「イスラム国」人質殺害の画像が掲載 自衛隊派遣を阻むもの
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過激派組織「イスラム国」による日本人人質事件で、湯川遥菜さんとみられる男性が殺害された画像がインターネット上に掲載された。「イスラム国」は、身代金 要求の代わりに、ヨルダンで死刑判決を受けて収監されている仲間の釈放を求めてきており、日本政府は新たな対応を迫られている。
殺害の事実はまだ確定したわけではないが、家族や友人たちは非常に辛い思いをされていることだろう。
こうした状況にあっても、日本政府が次にどのような手を打つのかは見えない。新聞社襲撃事件の後、「イスラム国」に対する空爆作戦に主力空母の派遣を決めた フランス政府とは対照的に、「許しがたい暴挙」「後藤氏に危害を加えないよう、直ちに解放するよう強く要求する」といったお決まりの声明を出すのみだ。
◎攻撃されても何もしないから狙われた
日本の一部マスコミや評論家は「テロ組織を刺激してはならない」と発言。中には「日本が平和主義を捨て、国際社会の信頼を失ったためにこうした事件が起きた」という意見すらある。
だが、日本のスタンスが一向に変わらないからこうした事件が繰り返されるという見方もできる。
今回、安倍晋三首相は中東諸国を歴訪し、「イスラム国」対策として2億ドルの金銭支援を行うことを表明した。安倍首相にしてみれば、「『イスラム国』空爆作 戦に自衛隊を派遣することはできないが、人道支援という形をとってテロ撲滅に協力します」という形で、積極的平和主義をアピールしたかったのかもしれな い。しかし、「イスラム国」側からは、自分たちに敵対する国々に資金提供を行った日本は「敵国」と見える。
さらに言えば、日本は自国民が拘束されていても、自国の軍隊を派遣することすらしない。「資金援助はするが、攻撃してくることは絶対にない」となれば、より狙いやすい「敵国」となる。
人質の一人、後藤健二さんは「何か起こっても、私はシリアの人たちを恨みません。何か起こっても、責任は私自身にあります」と語っている。とはいえ、日本人 が狙われ、殺害予告をされたことは、日本への挑発であり、殺害された可能性が高まった現状は、「宣戦布告」をされたに等しい。
◎憲法9条が自国民の救出を阻んでいる
これが欧米諸国ならば、自国民を救出するための具体的な手段を発動する段階だ。
だが日本においては、憲法9条の理念に基づいて、自衛隊が自国民を救出する活動に大きな制約が課せられている。
まず、派遣に当たっては「外務大臣の依頼」「輸送の安全が確保されている」「自衛隊の受け入れに関わる当該国の同意」という前提をクリアしなくてはいけないという。輸送の安全が確保された場所ならば、そもそも自衛隊は必要ない。
さらに、安全確保のための武器が使えるのは、正当防衛と緊急避難の場合に限定されている。相手が攻撃してきてからでなければ応戦できないというのでは、危険極まりない。
2年前に起きた、アルジェリア人質事件を踏まえて自衛隊法が改正され、陸上輸送が可能になり、武器使用ができる範囲が広がったが、まだまだ現場の実態とはかけ離れている。これでは事実上、自国民の救出活動は困難と言える。
何よりも高いのは「世論」のハードルだろう。「憲法9条があるのに、他国に軍隊を派遣してよいのか」「自衛隊による武力行使につながるのではないか」という議論がまき起こることは必至だ。
やはり一刻も早く、憲法9条改正を進めなくてはならない。
日本的な「話し合い」が通じないテロ組織がうごめく国際社会においては、「金を出すから助けてくれ」というやり方は通用しない。時には具体的な武力を行使し なければ正義を守れないことがある。国家と国民を守るとはどういうことなのか、日本も本気で考えてもよいころだ。(佳)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『ムハンマドよ、パリは燃えているか。―表現の自由VS.イスラム的信仰―』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1394
幸福の科学出版 『国際政治を見る眼』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1307
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2015年1月9日付本欄 宗教への冒涜は「言論の自由」か? イスラム勢力による仏「シャルリー紙」襲撃事件
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2014年5月9日付本欄 むしろ憲法改正を アルジェリア人質事件の教訓から自衛隊法改正も不十分?
