漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0017

2019-11-16 19:30:51 | 古今和歌集

かすがのは けふはなやきそ わかくさの つまもこもれり われもこもれり

春日野は けふはな焼きそ 若草の つまもこもれり われもこもれり


よみ人知らず



 春日野は、今日は野焼きをしないでください。妻も私もそこに潜んでいるのですから。

 「若草の」は「つま」にかかる枕詞(まくらことば)。枕詞とは、調子を整えるなどのために歌の中で特定の語の前に置かれる言葉で、それ自体に独立した意味はないとされています。「たらちねの - 母」「ひさかたの - 光」「あおによし - 奈良」などなど、たくさんありますね。