こぬひとを つきになさばや むばたまの よごとにわれは かげをだにみむ
来ぬ人を 月になさばや むば玉の 夜ごとにわれは 影をだに見む
来てくれない人を月にしてしまいたいものだ。そうすれば夜が来るたびにせめてその姿だけでも見ることができるから。
第五句の「だに」は、近くに寄ったり会話したりできなくてもせめて姿だけでも、との思いでしょう。つれない相手に対する切ない心情ですね。
この歌は新勅撰和歌集(巻第十五「恋五」 第954番)に入集しています。
こぬひとを つきになさばや むばたまの よごとにわれは かげをだにみむ
来ぬ人を 月になさばや むば玉の 夜ごとにわれは 影をだに見む
来てくれない人を月にしてしまいたいものだ。そうすれば夜が来るたびにせめてその姿だけでも見ることができるから。
第五句の「だに」は、近くに寄ったり会話したりできなくてもせめて姿だけでも、との思いでしょう。つれない相手に対する切ない心情ですね。
この歌は新勅撰和歌集(巻第十五「恋五」 第954番)に入集しています。