「介護もトライアスロンも楽しんで」

95歳の母を介護の日々ですが、合間に走って泳いで、バイクにも乗って年数回のトライアスロン大会参加を目標に楽しんでいます。

入院生活 2/23 心拍数の下限を40回/分に

2009年02月23日 22時42分46秒 | 心臓手術体験記
2月23日(月)術後2日目

5:30 血液検査

6:50 昨日は髭を剃っていなかった。髭を剃るとやはりサッパリとして気持ちが良い。髪も熱いタオルで拭いた。

7:00 血圧125-89、体温36.6℃、酸素濃度96、体重67.4kgs
手術当日の体重が66.4kgsだったので、今朝の体重を見てビックリ。看護師さんの話では、点滴などで水分がかなりの量身体に入っているとのこと。点滴を抜き、何回かトイレへ行くと一気に体重は落ちるそうです。

8:00 朝食、5分粥
朝食後、看護師さんに昨晩寝られない理由を話し、ペースメーカーの拍動数を下げるか外すか何とかして欲しいと訴える。

8:25 奥山先生が病室に来てくれた。ペースメーカーの心拍数設定を上限は自分の脈に、そして下限だけ40回/分に設定しなおしてくれた。とたんに心臓が大人しくなった様な気がした。実際は心拍数70台らしくさほどの変化はない。

9:10 211号室へ移動。207号室のベッドはICUのと同じ電動で、自分の好きな様に背部分の角度を変えることが出来た。しかし、211号室は普通のベッドで、角度を変えるのは手動式だ。まあ、しょうがないですよね。徐々に普段の生活に戻るためのリハビリですからね。楽ばかりしていたら社会復帰が遅れるだけです。
211号室へは、Oさんも一緒の移動です。同室者は花屋さんのMさん、大学生の I さん。

9:20 痰を出やすくさせるための吸入10分間。これは、ICUにいる時から術後3日目まで毎日3回行います。
体温36.3℃

9:50 ペースメーカーが外される。これですっかり自分の心臓の鼓動だけだ。すっきりした。ドレーンと動脈ラインも抜かれる。

10:10 血圧156-96、ドレーンを抜いた箇所から少量の出血あり。
その後、リハビリの100M歩行を行う。心電図も特に問題ないらしく、OKとのこと。

11:10 血圧158-88、脈拍63、体温36.3℃

12:00 心エコー、レントゲン、血液検査が予定されていたが、ドレーンを抜いた箇所からの出血が若干あるため、これら検査は検査室へ行かずに全て病室のベッドの上で行う。
夜中に寝れなかったので、その後寝る。

13:10 昼食、7分粥
昼食後もひたすら寝る。

17:30 血糖値134

18:15 夕食、7分粥
今日は寝てばかりいたので、食欲がない。お粥半分、サワラの生姜焼き半分、肉じゃが(鶏肉・ジャガイモ・人参・玉ねぎ)も半分、鶏肉はパス、葱ヌタとフルーツ(キウイ)は全て食べた。

19:05 血圧114-60、脈拍72、体温36.6℃、酸素濃度97

20:30 就寝。夜中に3-4回目が醒める。トイレへ。
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入院生活 2/22 ICUにて

2009年02月22日 22時27分43秒 | 心臓手術体験記
2月22日(日)手術翌日ICUで

06:00 血圧112-70、体温36.2℃

08:00 朝食。3分粥でうめねり付きだ。28時間振りの食事のせいか、すごく塩辛く感じた。でも美味い。

看護師さんが来て、「尿管ストップしますよ、尿意がしたら声を掛けてくださいね」とのこと。尿管自体はそのままで、抜くのはもう少し後のようだ。 右首に入っているスワンガンツカテーテルと中心静脈ラインの管を抜きますとのこと。抜くときの痛みはなかった。

手術前の情報収集では、手術後のICUでは喉の渇きが強く、水がむしょうに飲みたくなるそうであった。しかし、私は予想どうり一切喉の渇きはなかった。これはラッキーなのか?そして、危惧していた傷跡の痛みですが、これも十分我慢ができる範囲の痛みで納まっています。この2点は私にとってとても気分を楽にしてくれました。

09:00 ICUでは一番窓側のベッドでした。窓から道路を挟んだ反対側にある南林間小学校や南林間中学校、大和西高校の校舎、病院の隣にある南林間テニススクールが見えます。この日は天気が良く、テニスコートでプレーしている人たちが見える。私も早く運動がしたいなーと思いましたよ。何しろ、1月22日に病名が判ってからは何一つ運動らしいことはしていません。その日から今日で丁度1ヶ月が経ちました。

昼間の看護師さんが来ました。来るなり、「ICUで写真を撮ったのは私よ!」と佐々木さん。「何枚か撮ったけど、すごい写真よ!大丈夫?」 「あっ!どうもありがとうございました。はい、危ないところはぼかしますから、大丈夫です。」と私。「あはは、それは大丈夫よ、ちゃんと着けてるから。結構生々しいわよ。それと、カメラは奥様に渡しておきましたからね。」とのこと。えっ!カメラは持って帰っちゃたの?

