金光明最勝王經・全訳・・9/32
金光明最勝王経・金勝陀羅尼品第八
(滅罪の助行としての呪を説く)
(大師の金勝王経秘密伽陀「金勝・顯空・滿願・四王四品七言」では以下の金勝陀羅尼品第八・重顕空性品第九・依空満願品第十・四天王観察品第十一をまとめて以下のように説いておられます。
金勝眞言は諸佛の母なり 諦觀思惟すれば身空を解す 六根五蘊は相ひ識らず 一一の細念は我躬に非ず 是理を修行せば寶耀を得 非男非女にして蓮宮に座す 四大梵王(四天王)は歸して接足し 妙なる哉、法力は人をして崇めしむ。)
爾時世尊は復た衆中において善住菩薩摩訶薩に告げたまはく「善男子。陀羅尼あり名て曰く金勝と。若し善男子善女人ありて過去未來現在諸佛を親見し恭敬供養せんと欲する者は應當に此陀羅尼を受持すべし。何以故。此陀羅尼は乃ち是れ過現未來諸佛之母なればなり。是故に當に知るべし此陀羅尼を持する者は大福徳を具し已に過去無量佛所において諸善本を植へて今受持するを得るなり。戒において清淨にして不毀不缺にして障礙あることなし。決定して能く甚深法門に入る」。世尊は即ち爲に持呪法を説きたまふ。「先ず諸佛及菩薩名を称し至心に禮敬せよ。然後に誦呪せよ。
南無十方一切諸佛。南無諸大菩薩摩訶薩。南謨聲聞縁覺一切賢聖南謨釋迦牟尼佛。南謨東方不動佛。南謨南方寶幢佛。南謨西方阿彌陀佛。南謨北方天鼓音王佛。南謨上方廣衆徳佛。南謨下方明徳佛。南謨寶藏佛。南謨普光佛。南謨普明佛。南謨香積王佛。南謨蓮花勝佛。南謨平等見佛。南謨寶髻佛。南謨寶上佛。南謨寶光佛。南謨無垢光明佛。南謨辯才莊嚴思惟佛。南謨淨
月光稱相王佛。南謨華嚴光佛。南謨光明王佛。南謨善光無垢稱王佛。南謨觀察無畏自在王佛。南謨無畏名稱佛。南謨最勝王佛。南謨觀自在菩薩摩訶薩。南謨地藏菩薩摩訶薩。南謨虚空藏菩薩摩訶薩。南謨妙吉祥菩薩摩訶薩。南謨金剛手菩薩摩訶薩。南謨普賢菩薩摩訶薩。南謨無盡意菩薩摩訶薩。南謨大勢至菩薩摩訶薩。南謨慈氏菩薩摩訶薩。南謨善慧菩薩摩訶薩」
「陀羅尼に曰く
『なむ あらたな とらやあや たにゃた くんてい くんてい くしゃれい くしゃれい いちり みちり そわか』
佛善住菩薩に告げたまはく「此陀羅尼は是れ三世佛の母なり。若し善男子善女人ありて此呪を持する者は、能く無量無邊福徳之聚を生ず。即是ち無數諸佛を供養恭敬尊重讃歎するなり。如是の諸佛は皆此人に阿耨多羅三藐三菩提の記を授けん。善住よ。若し人ありて能く此呪を持する者あらば其所欲に随ひて衣食財寳多聞聰慧無病長壽福を獲ること甚だ多く願求するところに随ひて意を遂げざるなし。善住よ。是呪を持する
者は乃至未だ無上菩提を証せざるに常に金城山菩薩・慈氏菩薩・大海菩薩・觀自在菩薩・妙吉祥菩薩・大氷伽羅菩薩等と共に居止し諸菩薩の攝護する所となる。善住よ當に知るべし、此呪を持する時は如是の法を作すべし。先應に誦持し一萬八遍を満じて前方便となせ。次に闇室において道場を莊嚴し、黒月一日、清淨に洗浴して鮮潔衣を著し燒香散花し種種供養并諸飮食もて道場中に入り、先ず當に如前所説の諸佛菩薩を稱禮せよ。至心殷重(おんじゅう)に先罪を悔ひ已り、右膝著地し前呪を誦し一千八遍を滿ぜよ。端坐思惟し其所願を念じ日未だ出ざる時、道場中において淨黒食を食へ。日に唯一食なり。十五日に至り方に道場を出でよ。能く此人をして福徳威力不可思議に願求するところに随ひて圓滿ならざるなし。若し意を遂げずんば重ねて道場に入れ。既に心にかなひおわらば常に持して忘るなかれ。
