漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0457

2021-01-29 19:36:57 | 古今和歌集

かぢにあたる なみのしづくを はるなれば いかがさきちる はなとみざらむ

かぢにあたる 波の雫を 春なれば いかが咲き散る 花と見ざらむ

 

兼覧王

 

 楫に波があたってできるしぶきを春に見れば、どうしてそれが咲き散る花に見えないということがあろうか。

 隠し題は「いかがさきちる」に詠み込まれた「いかがさき」。地名ですが、どこのことなのかはわかっていません。
 第55代文徳天皇の皇孫である兼覧王(かねみのおほきみ)が4回目の登場。少し先になりますが、0779 では五首目が出てきます。古今集への入集はこの五首となります。



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