漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 304

2024-02-14 06:01:11 | 貫之集

つきかげに みちまどはして わがやどに ひさしくみえぬ ひともみえなむ

月影に 道まどはして わが宿に 久しく見えぬ 人も見えなむ

 

道に迷っているのか、久しくわたしの家に訪れない人も、月の光に誘われてまたふと尋ねてきてほしい。

 

 「月影」には、「月自体の姿」という意味と「月の光」という意味がありますが、ここでは「月の光」の意ですね。まれに「月明かりの中での姿」の意で用いられることもあるようです。