勢いを増す中国の尖閣侵攻――憲法9条改正を参院選の最大の争点に!
[HRPニュースファイル669]
◆習近平国家主席の「尖閣は核心的利益」発言
米国で7、8両日に開かれた米中首脳会談で、中国の習近平国家主席が尖閣諸島について、中国にとっての「核心的利益」だとオバマ米大統領に表明したと報道されています。(6/12 朝日「習氏『尖閣は核心的利益』 米、日本に会談内容明かす」)
中国が言う「核心的利益」とは、台湾やチベット、ウイグルなど、「いかなる代償を支払っても(武力行使してでも)守るべき利益」という意味であり、4月26日には、中国外務省の華春瑩報道官が、尖閣諸島も「中国の核心的利益だ」と明言しています。
米中両国はこの発言を公にしておらず、日本政府もこの発言があったことについて否定していますが、発言した可能性は高いと見られています。
習近平氏の発言を受けて、国際政治学者の藤井厳喜氏は「中国はチベットやウイグルだけでなく、実効支配していない台湾や南シナ海、尖閣を含む東シナ海まで『核心的利益』と言い出した。これは事実上、自ら侵略国家であることを認め、『尖閣を、日本を侵略する』と公言したことになる」と語っています。(6/12 夕刊フジ「習主席、尖閣『核心的利益』と米に圧力」)
習近平氏の発言の奥には、覇権主義による明確な領土拡大の野望があり、最終的には世界帝国への構想を有していることが透けて見えます。(参照:大川隆法著『世界皇帝をめざす男 習近平の本心に迫る』幸福実現党発刊)
◆勢いを増す中国の尖閣侵攻
そうした中、15日、尖閣諸島周辺の日本の領海外側にある接続水域で、中国の海洋監視船3隻が約4時間半にわたって侵入しました。中国当局の船が尖閣周辺で確認されたのは7日連続になります。(6/15 産経「中国船3隻が尖閣周辺航行 7日連続」)
海上保安庁の巡視船が領海に近づかないよう警告すると、中国の海洋監視船から尖閣諸島について「古来、中国固有の領土であり周辺12カイリは中国の領海だ」と無線で応答がありました。
元々、尖閣諸島の領有権は日本にあることは、数々の証拠で明らかになっています。(参照:幸福実現党出版『尖閣・沖縄が日本の領土である動かぬ証拠』⇒http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=947)
歴史的にも、国際法的にも、尖閣諸島は日本固有の領土です。中国の横暴な振る舞いを断じて許すわけにはいきません。
◆米上院が中国非難決議提出
こうした事態を受け、米上院外交委のメネンデス委員長(民主)やルビオ上院議員(共和)ら超党派3議員は、中国が東シナ海や南シナ海で繰り返す威圧的な行動が周辺地域の「緊張を高めている」と非難し、対話による平和的な領有権問題の解決を促す決議案を提出しました。(6/14 産経)
決議案では、軍事挑発の具体例として、今年1月に発生した中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射や、4月の中国公船(海洋監視船)8隻による尖閣周辺の領海への侵入を例示しています。
同決議は採択されることが間違いないと見られています。やはり、今回の習近平氏の発言は、米国から見ても看過できないものがあったのでしょう。
また、ズムワルト米国務次官補代理は14日、米中首脳会談で、尖閣が議論となったことについて「われわれの政策に変更はない。(オバマ)大統領が尖閣に関する政策に変更があると示唆したことはないと思う」と述べ、尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象との立場を示しています。(6/14 産経)
◆今こそ、憲法改正!
このように、米国も中国への警戒を強めているものの、日本政府は中国の主張に無反応で、毎日のように繰り返される中国公船による尖閣侵攻に対しても強い抗議姿勢を示していません。
多くの国民は、安倍政権に対して、憲法9条を改正して国防を強化し、尖閣諸島防衛についても毅然とした態度を示すことを期待していたと思います。
しかし、実際には、安倍政権は「安全運転」に徹し、日本の侵略行為を認めた「村山談話」を踏襲し、「経済最優先」を掲げて参院選に臨もうとしています。
こうした安倍政権の姿勢は明らかに国民の期待を裏切っており、各種世論調査でも自民党支持率が徐々に低下して来ています。
安倍政権は「参議院選挙が終わるまでは動くことができない」「憲法9条改正は長期間をかけて行う」と考えているようですが、参議院選挙までの間に、国防問題、例えば、北朝鮮のミサイル問題、中国の尖閣諸島侵攻が起きたら、一体どのような対応を取るのでしょうか?
やはり、政府としては憲法9条改正を早急に行い、尖閣有事を想定して最善の備えをなすべきです。
今、必要なことは「自分の国は自分で守る」という姿勢を明確に打ち出すことです。
今回の参議院選挙において、各政党がマニフェストを掲げていますが、現時点で憲法9条改正を明確に掲げているのは、私たち幸福実現党だけです。
幸福実現党は全国47都道府県の参院選候補予定者を先頭に、「責任政党」としての気概を持って正論を訴え、早急に憲法改正を成し遂げて参ります。(文責・小鮒将人)
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