福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q、六地蔵の持ち物は様々ですがそれぞれどういうおはたらきをされるのですか?

2012-01-22 | お大師様のお言葉
A,結論は六地蔵の種類そのものに様々な説があり持ち物も一定しないうえそのお働きも一定しないというしかありません。

仏像図鑑によると三つの系統があるということです。
一、地蔵菩薩発心因縁十王経による「予天賀、放光王、金剛願、金剛宝地、金剛悲、持地」菩薩
二、持地、陀羅尼、宝性、法性、鶏亀、法印菩薩
三、護讃、弁尼、破勝、延命、不休息、讃龍地蔵
というものです。さらに胎蔵曼荼羅地蔵院には宝手菩薩、宝処菩薩、持地菩薩、宝印菩薩、宝手菩薩、堅固意菩薩、がおられます。

そもそも六地蔵が天人修羅地獄餓鬼畜生の六道に迷う衆生を救ってくださるという説は元亨釈書の惟高伝に「周州神官惟高・・心帰乗に帰し地蔵の名をとなえ、長徳四年病につき六日をすぎにわかに気絶し、たちまち曠野におもみき、迷って道を知らず、時に六沙門儀相𠑊好にして徐々に来る。一人は香炉を持ち、一人は合掌し、一人は錫杖を持ち、一人は華箱を持ち、一人は念珠を持ち、そのなか念珠を持ちたるひとの曰く『汝我らを知るや否や。我らは六地蔵尊なり。六趣衆生を救はんがため、六種の身を現ず。汝巫属といへども久しく我に帰するなり。これをもって汝を本土に帰らしむ。汝かならず我が像を作り恭敬をいたせ』と。」とあるところによるとされます。

「佛像図鑑」では「蓮華三昧経によりて六地蔵の誓願および持ち物を説明せん、として「檀陀地蔵は地獄道の能化なり、手に人頭幢を持す。・・宝珠地蔵は餓鬼道の能化なり、手に宝珠を持する、・・・宝印地蔵は畜生道の能化なり如意宝珠の手をのぶるものなり。持地地蔵(図像上では錫杖を持つ)は修羅道の能化なり、よく大地を持して修羅を擁護するものなり。除蓋障地蔵(図像の上では宝珠を持つ)は人道の能化なり、・・日光地蔵(図の上ではこのお地蔵様も錫杖を持す)は天道の能化なり、・・」とありますがかなっらずしも持ち物がはっきりしません。
「秘抄問答」には以下のようにでています。これによると地獄対応のお地蔵様はさきの蓮華三昧経と同じで人頭幢を持たれており、餓鬼対応のお地蔵様は蓮華の上に三胡寶殊をのせておられる。畜生道対応のお方は蓮華の上に輪寶をもっておられ、修羅道対応のお方は蓮華の上に刀を持しておられ、人道対応のお方は蓮華のうえに梵號を持っておられ、天道対応のお方は蓮華の上に羯磨を持っておられるということになっています。(「問。六地藏儀形不同。又六道配當如何 答。十卷抄云。六地藏 第一 地獄道 白色 或肉色 赤 蓮花印 左手蓮花。其上童子頭并幢。右手月輪 梵號。尾薩嚩鉢哩布 羅迦 第二 餓鬼道 白色 或肉色 赤蓮花印 左蓮花。其上三胡寶殊。右施無畏 梵號。羅怛曩迦羅 第三 畜生道 白色 或肉色 赤蓮花印 左蓮花。其上輪寶右手有胸意 梵號。羅怛曩 幡尼 第四 修羅道 白色 或肉色 赤蓮花印 左蓮花。 其上釼。右施無畏 梵號。馱羅抳馱羅髯 第五 人道 白色 或肉色 青蓮花印 左蓮花。其上印右上 梵號 第六 天道 白 色 或肉色 赤蓮華印 左蓮花。其上羯磨大日處
三昧。日輪之内有日也 梵號。 怛羅荼也捨也)
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