったことだろう。

 筆者は個人的に、どうやっても追い抜けない圧倒的に不利な「負け戦」をあえてメディアに取材させることにしたキリンビールの心意気を思うと、少しだけ同情する気持ちを禁じえない。というのも、そもそも、キリンビールは財閥系(三菱グループ)でお堅い、おとなしい、まじめと評されることが多く、ビール業界でも「優等生」と目される存在。今回のような「泥臭さ」「体育会気質」といえば、アサヒビールの営業マンを形容する言葉だった。

 そういった体質の社内に危機感を鼓舞し、お公家体質から抜け出し、野武士のように「攻めていく」新しいキリンビールの姿を見せていきたい、というのが上層部の狙いだったように思えるのだ。番組内でも登場した布施孝之社長は、大阪支社時代に「大阪の奇跡」と呼ばれるほどの実績を上げた人物だという。「挑戦者」として捲土重来(けんどちょうらい)を図ろうとする姿勢を、社員に植え付けたかったのではないか。

 確かにそうしたチャレンジスピリットは大切だが、『巨人の星』的な根性主義のやり方に対し、時代の目は思う以上に厳しい。このキリンビールの職場でのコミュニケーションにはいくつも問題がある。そもそも、酒の場での説教、というのは最も癖が悪い。職場で、きちんとコミュニケーションが取ることこそが求められるのであって、酒の力を借りなければ本音トークはできない、という考え方はこの時代、なかなか通用しにくい。

 ほかにも問題がある。たとえば、主人公が前年の2倍の売り上げ目標を設定していたという点だ。そもそも、不可能なほど高いゴールを与え、精いっぱい背伸びをさせることで、成長を促すという手法はひととき、経営の神様といわれたGEのジャック・ウェルチ氏が「ストレッチゴール」というキーワードで推進していた。ウェルチの教え子といわれる日本人社長がこの手法を踏襲し、まさに同じ言葉を使って、社内にハッパをかけまくっていたが、ゴムを伸ばしすぎて、切れてしまう人も少なくなかったという。結局、彼は経営の一線を退いた。

 GEの関係者曰(いわ)く、「人材育成などの観点で、ウェルチの手法は時代遅れになった。だから後を継いだジェフリー・イメルトは大幅に軌道を修正せざるをえなかった」。どんな名経営者のやり方も、時代とともに制度疲労を起こしてしまうということなのだ。高尾山も登ったことのない人に、いきなりエベレストに登れという指示は、まったく通用しない。

 アメリカの人事系ソフトウエア会社がアメリカ人1000人に対して行った調査によると、ダメ上司のNG行動の上位10は以下のようなものだった。
ダメ上司の10のNG行動
 □ 部下の手柄を奪う
 □ 部下を信頼せず、権限も与えようとしない
 □ 部下が過重労働をしていても気にしない
 □ 報酬に関して、部下の立場を支援しない
 □ 間違った人選をし、適切でない人物を昇進させる
 □ 何か問題や争いがあったときにサポートしない
 □ 業務や役割についてきっちりとした指示を出さない
 □ 細かいことにまで口を出すマイクロマネジメントで、自由に働く権限を与えない
 □ 部下の強みより弱みにばかり目を向ける
 □ きっちりとした期待値、ゴール設定をしない

 いかがだろうか。「うんうん、当てはまる」と、うなずいている部下も多いのではないだろうか。上司や部下とどうコミュニケーションを取るべきか。これは日本の企業・組織やオフィスワーカーにとって最も関心の高いテーマの一つだろう。しかし、一方で、まだまだ、「あうんの呼吸」「以心伝心」神話を信じ、「コミュニケーション」を体系化・戦略化し、経営の根幹としてとらえる考えはあまりない。「コミュニケーション」は企業の血脈。その停滞は死活問題である。

 毎日新聞によれば、布施社長は、初任地の神戸支店に勤務時代、必死にセールスをしながらもなかなかうまくいかなかった。上司に自身の努力を訴えたところ、こう諭されたという。「布施よ、コミュニケーションではどう感じるか、受け手に100%権利があるんだ」。この言葉を、数十年を経て、痛感することになろうとはなんとも皮肉なことだ。しかし、改めて学び取る価値のある教訓だったともいえるだろう。徹底的に相手視点に立つこと。コミュニケーションの要諦はまさにここにある。