金光明最勝王経・金勝陀羅尼品第八
(滅罪の助行としての呪を説く)
(大師の金勝王経秘密伽陀「金勝・顯空・滿願・四王四品七言」では以下の金勝陀羅尼品第八・重顕空性品第九・依空満願品第十・四天王観察品第十一をまとめて以下のように説いておられます。
金勝眞言は諸佛の母なり 諦觀思惟すれば身空を解す 六根五蘊は相ひ識らず 一一の細念は我躬に非ず 是理を修行せば寶耀を得 非男非女にして蓮宮に座す 四大梵王(四天王)は歸して接足し 妙なる哉、法力は人をして崇めしむ。)
爾時世尊は復た衆中において善住菩薩摩訶薩に告げたまはく「善男子。陀羅尼あり名て曰く金勝と。若し善男子善女人ありて過去未來現在諸佛を親見し恭敬供養せんと欲する者は應當に此陀羅尼を受持すべし。何以故。此陀羅尼は乃ち是れ過現未來諸佛之母なればなり。是故に當に知るべし此陀羅尼を持する者は大福徳を具し已に過去無量佛所において諸善本を植へて今受持するを得るなり。戒において清淨にして不毀不缺にして障礙あることなし。決定して能く甚深法門に入る」。世尊は即ち爲に持呪法を説きたまふ。「先ず諸佛及菩薩名を称し至心に禮敬せよ。然後に誦呪せよ。
南無十方一切諸佛。南無諸大菩薩摩訶薩。南謨聲聞縁覺一切賢聖南謨釋迦牟尼佛。南謨東方不動佛。南謨南方寶幢佛。南謨西方阿彌陀佛。南謨北方天鼓音王佛。南謨上方廣衆徳佛。南謨下方明徳佛。南謨寶藏佛。南謨普光佛。南謨普明佛。南謨香積王佛。南謨蓮花勝佛。南謨平等見佛。南謨寶髻佛。南謨寶上佛。南謨寶光佛。南謨無垢光明佛。南謨辯才莊嚴思惟佛。南謨淨
月光稱相王佛。南謨華嚴光佛。南謨光明王佛。南謨善光無垢稱王佛。南謨觀察無畏自在王佛。南謨無畏名稱佛。南謨最勝王佛。南謨觀自在菩薩摩訶薩。南謨地藏菩薩摩訶薩。南謨虚空藏菩薩摩訶薩。南謨妙吉祥菩薩摩訶薩。南謨金剛手菩薩摩訶薩。南謨普賢菩薩摩訶薩。南謨無盡意菩薩摩訶薩。南謨大勢至菩薩摩訶薩。南謨慈氏菩薩摩訶薩。南謨善慧菩薩摩訶薩」
「陀羅尼に曰く
『なむ あらたな とらやあや たにゃた くんてい くんてい くしゃれい くしゃれい いちり みちり そわか』
佛善住菩薩に告げたまはく「此陀羅尼は是れ三世佛の母なり。若し善男子善女人ありて此呪を持する者は、能く無量無邊福徳之聚を生ず。即是ち無數諸佛を供養恭敬尊重讃歎するなり。如是の諸佛は皆此人に阿耨多羅三藐三菩提の記を授けん。善住よ。若し人ありて能く此呪を持する者あらば其所欲に随ひて衣食財寳多聞聰慧無病長壽福を獲ること甚だ多く願求するところに随ひて意を遂げざるなし。善住よ。是呪を持する
者は乃至未だ無上菩提を証せざるに常に金城山菩薩・慈氏菩薩・大海菩薩・觀自在菩薩・妙吉祥菩薩・大氷伽羅菩薩等と共に居止し諸菩薩の攝護する所となる。善住よ當に知るべし、此呪を持する時は如是の法を作すべし。先應に誦持し一萬八遍を満じて前方便となせ。次に闇室において道場を莊嚴し、黒月一日、清淨に洗浴して鮮潔衣を著し燒香散花し種種供養并諸飮食もて道場中に入り、先ず當に如前所説の諸佛菩薩を稱禮せよ。至心殷重(おんじゅう)に先罪を悔ひ已り、右膝著地し前呪を誦し一千八遍を滿ぜよ。端坐思惟し其所願を念じ日未だ出ざる時、道場中において淨黒食を食へ。日に唯一食なり。十五日に至り方に道場を出でよ。能く此人をして福徳威力不可思議に願求するところに随ひて圓滿ならざるなし。若し意を遂げずんば重ねて道場に入れ。既に心にかなひおわらば常に持して忘るなかれ。