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来年1月台湾総統選❝「台湾は中国の一部」という主張は受け入れない頼清徳副総統❞断トツ優勢

2023-11-25 06:52:58 | 日記
来年1月の台湾総統選で鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏無所属は24日、来年の台湾総統選から撤退することを決めたと発表した。 又、野党第2党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)が24日、立候補を届け出た。対中融和路線の最大野党、国民党との候補一本化協議が決裂し、単独での出馬に踏み切った。野党が分裂する形となり、既に届け出ている与党、民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統(64)の優位が固まった。
台湾の頼清徳副総統はNHKのインタビューに応じ、いわゆる「台湾有事」を防ぐため国際社会に対し団結して中国を抑止するよう求めるとともに、日本が安全保障分野で台湾との協力を一層深めることに期待を示しました。
台湾の頼清徳副総統は、来年1月の台湾総統選挙に蔡英文総統の後継として与党・民進党から立候補する予定で、ことし4月に総統候補に決まってから初めて日本メディアのインタビューに応じました。

この中で頼氏は、総統選挙について「台湾の民主主義が発展を続け、台湾のこれからの世代が、自由と人権を享受するために、われわれはこの選挙に絶対に勝たねばならない」と述べ、当選への決意を示しました。

いわゆる「台湾有事」がどのくらい切迫しているか、見解を聞いたところ「中国がいつ戦争を起こすかを推測するよりも、ふだんから準備をしっかりするほうがよい」と述べたうえで「国際社会が団結し、準備すればするほど、中国が戦争を起こす可能性は小さくなる。しかし、国際社会が中国の市場だけを見て、その危険性を見なければ、団結はばらばらになり、台湾有事の可能性が大きくなる」と述べ、国際社会に対し団結して中国を抑止するよう求めました。

現在の蔡英文政権のもとで途絶えている中国との公的な対話の再開については「台湾が対等に尊重されるのであれば、協力を進めたい」と述べましたが、「中国と交渉したいから主権を譲り渡すというわけにはいかない。主権をいったん失えば、民主的で自由な体制は崩壊し、香港やマカオのようになる。交渉のための交渉は台湾にとって得るものより失うもののほうが大きい」として「台湾は中国の一部だ」という中国の主張は受け入れない姿勢を強調しました。
一方、日本との関係では「全方位で協力したい」と述べ、とりわけ、観光をはじめとする人的な交流、貿易や投資、水素エネルギーの開発、それに安全保障を挙げました。

そして「インド太平洋地域の平和と安定は全世界共通の責任だが、最も鍵となる役割を果たす国は第1に台湾、第2に日本だ。中国の脅威にわれわれが最も近いからで、できる協力はすべて行うべきだ」と述べ、具体的な内容への言及は避けながらも、日本が安全保障分野で台湾との協力を一層深めることに期待を示しました。
頼清徳氏とは
頼清徳氏は、1959年、台湾北部の今の新北で炭鉱労働者の家庭に生まれました。
幼いころに父親を亡くし、苦学して医師になりました。
1996年のいわゆる「台湾海峡ミサイル危機」を契機として政界に入り、1998年から4期連続で国会議員にあたる立法委員を務めました。

2010年には、直轄市となった台南の初代市長に当選し、2014年の選挙でも72.9%という高い得票率で再選されました。

その後、実務能力と人気を買われ、2017年に、1期目だった蔡英文政権の首相にあたる行政院長に就任しました。

そして、2020年の総統選挙に、副総統候補として蔡総統とペアで立候補して当選しその年の5月から副総統を務めています。

頼氏は行政院長在任中に「自分は現実的な台湾独立工作者だ」などと発言したことがありますが、副総統についてからはこうした発言はしていません。
ことし1月、民進党のトップの主席に就任した際の記者会見でも「改めて台湾独立を宣言する必要はない」と述べ、中台関係をめぐる慎重な言動でアメリカの信頼を得ているとされる蔡総統の路線の継承を強調しました。

一方、「台湾は中国の一部だ」と主張する中国当局は、頼氏の過去の発言などをとらえて頼氏のことを「トラブルメーカー」と呼び、警戒感をあらわにしています。

日本とは、立法委員や台南市長を務めていた時から交流があり、去年7月には東京を訪問して安倍元総理大臣の葬儀に参列しました。

台湾メディアによりますと、現職の副総統が外交関係のない日本を訪問したのは、1985年に当時の李登輝副総統が訪れて以来で、極めて異例でした。

日本の立ち位置を明確にすることが、アジア地域の安定に繋がると思います。
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