十二月仏名
としのうちに つもれるつみは かきくらし ふるしらゆきと ともにきえなむ
年のうちに つもれる罪は かきくらし 降る白雪と ともに消えなむ
十二月仏名
1年間に積もった罪は、この仏名会の功徳で、空を暗くして降る白雪とともに消えてほしいものだ。
「仏名」とは十二月に宮中や寺院で行われ、一年間の罪障消滅を祈る法会のこと。
003 から始まった、延喜六(906)年に天皇の命で奉った二十首の屏風歌はここまで。この歌は拾遺和歌集(巻第四「冬」 第258番)にも採録されています。