感想
「2倍売るにはどうするんだ」
「お前、今のまま上に上がられたら、下の子が付いてこないでしょ。俺できない、知らない、やだ。そんなやつにリーダーやってほしくない。お前、どれだけやっとんねん。やってないねん。やれや。できるやろ」
という言葉を浴びせたシーンだ。

上記には、コーチングもアドバイスもないように思います。
上司なら、部下が抱えている問題を一緒に考え、どうしたら2倍売ることができるかを、
1)現状調査
2)課題
3)解決策
4)実行するためのハードル など
を一緒に考え、できれば部下に考えさせるように指導することなのだと思います。

それを精神論だけで部下に”2倍”との負荷を押しつけているだけではないでしょうか?
それだと、戦争中に”竹やり精神”で相手を倒す教育と同じように思います。

空襲で焼夷弾の中、竹やりが何になったのでしょう?
逃げ惑うだけでせいいっぱいだったと思います。

今、炎上は、名無しで投稿できるので、無責任な発言や、炎上するのをわざとやっている人もいるようです。
問題は、まだまだ多くの上司が精神論だけで指導している人が多く、その精神論だけで構成しているドラマ作成者の意識も問題なように思います。

山本五十六の言葉
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

電通の高橋まつりさんが自殺に追い込まれたのは、過労死よりも、能力のない上司だったからでしょう。
どうしたら、仕事ができるかを上司が一緒に考え、社員の労働時間の管理をすることが本来の上司の役割だったのだと思います。
哀しいかな、それができない上司だったのです。
”竹やり精神論”だけで成果を上げる上司も確かにいます。
しかし、それは長続きしないし、部下を消耗品としか見ていません。
そういう上司も多いのが現実ではないでしょうか。



「生きる力 森田正馬の15の提言」帚木蓬生著 ”生きることが楽になる”

2017-09-20 08:48:08 | 本の紹介
1)一瞬一生
 重荷があるなら、今の一瞬一瞬に命をかけ、重荷のひとつひとつを解きほぐしていけばいい。今の目の前の一瞬に、一生をかける。森田療法の真骨頂は、ここにあります。「前を謀(はか)らず、後を慮(おもんばか)らず」

2)見つめる
 よい文章を書く力は、どこから出てくるのか、それは、「見つめる」習慣から生まれます。「見つめる」行為が、頭脳を澄みきらせ、言葉に磨きをかけるのです。見つめよ、逃げるな、です。逃げず、緊張しながら、スピーチをすればいいのです。頭が真白になったり、声が上ずったり、声がふるえたり、顔が赤くなったりするかもしれません。それはそれで、そんな自分を見つめればいいのです。あれこれと考える必要は一切ありません。

3)休息は仕事の転換にあり
 細切れな仕事を毛嫌いせずに続けていると、時間の遣い方が上手になります。
 米国の有名な企業家の格言
  物を頼むときは、忙しい人に頼め。
  忙しい人には時間があるが、暇な人には時間がない。
 悩んでいる脳でいくら考えても、名案は浮かびません。森田が諭したように「迷いのうちの是非は、是非ともに非なり」で、悩んでいる頭で絞り出した結論が正しいはずがありません。歪んだ結論、見せかけの名案が浮かぶにすぎません。「身を常に忙しくする。休息は仕事の転換にあり」は、古代中国の教養書「大学」にいう「小人閑居して不善を為す。至らざる所なし」と見事に照応しています。まさに「休息は仕事の転換にあり」なのです。

4)外相整えば内相(心の内/心理状態)おのずから熟す
 胸の内に悲しみの種があっても、対外的にはいつも笑顔を絶やさず、普通の生活を全うしていくのと。悲しみを顔に出し、人に愚痴を言ったり、または反対に人の接触を断つのと、どちらが、悲しみの種を鎮めるのに効果があるでしょうか。外相まで悲しくしていて、いつの日か内相が自ずと悲しくなくなるなど、考えられません。逆に、外相を明るく振る舞い続けておれば、内なる相もいつの間にか明るさを帯びてくるのが道理ではないでしょうか。

