巨人が今回の春季キャンプから「アーリーワーク」を導入。大久保博元打撃チーフコーチの発案で、外国人選手を除く野手陣が朝7時からの打撃練習に参加していることが報じられた。
早朝からティー打撃、ケース打撃が室内練習場で一斉に行われる。若手だけでなく、中田翔、坂本勇人らレギュラー陣、さらに中島宏之、松田宣浩、長野久義らベテランの姿もあったという。
スポーツ紙記者は話す。
「アーリーワークの効果が期待されるのは若手だけではない。ベテラン勢は量を振ることで体のキレ、スイングのキレを取り戻していく。年を重ねると練習しなければ、スイングスピードがガクッと落ちますから。松田は体力があるし、中島、長野も身体能力が高い選手なので、練習で自分を追い込めば選手寿命が延びる。シーズンに入ってどのような成果が出るか楽しみですね」
チーム最年長40歳の中島は、あと77本に迫った通算2000安打達成の大きな目標がある。昨年は62試合出場で打率.242、1本塁打、20打点。本職の一塁は中田翔が好調だったため、中島は20試合のスタメン出場にとどまったが、代打の切り札を務めて勝負強い打撃は健在だ。得点圏打率.308ときっちり結果を残した。
ソフトバンクの戦力構想から外れて今年から加入した39歳の松田も、復活に向けてモチベーションが高い。昨年は43試合出場で打率.204、0本塁打、7打点。プロ17年目で初のノーアーチに終わり、力の衰えを指摘する声もあるが、新天地でもう一花咲かせたい。
広島から無償トレードで5年ぶりに巨人に復帰した38歳の長野は、ファンから絶大な人気を誇る。広島での在籍4年間は規定打席に到達したシーズンがなく、昨年も3度のファーム降格を経験した。まだまだレギュラーとしてやれる気持ちは強いだろう。外野は丸佳浩、ウォーカー、新外国人のブリンソン、増田陸、新加入のオコエ瑠偉らレギュラー争いが熾烈だが、長野も存在感を発揮すればチームに大きなプラスアルファをもたらす。
巨人のベテラントリオが、このキャンプはバットを振りまくっているが、3年目の秋広優人内野手(20)が三塁の守備練習を開始。オープン戦での起用を見越したもので、原監督の評価も急騰中の若手に優先的に出場機会が与えられるのは間違いない。