goo blog サービス終了のお知らせ 

漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 308

2024-02-18 06:14:21 | 貫之集

おくしもの こころやわける きくのはな うつろふいろの おのがじしなる

おく霜の 心やわける 菊の花 うつろふ色の おのがじしなる

 

置く霜が、菊の花をわけへだてするようなことがあろうか。すべて同じように置くにもかかわらず花の色褪せる様子がそれぞれなのは、菊の花一つ一つの思いによるのである。

 

 第五句「おのがじし」は「己が為為」で「めいめいに」「それぞれに」の意。