5)いいわけ
 80歳の三味線のお師匠さんの言葉
 上手になるのは、もともと才能と素質がある人ですか、それともよく稽古をする人ですか?
 「素直な子です」
素直の反対はいいわけなのです。いいわけは、進歩の芽をことごとく食いつぶします。
 いいわけの3つの形
 ・「私がやったのではありません」で、その代表例が嘘です。
 ・「たいしたことではない」と事態を過小化する方法
 ・「それはそうですが、でも・・・」と前段階で自分の非を多少なりとも認めたうえで、「でもしかし」が常に強調されます。
「そうせざるをえなかった」、「魔がさしたのです」、「ついついほかのことを考えていたので」、「無我夢中でつい」が頻用されます。
 「いいわけ」のない「純な心」なのです。

6)目的本位
 森田正馬は、感情に基づき生き方を徹底的に排除しました。
 感情は、三つの特徴をもっています。
1)かげろうのように移ろいやすい。
2)何か行動すれば、感情は薄れるという事実です。
3)感情を繰り返し反復し、刺激していると強化されます。
 倉田百三は、気分が乗らない日が多く、原稿が書けないと悩みを訴えたのです。
 正馬の回答は、「気分などはどうでもよい。気分とは無関係に、ともかくも筆をとって、原稿用紙に向かいなさい」でした。「目的本位」はそうした心の動きはひとまず棚上げして、とにもかくにも出勤して、朝礼での発言をやり遂げる生き方です。「目的本位」で目の前の小さなやるべき事柄に手を出す。行動は、気分の解毒剤、絶望の防波堤なのです。

7)無所住心
 ゆったりと揺るがせて、どこか一点に集中させないようにするのです。
 一点に注意を集中させず、眼もどこかを見つめるのではなく、万遍なく、相手の総体に注意を払う、です。周囲のすべてのありさまに注意を払いつつも、心は何かひとつに固着せず、自由自在に変転します。
 「ハラハラドキドキ」しながら、目の前の事柄に手を出す。いうなれば、絶えず戦々兢々としている。周囲の万象に気がつき、しかも一点に意識は集中しない。心は水の流れるがごとく、自由自在に流転、かつ適応する。これが「無所住心」です。「無所住心」は、柔らかい自分をつくる妙薬といえます。

8)即
 「即」も文字は、人がひざまずいて食卓に即(つ)いているさまを表しています。今まさに食しようという状態です。ここから、(ただちに)という意味が生じました。
 自分の気持ちが、ある固定観念にとらわれたときには、「即」をつけて考えなおしましょう。ぐっと気が楽になります。心が広々、晴々してきて、新たな地平線が見えてきます。
生きていく人の姿を、幸か不幸かで概念分けしたとたん、本来の生の輝きが失われてしまいます。幸、不幸の二分法から、意識と行動を解き放してくれる言葉が、まさしく「即」なのです。森田正馬は、この「即」を頻用しました。浅い知恵でニセの二分法に惑わされている人の心に活を入れたのです。

9)なりきる
 森田正馬が事あるごとに説いた「なりきる」とは、あとさきも考えず、その場と一体化する状態を意味します。
 恐れや怯え、恥ずかしさなど、源になっているのは、記憶と欲望と理解です。
 記憶があると、自分の状態を過去と比較します。以前にステージで大失敗した体験を思い出して、今度こそは失敗は許されないと考え、ますます緊張します。
 欲望も敵です。自分よりも前に歌った人がなかなかの出来だった場合など、それよりはうまく歌おうと思いがちです。これがますます心をこわばらせます。
 理解すら敵になります。緊張しない方法をさまざまに工夫して、深呼吸したり、下腹に力を入れたり、脈をはかってみたり、客席を見ないようにしたり、暗がりで足踏みしたりします。その結果、上がらない努力のほうに神経が行ってしまい、一層緊張するはめになります。
 英国の精神科医ウィルフレッド・R・ビオン
  「治療者が自戒しなければならないのが、『記憶』『欲望』『理解』」
 舞台は恐い、足もふるえる、声もひきつる、それはそれでいいのです。恐くて、ふるえて、ひきつったままで舞台袖に立つより仕方ないのです。これが、「なりきる」です。
 弱い人間になればいいのです。弱くなりきればよいのです。弱い人間が、弱さを見せてどこが悪いのか。こう思うと、心も伸び伸びとして活発な働きをします。喜びさえも感じるようになります。
 正岡子規「悟りという事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違いで、悟りという事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった」
 「なりきる」のは、世界に自由にはばたくときの、通行手形なのです。

