福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

福聚講今日の言葉

2013-06-13 | 法話
増上寺の今月の言葉
「人の心は多く悪縁によりて悪しき心の起こるなり。されば悪縁をば去り、善縁に近ずけといへり。」
この縁ということが大切なものです。ほとんどのことがこの『縁』によってきまってくるのだということがいい年をしてやっとわかってきた気がします。「いつどこでどういう縁に逢うか」は人間の力では決められません。例えば、災害にいつどういう状態で遭うのか、ということ一つをとっても人間の制御不能の世界です。又、ニュースをみていると世の中には悪縁に遭ったばかりに人生を狂わせられるケースがあとを絶ちません。
逆に善縁により人生が好転するケースも多いのです。仏教では一切は因縁により生じ因縁により滅するというのが根本的考えです(因は直接原因、縁は関節原因)。中観では因縁に依りて生じる一切のものはそれ自体の本質をもたない空であるとし、顕教でも一切は因縁により生起しその生起の実体は空であるとします。密教では一切は地水火風空の六つの大日如来の要素により生起するのでこの現象界は不生不滅の絶対の宇宙法界であるとします。(密教辞典)
翻って私自身も数々の善縁に助けられてきたことも事実です。また悪縁とその時は恨んでも何十年後かに振り返るとそれはそういう厳しい目に遭わせることによって仏縁に導くための善縁であったのだと思うことがありました。福聚講四国八十八所の霊験最終回でもこの縁の不思議さを書いています。「
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