(大法輪平成11年五月号の宮坂宥洪師の「すべての生は仏陀へのプロセス」と題する文に
「仏教の至上命題は輪廻を自明の理としたうえで輪廻の中に生きざるをえない人々の苦しみを見据えそこに生きる人々をどう救済するかというただこの一点にあったといっても過言ではない。・・そして釈尊は縁起している万象の総体をくまなく、つぶさに慈眼をもってみとおしたのであった。輪廻をくりかえす生類の過去のすべてを知りえたのである。これが佛伝の核心、釈尊の悟りの真実の内容である。・・・そして釈尊は輪廻からの解脱を達成し輪廻する衆生を導き救う衆生を導き救う視座を得たゆえに偉大なのである。・・・大乗の菩薩にとって究極の目的が釈尊のごとく成仏することであることはまちがいない。だがかれらは今生は輪廻のさなかにあることに甘んじる。そしてそれぞれの人生をまっとうしようとする。ただしその個個の人生の総体ははるか未来世にぶつだとなるためのプロセスと位置つけるのである。・・・仏陀はあらゆることを経験してきた(ジャータカ物語ではさまざまな動物として釈迦は功徳をつまれてきている)。(仏陀をめざす我々一切衆生つまり大乗の菩薩にとっても)いまわたしたちが生き、経験し、味わっている境遇はすべてに意味がある。・・・仏陀へのプロセスとしていかなるいきかた、いかなる境遇にも崇高な使命がある。・・仏陀はわたしたち自身の未来であり、希望なのである。これが大乗仏教の根本テーゼである。」
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