10)自然服従
 マザー・テレサはコルカタのスラムの貧しさのなかに神の意図を見出し、そこに服従する道を選んだのです。
 心配事は心配事として、その環境を受け入れて生きていくうちに、事態にも変化が生じてきます。雨天と同じで、心配事とて永遠に続きません。嫌な仕事がまわってきたのを自然だととらえて、服従したほうが、事は円滑に進みます。嫌な仕事も、夏が暑いのと同様で、受け入れるしかないと覚悟し、この服従のなかで、さまざまな工夫をするのです。
 服従は、奴隷のように屈服するのではありません。環境と境遇をひとまずは受け入れ、そのなかでもてる限りの力を集中し、創意工夫をする。一足飛びに環境と境遇を毛嫌いして、逃げ出すのではなく、これが当座の自分の天地だと心決めして、全力で生きていくのが正馬の言う「自然服従」です。

11)生の欲望
 他人よりも優れたい、より良く生きたいという生の欲望こそは、誰にでも備わっている天与の贈物です。どんな境遇にあっても、これを手放さないかぎり、七転び八起きで、へこたれずにすみます。たとえ「生の欲望」と、自分の置かれた現実との距離が大きかろうと、その差には圧倒されず、こつこつと距離を縮めていけばよいのです。
 何かにつけ、早く手を出す。その際には、何かを思い込む過程など、素通りしてもいいのです。手で考え、足で思うのは、決して陶芸家に限られた心理でなく、万人が実行すべき知恵です。
 確信など、ないのが当然です。自信や確信のないまま、前に進めばいいのです。

12)不安常住
 人生と不安は正馬は不安を毛嫌いもせず回避もしません。人は不安のうえに住んでいるのです。常住しているので、逃げるすべはありません。
 不安が異様にふくらみ、身動きできなくなる場合もあるでしょう。極限の不安の前で立ちすくみたくなるときだってあるでしょう。そのときは、不安と恐怖のなかに突入するしかありません。これが、正馬が「不安常住」とともに口すっぱく言い続けた「恐怖突入」です。
不安が訪れるたび、ビタミン豊富な食べ物が供されたと思って食べ、体力増強に努め、「恐怖突入」していきましょう。

13)事実唯真
 「ねばならない」は、気がつかないうちに人の思考のなかにはびこっています。自分のなかの「ねばならない」をひとつひとつ点検していくと、案外、それが根拠をもっていない事実に気づかされるはずです。
「事実唯真」のうえで毎日を過ごしていくと、無駄な動きをしなくてすみます。わざわざ時間をとって、何カ所もの病院通いをする必要もありません。
健康であらねばならないと、健康にとらわれ続けると、めまい、耳鳴り、頭重感はいよいよますばかりで、その人の毎日は、誰が見ても不健康そのものに成り下がってしまいます。

