大鷹狩りしたるところ
はなにのみ みえしやまのを ふゆくれば さかりだになく しもがれにけり
花にのみ 見えし山野を 冬くれば さかりだになく 霜枯れにけり
大鷹狩りをしているところ
一面に花に覆われた山や野であったのに、冬になるとあの花盛りもあとかたもなく、霜枯れてしまったよ。
110の「小鷹狩り」に続いてこちらは「大鷹狩り」を題材とした詠歌。020 に続いての登場です。このあとも 233 と 240、529 と 533 に、「小鷹狩り」「大鷹狩り」の歌が近い場所に収録されていますので、両者を題材とした歌がしばしばセットで詠まれたのでしょうね。