漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0029

2019-11-28 19:51:31 | 古今和歌集

をちこちの たづきもしらぬ やまなかに おぼつかなくも よぶこどりかな

をちこちの たづきもしらぬ 山なかに おぼつかなくも よぶこどりかな


よみ人知らず




 あちらかこちらかの手がかりもない山中で、不安そうに鳴く呼子鳥であるよ。

 「呼子鳥」とは、カッコウのことであるとの説が有力ですが、他にもウグイスやホトトギスなどの諸説があり、猿のことだとする珍説(?)もあるようです。ひとつ前の 0028 に出てきた「ももちどり」とこの「よぶこどり」、さらに「いなおおせどり」の3つを総称して「古今伝授三鳥」と言われますが、この3つとも具体的にどんな鳥のことなのかはわかっていません。