今日は朝8時半から11時半まで、私の住んでいる地域自治会主催でスタンドパイプ操作習熟のための訓練があり、参加してきました。
大震災など発生した場合、市の消防も3日間ぐらいは忙しすぎて機能不全に陥ると思われます。そんな時に市内各自治会が保有しているスタンドパイプを使って自治会員自らが消火活動を行うことになります。いざと言う時の為の訓練です。
大和市では各自治会連合で既に何回も合同の訓練は行っておりますが、合同訓練では人数が多すぎて実際にスタンドパイプの操作が出来るのは各自治会代表者数名だけになってしまいます。
大震災など実際に発生した場合には多くの会員の方々がこのスタンドパイプをしっかり使用できないと話になりません。
と言うことで、本日の訓練は私の住んでいる南自治会だけの訓練です。市の消防局から消防車2台とその隊員、自治会からの参加者が36名でした。今日はこの36名の参加者全員が実際にスタンドパイプを使っての操作訓練を行いました。
スタンドパイプのセットはこんなものです。
これに金属のカバーがついています。自治会の倉庫や地元の自治会では商店街のコンビニ2店舗にお願いして店舗の外に保管されていたり、合計で5セット用意されています。
セットの中身は
① スタンドパイプ 1
② ホース4本(20m x 4本)
③ ホースの先端に取り付けるノズル 1
④ 消火栓の蓋を開ける為の十字カギ 1
⑤ 放水の際に放水弁を回すためのスピンドルドライバー(おおばこねじ回し) 1
です。
訓練は近所の小さな公園内で行われましたが消火栓は実際に道路にある消火栓を使いました。
ホール内手前が吐水弁、奥が送水弁です。
消火栓の蓋はかなりの重さです。長い年月使用されていないと直ぐには開かないので最初に十字カギの反対側を溝に差し込み少し浮かせます。その後十字カギを専用の穴に差し込み一旦手前に引くように蓋をずらします。蓋の一部(十字カギの穴の反対側)は地面の枠と部品で繋がっているので十字カギを差し込んだまま蓋を地面の枠に沿って回すように動かしていきます。この際蓋を足に落とさないように十分な注意が必要です。
消防隊員の方々は安全靴を履いているので良いのですが、安全靴を履いていない一般の私達は細心の注意が必要です。
蓋が空いたら次に吐水弁にスタンドパイプを差し込みます。
持ち手の部分を持ってそのまま吐水弁に結合させます。強く押し込めば結合できます。
引っ張って抜けないか確認します。
スタンドパイプを外す場合はハンドル(写真の横に伸びている4つの小さな羽状の物)を両手でそれぞれ握れば外れます。
次にホースを結合します。
そして送水弁にスピンドルドライバー(上の写真の黒い棒状の物)を差し込みます。
スピンドルドライバーを左回りに回すと放水が始まります。
実際にはスタンドパイプを取り付ける前にスピンドルドライバーで送水弁を少し回して水がでるかどうか確認したりしました。
最初はかなり汚れた水が出てきます。
公園内にブルーシートで目標を作って実際に放水もしました。
ノズルも持つ場所が決まっていてホースを掴んではいけません。
ノズルの先端部分を回すと水量が調節できます。
実際に火災現場で消火活動を行うとなったら素人は慌ててしまいます。慌てるとスタンドパイプやホース、ノズルなど結合部分が不十分になることが多いそうです。結合不十分で放水を始めてしまうとスタンドパイプやホースが外れてしまいます。そうなると大変危険な状態になり、ホースは勝手に暴れて送水弁を締めない限り人の手ではホースを掴むことは不可能だそうです。
消火活動の訓練後は全員二手に分かれて自治会内の消火栓の場所を確認して歩きました。市から貰った防災マップには場所が記載されている消火栓が実際に行ってみたらなかった、と言う箇所が1か所ありました。実際に確認することは大変重要なことです。
概ね1ブロックに2か所ぐらいの割りで消火栓がありました。
午前中3時間の習熟訓練でしたが、参加してとても良かったです。スタンドパイプって言葉は知っていましたが、実際に使ってみて経験するとしないでは大違いです。使ったことがないのに震災時にいきなり使うなんてことはできません。
今後も同様の訓練があればまた引き続き参加していきたいと思っています。