福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

神佛は沈黙しているのではない、人々と共に苦しんでいる

2020-10-12 | 法話

遠藤周作「沈黙」に、司祭ロドリゴが「殉教者が苦しむのを神はなぜ救わないのか」と疑問を持つがそのロドリゴに神は「私は沈黙していたのではない。お前たちと共に苦しんでいたのだ」と言うくだりがあります。アウシュビッツを生き延びたヴィクトール・フランクルのことばにも「人は神に“問う存在”なのではなく、神の期待に“応える存在”である」とあります。こういう言葉もまさに自分は神と「同行二人」であるという深い自覚からきているのだと思い至りました。いろいろな不条理なできごとをつうじて我々は「神仏はあるのか」「天道是か非か」と問いかけますが、本物の信仰を持っている人は「(神仏と)同行二人」の自覚から「神仏もともに苦しんでおられる」と感じることができるのでしょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中国共産党はチベットに監視... | トップ | 四攝法・四無量心・四弘誓願... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

法話」カテゴリの最新記事