「介護もトライアスロンも楽しんで」

95歳の母を介護の日々ですが、合間に走って泳いで、バイクにも乗って年数回のトライアスロン大会参加を目標に楽しんでいます。

入院生活 2/22 ICUにて

2009年02月22日 22時27分43秒 | 心臓手術体験記
2月22日(日)手術翌日ICUで

06:00 血圧112-70、体温36.2℃

08:00 朝食。3分粥でうめねり付きだ。28時間振りの食事のせいか、すごく塩辛く感じた。でも美味い。

看護師さんが来て、「尿管ストップしますよ、尿意がしたら声を掛けてくださいね」とのこと。尿管自体はそのままで、抜くのはもう少し後のようだ。 右首に入っているスワンガンツカテーテルと中心静脈ラインの管を抜きますとのこと。抜くときの痛みはなかった。

手術前の情報収集では、手術後のICUでは喉の渇きが強く、水がむしょうに飲みたくなるそうであった。しかし、私は予想どうり一切喉の渇きはなかった。これはラッキーなのか?そして、危惧していた傷跡の痛みですが、これも十分我慢ができる範囲の痛みで納まっています。この2点は私にとってとても気分を楽にしてくれました。

09:00 ICUでは一番窓側のベッドでした。窓から道路を挟んだ反対側にある南林間小学校や南林間中学校、大和西高校の校舎、病院の隣にある南林間テニススクールが見えます。この日は天気が良く、テニスコートでプレーしている人たちが見える。私も早く運動がしたいなーと思いましたよ。何しろ、1月22日に病名が判ってからは何一つ運動らしいことはしていません。その日から今日で丁度1ヶ月が経ちました。

昼間の看護師さんが来ました。来るなり、「ICUで写真を撮ったのは私よ!」と佐々木さん。「何枚か撮ったけど、すごい写真よ!大丈夫?」 「あっ!どうもありがとうございました。はい、危ないところはぼかしますから、大丈夫です。」と私。「あはは、それは大丈夫よ、ちゃんと着けてるから。結構生々しいわよ。それと、カメラは奥様に渡しておきましたからね。」とのこと。えっ!カメラは持って帰っちゃたの?

「すいません!面会の時にカメラを持ってきてくれるよう自宅に電話を入れて欲しいのですが・・・」
「はーい!、分かりました。電話入れておきますね。」と快く引き受けてくれました。でも、ICUって、とっても忙しい場所なんですよね。直ぐには電話ができる状態ではありません。暫くしてから私のベッドから見える壁に掛けてある受話器を取り上げ電話をかけていただけました。

10:15 家内が面会に来た。 持って来てくれたカメラでベッドでの写真を1枚撮ってもらう。




ICUでボケる

家内がICUに入ってきて話をした時です。 傷口は痛いけどさほどでもないし、大丈夫だよ、とか何とか話した後です。次の言葉は入院前から考えていたことです。少し大きめの声で、「痛いのは痛いけど、手術中のあの胸の骨を切られている時の痛さは一生忘れないよ。あの痛さに比べたら、今の痛さなんてたいした事ないよ。」と言ったのです。

「あはははぁ」と部屋の隅で看護師さんたちが笑ってくれました。受けた受けた、ICUで笑いを取ったぞ!

肝心の家内はベッドの横で突っ立ったまま顔が強張っています。「・・・冗談だよ。麻酔で寝てるから痛さなんて感じなかったよ。」と私。「もう・・・・」と家内。

あはは、すいませんね。


12:25 昼食。3分粥で今回はユズミソ付きでした。美味い、完食。



ICUでボケる part2

昼12時40分過ぎに2階看護部師長さんの岡本さんがICUに来てくれました。元気なところを見せようと、「明日にも退院できますよ~。」と冗談を言ってみました。さすがに師長さん、馬鹿な冗談には乗ってくれません。



13:00 尿意があったので、看護師さんを呼ぶ。看護師さんが、「尿管をするのは初めてでしたか?」と聞いてきた。以前盲腸で入院した時に経験済みだと伝えると、「その時はどうでしたか?」とまた聞いてきた。「すっごく痛かったです。」と応えると、「そうなんですよ、体の管を抜く中で、尿管が一番痛いですからね。今回は特に奥まで差し込んであるので、我慢してくださいよ。はい、息を吐いて~。」「・・・!!¿ ◎×µ¨? ▼□!!!」いやはや、痛い痛い、まいったまいった。

30日の最初の入院時に、やはりベッドの上で尿器を使ったことがあった。その時は身体を動かせない状態だったので、ベッドは平らなままで、身体も当然水平です。この状態で排尿をすることは非常に困難でした。いくら尿意があってもまったく小便がでてきません。この時は20分ぐらい頑張ってみましたが無理だったので、結局看護師さんを呼んでベッドを起こしてもらいました。なので今回は最初からベッドを起こしてもらいました。看護師さんが持ってきてくれた尿器で用を足すのですが、尿器は縦にすることはできないので、横にするしかありません。しかし、量が多くて直ぐに口元まで来てしまい溢れそうになってしまいました。尿道をきゅっと絞めてとりあえず中断し、看護師さんを呼んで新しい尿器を持ってきてもらいました。ところが、一旦止めてしまうと直ぐには出ないんですね、これが。しばらくつっこんでおいたのですが、結局出なくなってしまいました。こんな経験は初めてでした。その後1時間ぐらいしてやっとスッキリ。

