第十節 有道の選民
イ, 優良民族、・・元来國を建てたのが「道」のためで、その主任者として
天(皇祖皇宗)からたてられた「君」であり、又それを輔翼すべき「民」でるから君民一致して此の「道」に尽くさなければならぬ。
・・・人は「道」を行ふ為に存在している のであるが、「道」にそむき私情に捉われて「人悪」を産み、「人悪」の集積からして「処悪」を造り、「処悪」の延長からして終いに「時悪」を醸成して反道徳的傾向を生じたのが一般人類の當相である。
それを憐れんで起こったのが神や聖人である。それが散文的に将又断片的に随時随所に現れて世を指導されたのが古来世界の処々に出られた聖人賢人である。神とも崇め佛菩薩とも敬はれた霊的偉人がそれである。
それ(道)を組織的に韻文的に整束してこれを実力の上に移し「國家」といふ背景の上に堂々と組立てたのが世界の代表國としての日本である。(この主張は最近でも出光興産の創業者出光佐三が多くの著書で繰り返し強く主張しています。たとえば「永遠の日本」でも「日本人は『道』を弘める世界的使命を帯びている」といっています。)
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