「介護もトライアスロンも楽しんで」

95歳の母を介護の日々ですが、合間に走って泳いで、バイクにも乗って年数回のトライアスロン大会参加を目標に楽しんでいます。

入院生活 2/21 手術当日

2009年02月21日 23時09分42秒 | 心臓手術体験記
2月21日(土)

06:30 起床。今朝は部屋の電気が点くのが遅く、この時間まで横になっていた。

06:45 血圧115-65、脈拍49、体温36.1℃、体重66.4kgs

手術開始は昼12時前後。開始45分前に病室で筋肉注射されて次第にボッーとなり、手術室に入ったらすぐに気を失う様だ。気がついた時は、呼吸器を付けられたままICUに移っている時なので、手術中のことは何も分からない。心配しても始まらないので、後は奥山先生にお任せするしかない。

手術について今朝考えたことは次のことだった。

ICUでは胸の痛みと戦う様だ。また、術後の肺合併症の予防の為にしっかりと腹式・胸式の深呼吸をする様に頑張ろう。そして、口からの栄養補給が大事なので、出されたものは全て食べること。喉の渇きを強く感じるらしいが、身体の中の水分は既に十分なはずなので心配は要らないだろう。とにかく、しばらく2-3日は我慢あるのみ!
(退院後HPを作っている現在、当時の日記を読み返すと笑ってしまうが、当日はそう思って気を紛らわしていたのだ)

10:20 血圧124-76、脈拍58、体温35.7℃

荷物をまとめバッグ1ヶは病院で預かってもらうことに。ICUへは、ティッシュ・歯磨き・コップ・ハートハガー・吸い飲み・メガネケースと看護師さんにICUでの撮影をたのんだのでそのためのデジカメ。

12:45 病室に看護師さんが来て、筋肉注射をする。

13:30 看護師さんが再度病室へ。ついに、手術の時間が来たようだ。この時点では筋肉注射の影響はまったくなく、ボッーともしていない。

ストレッチャーに乗って、手術室へ。カテーテル検査の時は処置室にクラシックが流れていたが、今日は何も流れていない。青い手術着を着た麻酔医の先生が麻酔を打ちますと声を掛けてきた。何かこの部屋は麻酔を打つだけの部屋か?と思うくらい、回りに手術をする様な機械、器具などが目につかなかった。麻酔が効いた後に隣の本当の手術室へ移されるのかな?と思っていると、何か足に注射をされた様に記憶している。暫くして、身体に麻酔が入ってくるのが分かる。ズンズン、ズンズンという様な頭に響く音、こんな音楽が流れているのか?と思いつつ、なかなか意識が飛ばない。確か、「まだ意識が飛ばない」と麻酔医の先生に言ったと思う。そして、もう少し麻酔を入れますと言われた様な。そして、グワァンと何か重い感覚があって、意識が飛びそうに。「意識薄れます、後はよろしく・・・」と言った。手術室での私の記憶はここまでです。


手術室入室から退室までの時間 3時間20分
手術開始時間 14:15
手術終了時間 16:50
手術時間 2時間35分
人工心肺時間 87分
心停止時間(大動脈遮断時間) 55分
最低体温 35度
心臓からの出血量 250ml
輸血 なし
胸部切開の長さ 22cm
心臓切開の長さ 約 3cm
欠損孔の数 1ヶ
欠損孔長さ 約1cm
欠損孔閉鎖方法 Direct closure(縫合)
三尖弁形成方法 人工弁輪縫合による形成
人工弁輪製品名 エドワーズMC3人工弁輪
人工弁輪の材質 チタン・ポリエステル
人工弁輪の長さ 30mm


ICUにて

手術後はすぐにICUへ移されます。 そこではまだ体中に様々な管が繋がれたままです。私は手術前に、ICUで管に繋がれている時の写真を撮っておいて欲しい、と看護師さんに頼みカメラを預けておきました。お陰で、結構生々しい写真が手に入りました。









体に繋がれている管は次の9種類です。これらが日が経つにつれ、状態により1本づつ抜かれていきます。


管の種類        目   的
1 胃の管  麻酔の影響で胃腸の働きが弱くなります。胃の中にたまったものを出し、吐き気を防ぎます。(鼻から)

2 人工呼吸器の管 口から気管内へ入れます。麻酔がかかっている間、この管に人工呼吸器をつなげて呼吸を助けます。

3 スワンガンツカテーテル 心臓の機能を見るための管(首から)

4 中心静脈ライン 心臓の働きを助ける薬や、栄養を補給するための点滴を入れる管(首)

5 ドレーン 手術をした所からいくらか出血するため、それを外に出すための管(腹)

6 体外式ペースメーカー 心臓につなげてあり、不整脈が出たり、脈拍が少ないときに使用します。(腹)

7 点滴 抗生剤や水分を補給する点滴を入れます。(腕)

8 動脈ライン 血圧を診たり、採血のときに使います。(腕)

9 尿道留置カテーテル 尿を出すためのチューブ。正確な尿量を知るために入れます。尿は管を通して流れるので、もれる心配はありません。

上記以外に、24時間ICUやナースステーションで管理するための心電図も装着しています。


20:00 手術後初めて意識が戻った瞬間だ。とても静かに目が醒めた。ぼーっとしている感覚。看護師さんの姿が見えた。そばに来て人工呼吸器を抜きますよとささやく。指でOKサインを出した。殆ど何の感覚もなく抜けた。すぐに深呼吸をしたり、手を握って開いたり、脚を曲げ伸ばし、足首を動かしたりと、手術前に渡された手術後の簡単な体操メニューをする。動かせる所を動かしながら、あぁ・・生きてるなぁ・・・と。手足を縛られてはいなかったな、ふとそう思った。体の痛みはまったく感じない。まだ麻酔が効いているのだろう。またすぐ眠りに。朝までの間に何度が目が醒めたが、その都度手足の運動や深呼吸を繰り返した。やりながら、俺って真面目だな~、なんぞと思ったのを記憶している。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする