今日は宮中で盂蘭盆会がとり行われた日
公事根源・七月「盂蘭盆 十四日 内蔵寮御盆供をそなふ。晝の御座の南の間に菅圓座一枚を敷く。主上ここにて御拝あり。幼主の時はなし。天平五年七月に始めて盂蘭盆を大膳職にそなふと見えたり(注1)。盂蘭盆は梵語なり。倒懸救器と翻訳す。倒懸はさかさまにかくると云ふ心なり。餓鬼の苦しみを思ふにさかさまに懸けられたらむが如し。救器は此の餓鬼の苦を救ふうつは物なり。佛弟子目連始めて六通を得て其の母の在所を見るに餓鬼の中にありしかばこれを悲しみて則ち釈尊に詣でてこの苦を救はむ事を求めしかば七月十五日に自恣の僧を供養せば解脱を得んと説き給ひし由盂蘭盆経(注2)に見えたり。昔斉明天皇の御時は飛鳥寺にして須弥山の形を作り盂蘭盆會を設けられけるとかや。すべて諸寺にて行はる事なるべし。」
- 続日本紀「(天平五年(733)七月庚午)始めて大膳職をして盂蘭盆供養を備しむ」
- 盂蘭盆経