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話はそれるのですが、下線部はガイドが言わせた言葉です。後藤さんは言わされたのです。それはラッカへ同行したというガイド自身が日本のテレビ取材で言っていました。フランス人をガイドした時、拘束されてしまい。自分が非難されたので、ラッカへ行くなら自分は関係ないということを証明しておいてほしいと頼み後藤さんに言わせたと。
ただ、後藤さんも了承したようで自分の言葉のように語っているので、ある程度心から言っている面はあるようにも見える。
ただ、気になるのは後藤さんがISILに拘束された直後知人に「ガイドに裏切られた」と語ったというニュースです。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150121-00000042-mai-soci
<イスラム国拘束>後藤さん「裏切られた」トルコ知人に連絡
毎日新聞 1月21日(水)15時1分配信
イスラム過激派組織「イスラム国」とみられるメンバーに拘束されたジャーナリストの後藤健二さん(47)が昨年11月上旬、「シリアに同行したガイドに 裏切られ、武装グループに拘束された」などとトルコ在住の知人に電話で連絡していたことが、政府関係者への取材で分かった。また、別の関係者によると、後 藤さんは、一緒に拘束されている千葉市の湯川遥菜さん(42)を捜すためイスラム国支配地域へ行くと話し、出発前に「起きることの責任は自分にある」との 映像証言を残していたという。
シリアまで同行したガイドはラッカへの同行を断ったので、そのガイドがついたということでhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150121-00000066-jij-soci
後藤さん「ラッカに行く」=イスラム国の「首都」―危険性高く、ガイドも同行断る
時事通信 1月21日(水)14時9分配信
過激組織「イスラム国」に拘束されたフリージャーナリスト後藤健二さん(47)が、行方不明になる前、シリアの現地人ガイドに対し、シリア北部の「ラッ カに行く」と話していたことが21日、関係者への取材で分かった。ラッカはイスラム国が「首都」と位置付け、拘束される危険性が高いといい、このガイドは 同行を拒否したという。
中東情勢に詳しいジャーナリスト常岡浩介さん(45)によると、昨年11月上旬、知り合いから「後藤さんと連絡が付かない。消息を調べてくれないか」との依頼があった。調査を始めたところ、後藤さんは昨年10月29日に帰国する予定でシリア入りしたことが分かった。
12月12日に、後藤さんがシリアでガイドを頼んでいた現地人の男性と連絡が取れたが、男性はこの際、「お話しできない。後藤さんの身の危険がある」な どと言葉を濁した。その後、この男性に再び問い合わせると、「後藤さんはラッカに行くと言っていた。自分はガイドを断った。後藤さんは別のガイドを連れて 行った」と明かした。
消息を調べる過程で後藤さんの妻とも接触したが、明らかに取り乱した様子で「夫は海外で取材中」などと話すのみだったという。
常岡さんは「イスラム国はジャーナリストを認めない。後藤さんは慎重な人だったが、なぜ危険な場所に行ってしまったのか」と話した。
ラッカへ同行したガイドと思われる人は堂々と日本のテレビ取材を受けていたが、これは追求した方がいいと思いますけどね。このガイドは怪しい。ISILの手先ではないだろうか。
それと、「これが欧米諸国ならば、自国民を救出するための具体的な手段を発動する段階だ。」と記事にはありますが、イギリス人とアメリカ人の人質は殺害されるケースが多いらしい。しかし、ISILに対し、軍を向けるといった行動はあまり聞かれない・・・。
だからと言って日本が大人しく引っ込んでいた方がいいという論理はあまりに抑圧的すぎます。
欧米が引けているからこそ日本はだまっちゃいけない!
びしっと!はっきりと!
教導の怒りを見せないといけませんね。