14)あるがまま
 森田療法の土台にある考えが、この「あるがまま」です。森田正馬はこの「あるがまま」を人生の根本に捉え、繰り返し説き続けました。大地や、そこに生きとし生けるものが「あるがまま」であるのに、人だけがなかなか「あるがまま」でおれないのはどうしてでしょう。
 他人からどう思われているか、人は誰でも気がかりです。しかしそればかり念頭に置いていると身動きがとれなくなります。よく思われようとして「はからい」のみに努力しているうちに、本当の自分自身がなくなっていきます。ここは、他人の眼など二の次にして、まずは「あるがまま」に振る舞っていくほうが、どれだけ楽かもしれません。そんな人のほうが日常生活で成果を上げ、他人の評価が高まるでしょう。「はからい」で小さく凝り固まるのではなく。「あるがまま」で伸び伸び行動できるからです。
 人生の途上では、何度も何度も行き詰まる瞬間が訪れます。ニッチもサッチもいかないときの、最良の解決策は、「あるがまま」です。

15)生きつくす
 生きるからこそ死ぬるのであって、生きなければ、死にもしません。こう考えれば、涅槃は「生きつくす」のと同じです。石にかじりついていくのが涅槃だというのです。
 もちろん、生きていく道は平坦ではありません。文字どおりの山あり谷ありです。天候だって晴天ばかりではありません。厳寒の雪の日もあれば、土砂降りの雨もあれば、向かい風に吹き飛ばされるようになる日だってあります。森田正馬「石に噛りついても、生きねばならぬ」と人に説きつつ、64年の人生を見事に生きつくしました。

感想
森田療法の実際の方法の本は読んだことがありました。
作業をすることを通して、精神的な病を治そうとの取り組みと理解しました。
作業をしていると、あれこれ考えることが減ります。
また、規則正しい生活を送ることで、身体のリズムも良くなっていくと理解していました。

この本は、森田療法の考え方がとてもよくわかる本でした。
この考え方は、精神的な病を持っていない人にもとても役立つ考えのように思いました。

前に、バリやフリー(共用品)の取り組みを障碍者と健常者が一緒に活動する団体に参加してました。
その時、弱視の方がスペインの視覚障碍者団体を訪問した報告されました。
人前で話は苦手とのことでした。
上がりながらも精一杯、交流の報告、感動したことを話されました。
それがとても、伝わって来て、心に沁み、感動しました。
上手い発表は、上手く発表することではなく、上がっていても精一杯伝えることなんだと思いました。
”なりきる/あるがまま”だったように思います。

二階氏、森友・加計は「小さな問題」=石破氏「国民は納得せず」 ”政治を私物化しているところが問題点”

2017-09-20 08:46:58 | 社会
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170919-00000063-jij-pol 9/19(火)

 自民党の二階俊博幹事長は19日の記者会見で、学校法人「森友学園」と「加計学園」をめぐる疑惑について「小さな問題」との認識を示した。

 衆院解散が断行されれば、野党側は国会で追及する機会が奪われるだけに、強く反発しそうだ。

 安倍晋三首相が衆院解散の意向を固めたことに対し、民進党など主要野党は「森友・加計の疑惑隠しだ」と批判している。これに関して二階氏は会見で見解を問われ、「野党がおっしゃるのは自由だ。われわれはそんな小さなというか、そういう問題を隠したりすることは考えていない」と反論した。

 一方、自民党の石破茂元幹事長は19日の読売テレビの番組で、疑惑から「逃げ切れるかどうかは分からない」と語った。石破氏は「まだ納得していない国民が多い。きちんとした説明ができるかだ」と指摘した。 

感想
小さな問題かもしれませんが、そこには政治を私物化しているとの大きな問題があるから、問題になっているのだと思います。

解散の大義名分がわからないとのことでした。
安倍首相にとっては明確だと思います。
「衆議院2/3を確保する」
そのためには、今がチャンスだと思われたのでしょう。
1)支持率が回復してきた
2)民進党が混乱している
3)民進党が前原代表になり、自民党と同じ考え方で対決にならない。
4)前原代表は補選で敗れた共産党との共闘がなくなる
5)小池知事の日本ファーストの会がまだ候補者を擁立できていない

