漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 124

2023-08-18 05:16:24 | 貫之集

月のもとの白菊

いろそむる ものならねども つきかげの うつれるやどの しらぎくのはな

色そむる ものならねども 月影の うつれる宿の 白菊の花

 

月光のもとの白菊

月の光が染めているわけではないけれども、その光を受けた家の白菊の花が真っ白に咲いているよ。

 

 白菊が月光の白い光と見分けがつかないという興趣の歌が 102 に続いて登場です。

 

いづれをか はなとはわかむ ながつきの ありあけのつきに まがふしらぎく

いづれをか 花とはわかむ 長月の 有明の月に まがふ白菊