「戦場」、凄ーく地味ながら最後まで飽きずに見れた。
バルジの戦いでバストーニューの森で独軍に包囲された米陸軍(分隊)を地味に描いている。
この映画では独軍戦車は登場しないしスペクタクルシーンを期待すると駄目なんだけれども造りが良いから飽きさせない。
「バンド・オブ・ブラザース」のバストーニューのシーンはこの映画が出典ではないかと思うぐらいデジャブ感があった。
最後の独軍の総攻撃に対して塹壕の中で銃剣を付けるシーンはものすごいリアル感でクライマックスとしても申し分なし。
〔内容〕
パリ入りを目前にして再び戦地へと舞い戻った第101部隊のある分隊。
時は44年も暮れ近く、舞台は霧の立ちこめるバストーニュ一帯。だから、派手な戦闘場面は皆無。
カリフォルニア育ちで雪を知らないメキシコ系のR・モンタルバンの兵隊が降雪に小躍りするところや、その彼が銃創を負い、敵砲弾の止むまで雪壕でしのぐ間に息絶えてしまう描写など、その最もたるものだろう。霧の中から忽然と現れる兵を自軍が敵の偽装か見分ける場面も、合い言葉の奥を読む丁々発止がユーモラスで、スリルは緩急が効いている。そして、弾の尽きたところで友軍機の補給を待つ一行の苛立ち。
「バルジ大作戦」「戦略大作戦」それに「ナバロンの要塞」とかのハリウッド娯楽大作も良いが、この様な低予算映画でも造りが良いと未だに存在感を示す。立派なもんだ。
ほぼ主演のヴァン・ジョンソン、どこかで見た顔だと思ったら「ケイン号の叛乱」のマリク大尉役だった。
なかなかお目にかからない役者さんだが、このマリク大尉役も見事だった。
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