漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 133

2023-08-27 05:59:44 | 貫之集

空に鳴く鶴を聞ける

ちとせふと わがきくなへに あしたづの なきわたるなる こゑのはるけさ

千歳ふと わが聞くなへに 葦田鶴の 鳴きわたるなる 声のはるけさ

 

空に鳴く鶴の声を聞く

鶴は千年の時を経ると思い巡らしながら耳を澄ますと、ちょうど聞こえてきた鶴の滝渡る声の遠く遥かなことよ。

 

 第二句の「なへ」は「~するとともに」の意の接続助詞。「葦田鶴」は「鶴」の歌語ですね。