権助の冒険

ノンセクションでぼちぼちと。

十二人の怒れる男

2014-04-12 12:33:26 | 映画

十二人の怒れる男、1957年のシドニー・ルメット監督の出世作。
この映画は何度かリメークされていて、そのどれもが素晴らしい出来栄え、やはりオリジナルが良いとリメークも良くなるのが普通の様だ。 (これが邦画だオリジナルを冒涜する様な造りで、とことごとく外れているが)

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YouTube: Twelve Angry Men Trailer

この映画で、印象的な一場面と言うかクライマックス。
無罪派の老人が有罪派の理論派陪審員(E・G・マーシャル)が目じりをこするのを見て
「それは眼鏡の後ですか?、大分うっとうしそうですね、眼鏡以外でその様な後が付くことがありますか?」
→「無い」
「寝る時は外しますか」
→「もちろん、付けて寝る人など居ない」 
「あの証人の女性の目じりにも同じ後があり、しきりに気にしてました、もしあの女性が眼鏡が必要な視力だとしたら、ベッドから起きて直に通過する電車の窓超しに殺人を目撃したという証言は証拠として信用すべきでは無い」
と言うことで、一人(リー・J・コップ)を残して全員が無罪派になり、この後ドラマはハッピーエンド。
この時にこの無罪派老人の言葉「おそらくあの女性はこれまで表に出ることも無く生きてきて、これだけ注目されたので、殺人を見たと信ずる様になったのでしょう」
(この様な展開、言い回しだったと思う)
最後に残った有罪派の頑固老人(オリジナルはリー・J・コップでリメーク版はジョージ・C・スコット、日本の演劇では主人公が石坂浩二で頑固老人を小松方正)こそが主役の様な役回りで、全体をぐっと引きしめていた。
この映画はMyBest3でもある、見てない人は是非見るべき作品。

さて、この映画のこんなシーンを思い出したのは、例の小保方博士の一連の騒動。
研究室で地味な生活をしていて、ちょっとした出来ごころでSTAPをでっち上げたら、心地よい脚光を浴びて、後に引けなくなってしまった。また本人の想定外のおおきなエポックとなってしまった、そんな感じがする。
「彼女は嘘をつこうとしたのでは無く、実在すると信じてしまったのです」と。
彼女の説明は、シンパにしか再現出来ない見えないとのたまう超常現象-科学者(?)と同じ、極めて非科学的、75日間位はじっとどこかに潜んでいれば良かったのに。

コメント
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