そして、加計学園は、「国民の支持が得られた」とのことで認可。
森友学園、加計学園は「丁寧な説明が国民にも理解され、指示された」とのことで終結。

国会での審議や重要法案は後回しで良いというよりも、2/3の議席をさらにこれから4年間確保して、憲法改正、9条の改訂を行いたい考えが優先し、名前を残したいのでしょうね。
日本のため、国民のためと美辞麗句を並べながら、ご自分のためのように思ってしまいます。
国民がそれを選択するかどうかだと思います。
日本が戦争に巻き込まれて、その発端が、「秘密保護法」「集団自衛権」「共謀罪」そして「憲法9条改訂」だったと気づいた時点では多くの犠牲を産んでいるように思います。
福島第一原発も廃炉の目途が立たず、いまだに放射能を垂れ流しています。
共産党の議員が大震災時の危機にたいして質問しました。
その時の総理だった安倍氏は、「そういうことが起きないようで全力を尽くします」と回答されています。
今後の日本を考えるうえで、きちんと過去に何があったか、過去の責任者は誰だったのかを十分検証しないと、また同じ過ちを繰り返してしまうように思います。



「うつ病回復に向けた対話」パスカル=アンリ・ケレール著 ”受ける治療を知る”

2017-09-19 02:58:08 | 本の紹介
・身体症状
 ・朝からの疲労感、活力の低下
 ・精神運動抑制・遅滞
 ・体重減少を伴った食欲低下、時に過食
 ・睡眠の障害、最も頻繁なのは不眠、時に過眠
 ・時に流涙するような悲嘆

・心理(精神)症状
 ・注意、集中、記憶の困難
 ・それまで楽しくやっていた活動も含めた日常の活動への興味や関心・喜びの喪失
 ・過剰かつ不適切な過小評価または罪悪感という感情
 ・生きていても意味がないという感覚を伴った、反復性の希死念慮や自殺念慮

・身体的治療
 ・向精神薬
 ・電気けいれん療法(ECT)
 ・経頭蓋磁気刺激法(rTMS)
 ・脳深部刺激法
 ・その他(「光療法」)

・心理的アプローチ
 ・孤独との闘い
 ・訓練なき心理(精神)療法はない
 ・認知行動療法(CBT)
 ・マインドフルネス
 ・催眠療法
 ・ゲシャルト療法

・「回復するためには、二人であらねばならない」

感想
一人で苦しまないことだと思います。
そして、自分の病気については知識を持つこと。
医者に任せきりにしないことだと思います。

うつ病にはどのような治療方法があり、それぞれのメリットとデメリットを知り、今どんな治療を受けているかを知ることが大切なのだと思います。

最近、薬だけに頼る治療のデメリットを訴える、自分もうつ病になった精神科医の本を読みました。
薬では良くならなくて、自ら認知療法的な取り組みをされています。
薬だけに頼らず、うつ病の原因になっていることにも目を向けておられるようです。

風邪薬は症状を和らげるだけで、風邪が治るには免疫力や体力によって治ります。
うつ病も同じだと言われています。
ではうつ病の免疫力や体力は、まさに考え方のようです。

「うつ克服の最強手段 言霊療法」高田明和著 ”魔法の言葉”

「折れない心をつくる自己暗示力」沢井淳弘著 ”好きな言葉を持つ”

「マンガでわかる!統合失調症」中村ユキ著 ”知ることが光に!”

「わが家の母はビョーキです」(マンガ)中村ユキ作 "母親の病気を隠さない”

「心病む母が遺してくれたもの-精神科医の回復への道のり-」夏苅郁子著 ”その環境だからこそ何かできることがある”

「医者なし薬なしでいつの間にか「うつ」が消える本」宮島賢也著 ”お母さん病”

「医者の私が薬を使わず『うつ』を消し去った20の習慣」宮島賢也著 ”薬は和らげるだけ!”

「薬を使わずに治すうつ みやじっち先生のメンタルセラピー」 宮島賢也著 ”薬は手助け。自分で治す”

「うつヌケ」田中圭一著 ”漫画でうつからの脱出例の紹介”

「薬づけからの脱却 治す!うつ病、最新治療」リーダーズノート編集部 ”精神科医はどう思っているのか?”

「いい言葉は、いい人生をつくる」斉藤茂太著 "言葉に支えられる”

「7年目ツレがうつになりまして」 細川 貂々著 ”うつ病を乗り越えるヒントに”