北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
(C)ナナマガラー All Rights Reserved.

啄木歌碑巡り~4~

2018-10-09 19:50:42 | 釧路&釧根地方
グループ3 マチづくり計画の中で設置された歌碑


平成5年(1993年)に完了した「米町都市改造事業」「ふるさとふれあい事業」という二つの事業を通して建立された14の歌碑。
後半の7基を紹介します。





「花の下 たもとほる子は 行きずりの 袖の香りに 物言はせけり」

これは、芸妓ではなく遊女(遊郭の女性)の雰囲気を詠んだ歌のようです。





場所はこちら
弁天ヶ浜や寺町通にも近いです。





「酒飲めば 悲しみ一時に 湧き来るを 寐(寝)て夢みぬを うれしとはせし」

あまり酒が強くなかったとも言われる啄木ですが、アルコールを題材にした歌は意外にも多く、歌の中では、こうして一人で杯を傾けることで、自らの境遇をかみしめていたようです。
この歌も、単身である身の寂しさを、同じような男たちの心情と重ね合わせた歌とされているようですが、今現在同じ単身の身である私としては・・・、ウーン、酒は飲まないからなあ・・・。
 




場所はこちら
聞名寺の側です。





「出しぬけの 女の笑ひ 身に沁みき 厨(くりや?)に酒の 凍る真夜中」

小奴の下宿近くで詠んだ歌とされ、酒も凍るほどの釧路の冬の厳しさを象徴する歌のようです。(実際、明治41年(1908年)の釧路の冬は、特に厳しい寒さだったとか。)





場所はこちら
本行寺の向かいです。





「よりそひて 深夜の雪の 中に立つ 女の右手の あたゝかさかな」

これも小奴についての歌だそうです。本当に多いなあ・・・。





場所はこちら
三叉路の脇に、立派な土台と共に建立されています。





「葡萄(えび)色の 古き手帳に 残りたる かの会合の 時と処かな」

「会合」は「あひびき(あいびき)」と読むそうで、相手はやはり小奴と言われているようです。





場所はこちら
「しゃも寅の井戸」の入口前です。





「波もなき 二月の湾に 白塗りの 外国船が 低く浮かべり」





場所はこちら
ここから見える海の景色を詠んだ歌だそうですが・・・、





ここから続くこの坂は「舟見坂」という名前が付いています。
どこかで聞いたことがある名前だなあ・・・。(それってここのこと?)
ここは、別途紹介したいと思います。





「西の空 雲間を染めて 赤々と 氷れる海に 日は落ちにけり」

言葉のとおり、冬の海を赤々と染める夕陽の沈む様子を詠んだ歌とされています。





場所はこちらです。


第3グループはここまで。
ここまで24の歌碑を紹介してきました。
最後は、啄木歌碑建立の発祥となった歌碑を紹介します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする