恵果和上の霊験
1、大師が撰せられた「大唐神都青竜寺故三朝の国師灌頂の阿闍梨恵果和尚の碑」に恵果和上は現世利益も重んじられたとあります。「(恵果阿闍梨は)唐の歴代の皇帝玄宗、粛宗、代宗の国師であり、代宗、徳宗、順宗は恵果阿闍梨を師として結縁灌頂をうけた。
長安の青龍寺にあって多くの降雨止雨をはじめとする霊験を現し衆生済度につとめられた。」「榮貴を示して榮貴を導き(榮貴を求めるものには榮貴を与えて導き),有疾を現じて有疾を待つ(病気の者は病気を治して導く)應病投藥,悲迷を悲んで指南す。」
2、恵果阿闍梨は生きておられるとき唐で人々を助けたのみでなく、入滅後も尚、日本でも衆生済度のお働きをされていました。
四国36番青龍寺には恵果阿闍梨廟があり、この恵果阿闍梨廟は一生に一つだけ願いを叶えてくださるありがたい廟として知る人ぞ知る廟です。
地元遍路宿菊屋に泊まった時、老女将が祈願法を教えてくれました。
「 ・まず36番青龍寺本堂で助けたい人の住所、氏名、数え年を仏様に述べたあと願いごとをする。次に大師堂で同じ内容で拝む。
・さらに恵果阿闍梨の祠の前で同じ様に拝む。
・お願いしたら祠の右に握りこぶし大の石が積みあがっているのでそのうちの一つを持ち上げ同じようにお願いする。
・お願いしたらその石を裏返して落とす。するとゴーンと地響きがして地下の恵果阿闍梨に願いが届き助けて頂ける」
というものでした。
3、老女将は、甥が重病で足を切断しなければならなくなった時、ここで祈願したら切断を免れたといいました。私も昔ここで、知り合いの重いうつ病患者の快癒を祈願したところ、なんと半年後には回復して、今は幸せな日々を送っています。
(遍路宿菊屋の老女将からは、この祈願法を地元の人以外にも教えてほしいといっておりましたので、ここに書くことで約束を果たせてほっとしています。お寺の人に聞くと遠くは北海道からも飛行機でこの廟にお参りに来る人もいるそうです。)
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