漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0016

2019-11-15 19:47:11 | 古今和歌集

のべちかく いえゐしせれば うぐひすの なくなるこゑは あさなあさなきく

野辺近く 家居しせれば 鶯の 鳴くなる声は あさなあさな聞く


よみ人知らず



 野辺の近くに住んでいるので、鶯の鳴く声は朝ごとに聞いている。

 「だから何?」と聞きたくなるような歌(なんて言ってはいけないか ^^;;)ですね。居ながらにして毎朝鶯の声を聞ける喜びというところでしょうか。「朝な朝な」は今では使われない言葉ですが、この「な」は「夜な夜な」の「な」と同じです。「夜な夜な」の方は言葉として今でも普通に生きていますね。この差はどこから来ているのでしょうか。

 この第16番からしばらく「よみ人知らず」の歌が続きます。