14:00 血圧126-67、体温37.5℃

14:15 左腕から、点滴用の管を外す。
看護師さんが、「午後3時過ぎごろにICUから一般の病室に移りますが、電話でご家族の方をお呼びした方が良いですか?」と尋ねてきた。少し考えた後で、「来てもらいたいですね。でも、忙しいそうだったら、来なくて良いと言ってください。」と応えました。すると、看護師さんがとっても嬉しそうな、満面の笑みで私を見詰めています。それもどんどんと顔が近づいてきました。うわぁー何かな~?と不思議に思いましたが、彼女はまた直ぐに別の患者さんの方へ行ってしまいました。
その後、彼女の様子を見ていましたが、電話を掛ける様子はありません。やっぱり忙しいからね。

15:30 血圧130-73、体温37.5℃

15:45 ICUを出る時間になりました。受話器は私の見える場所にあります。結局ICUを退室するまでの間に看護師さんが電話を掛けた様子はありませんでした。ICUから出ると、そこは2階のナースステーションの前です。そこにいる看護師さん達、師長さんが、「お帰りなさい!」と笑顔で迎えてくれました。この出迎えはとっても嬉しいことでした。看護師の皆さん、改めてありがとうございました。

そして、そこには家内の姿が。207号室に移動してから、「この時間にくるように病院から電話があったの?」と聞くと、「ないわよ、朝来たときにICUを出る時間を聞いておいたのでその時間にきただけよ。」とのこと。

あー、多分麻酔の影響で私のロレツがはっきりしておらず、「(看護師さんが)忙しかったら、電話しなくてもいいですよ」という風に聞こえたんだろうな、と気が付きました。すいません!ICUはとっても忙しいところなので、自宅に電話をしてもらうなんて贅沢なことですよね。

15:50 トイレまでの歩行許可がでる。
血糖値の検査。値は167と高目だがOKとのこと。

207号室では60歳代前半のOさん、Hさん、Mさんと同室です。Oさんは佐渡から手術のためにこの病院に来ていました。同じ21日が手術日で、Oさんが午前中、私がその後、午後からの手術でした。
大和成和病院は心臓手術の実績などでも全国で有数の病院の一つです。なので、患者さんも全国から集まって来ます。家族の方々も大変だろうと思いますが、Oさんの話では病院の向かい側にある建物の2階・3階がマンションになっていて、病院側がその部屋を患者さんたちの家族用として無料で提供してくれているとのこと。家具やTV、冷蔵庫などの電気製品等、必要なものは揃っているらしい。病院から30秒の距離にそんな宿泊施設が、それも無料で使えるとはビックリです。地方からこられているご家族の方々はさぞ嬉しいことでしょう。


3階デイルームの窓から 1階は「SAKURA」という喫茶店


2・3階が宿泊施設



17:30 1人でベッドから起き、トイレへ行く。

18:20 夕食。私と同姓の女性の方が2人いて、同じ日に同姓が男女合わせて3人もいるそうです。そのため、私の食事とその女性の1人の方の食事とを取り違えたとのことで、食事到着が20分ほど遅れました。そんなこともありますよね。この時の食事でああ・・勘違いがもう一つありました。

今日のメニューは何かな~?と思いながら蓋を取ると、「おっ!今日のデザートは洋ナシじゃん!やった!」 
デザートは最後に取っておかなきゃね! 

ご飯やその他のおかずもしっかり食べて、さぁデザートだ! お箸でしっかり掴み、口へ!がぶっ! 

「うっ!カブじゃん! これ!」 ・・・メニューを取り出して見たら、カブのシーチキンサラダだって。シーチキンサラダって言ってもかぶしか入ってないじゃん!
自分の勘違いとはいえ、笑えた・・・なさけねぇー・・・

19:50 血圧143-77、体温37.5℃、酸素濃度97

昼からの熱が下がらないので、氷まくらをもらう。
ベッドで横になるが、眠れない。体外式ペースメーカーで心拍数を80回/分に設定しているせいだ。私の心拍数は、フォルター心電図で計った一日の平均値だと47回/分。就寝時の最低が38回/分だったそうだ。この数値は結構低いそうだ。トライアスロンやマラソンをしているので、スポーツ心臓になっている。一流のマラソン選手などは普段の心拍数は32回とからしい。
私の普段の安静時の38回が、今は何と倍以上の80回!頭と身体は寝ていたいのに、心臓だけがジョギングバージョンになっている!これでは寝れる訳がない。また、腸が活発に動いているからか、腹がピクピクと痙攣することもある。そして、腹に取り付けてあるドレーンと体外式ペースメーカーのリード線も違和感があってキツイ。

結局この日は一睡もできず、朝を迎えることに。


コメント (2)
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