北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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難得神社

2018-10-18 21:33:22 | 札幌



昨日の記事で書いた、「水車川」という、現在は埋め立てられている川が、豊平川から分岐していた地点の近くにある神社。
名前に魅かれたので、川の跡地とは別に単独でご紹介。

この神社は「難得神社」という、ちょっと変わった響きとも思える名前。
どういう由来があるのか、ちょっと調べてみました。

この神社の創建は明治30年(1897年)頃とされ、神社に寄付されているお賽銭箱には、明治43年(1910年)の年号が入っています。

創建の由来は、伊予大洲(現在の愛媛県大洲市)の出身で、現在の樺戸郡浦臼町に屯田兵として入植した「中西若太郎」と、妻の「ミユキ」という二人の人物に遡ります。
入植後、落雷事故で負傷したミユキの治療のため、二人は札幌市に移りますが、ミユキの怪我は思ったよりも重傷で、医療だけでなく祈祷にも頼りたいとの思いから、「経王寺」というお寺で参詣修行に励んだところ、ミユキの怪我は回復し、霊感を得るようになったとされています。
その後、ミユキは霊能力者となり、現在この神社のある土地を購入して、龍神を祀るようになりました。
このミユキの修行の成果と信仰心に感服した経王寺の日光上人が、大正中期に「難得」と揮毫し、守護神として「難得大龍神」を授けたことが、現在の「難得神社」という名前の由来となったとされています。
この「難得」という名前は、そのとおり「得難い」というところから来ているという説もありますが、仏法を守る「八大竜王」の筆頭である「難陀竜王」の守護を得るという意味だという考え方も示されています。(神社に掲示されている表示板より)

現在の社殿は昭和31年(1956年)に建立されたもので、地域の人達からは「蛇神社」という通称で呼ばれています。
龍神の化身が蛇であるためにそのように呼ばれるようになったという説もあるようですが、定かではないようです。

(「難得神社」の場所はこちら





社殿の横に立つイチョウの木。
樹齢は200~300年と言われています。





少し離れたところから一枚。
社殿正面に向かう通路ですが、もしかすると、これも「水車川」の跡だったりするのでしょうか・・・。

この神社へ向かうには、地下鉄東豊線の「学園前」駅が最寄駅になっています。
下車後、神社方面へ向かうには、北海学園大学の学内を経由しなければいけませんが、そのおかげで、久しぶりに懐かしい学内をちょこっとだけ横切ることができました。





最後に、神社とは全く関係ない話。
現在は「まいばすけっと」となっているこの店舗。レンガの色と構造からピンと来るかもしれませんが、ここはかつて「セブンイレブン」でした。
私が大学生だった当時(平成4年(1992年)~7年(95年))は、大学から一番近いコンビニだったので、私も何度利用したかわかりません。
経営母体は変わってしまったけれど、建物がこうして残っていることは大変有難いことだと思っています。
コメント
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