「すいません!面会の時にカメラを持ってきてくれるよう自宅に電話を入れて欲しいのですが・・・」
「はーい!、分かりました。電話入れておきますね。」と快く引き受けてくれました。でも、ICUって、とっても忙しい場所なんですよね。直ぐには電話ができる状態ではありません。暫くしてから私のベッドから見える壁に掛けてある受話器を取り上げ電話をかけていただけました。

10:15 家内が面会に来た。 持って来てくれたカメラでベッドでの写真を1枚撮ってもらう。




ICUでボケる

家内がICUに入ってきて話をした時です。 傷口は痛いけどさほどでもないし、大丈夫だよ、とか何とか話した後です。次の言葉は入院前から考えていたことです。少し大きめの声で、「痛いのは痛いけど、手術中のあの胸の骨を切られている時の痛さは一生忘れないよ。あの痛さに比べたら、今の痛さなんてたいした事ないよ。」と言ったのです。

「あはははぁ」と部屋の隅で看護師さんたちが笑ってくれました。受けた受けた、ICUで笑いを取ったぞ!

肝心の家内はベッドの横で突っ立ったまま顔が強張っています。「・・・冗談だよ。麻酔で寝てるから痛さなんて感じなかったよ。」と私。「もう・・・・」と家内。

あはは、すいませんね。


12:25 昼食。3分粥で今回はユズミソ付きでした。美味い、完食。



ICUでボケる part2

昼12時40分過ぎに2階看護部師長さんの岡本さんがICUに来てくれました。元気なところを見せようと、「明日にも退院できますよ~。」と冗談を言ってみました。さすがに師長さん、馬鹿な冗談には乗ってくれません。



13:00 尿意があったので、看護師さんを呼ぶ。看護師さんが、「尿管をするのは初めてでしたか?」と聞いてきた。以前盲腸で入院した時に経験済みだと伝えると、「その時はどうでしたか?」とまた聞いてきた。「すっごく痛かったです。」と応えると、「そうなんですよ、体の管を抜く中で、尿管が一番痛いですからね。今回は特に奥まで差し込んであるので、我慢してくださいよ。はい、息を吐いて~。」「・・・!!¿ ◎×µ¨? ▼□!!!」いやはや、痛い痛い、まいったまいった。

30日の最初の入院時に、やはりベッドの上で尿器を使ったことがあった。その時は身体を動かせない状態だったので、ベッドは平らなままで、身体も当然水平です。この状態で排尿をすることは非常に困難でした。いくら尿意があってもまったく小便がでてきません。この時は20分ぐらい頑張ってみましたが無理だったので、結局看護師さんを呼んでベッドを起こしてもらいました。なので今回は最初からベッドを起こしてもらいました。看護師さんが持ってきてくれた尿器で用を足すのですが、尿器は縦にすることはできないので、横にするしかありません。しかし、量が多くて直ぐに口元まで来てしまい溢れそうになってしまいました。尿道をきゅっと絞めてとりあえず中断し、看護師さんを呼んで新しい尿器を持ってきてもらいました。ところが、一旦止めてしまうと直ぐには出ないんですね、これが。しばらくつっこんでおいたのですが、結局出なくなってしまいました。こんな経験は初めてでした。その後1時間ぐらいしてやっとスッキリ。

14:00 血圧126-67、体温37.5℃

14:15 左腕から、点滴用の管を外す。
看護師さんが、「午後3時過ぎごろにICUから一般の病室に移りますが、電話でご家族の方をお呼びした方が良いですか?」と尋ねてきた。少し考えた後で、「来てもらいたいですね。でも、忙しいそうだったら、来なくて良いと言ってください。」と応えました。すると、看護師さんがとっても嬉しそうな、満面の笑みで私を見詰めています。それもどんどんと顔が近づいてきました。うわぁー何かな~?と不思議に思いましたが、彼女はまた直ぐに別の患者さんの方へ行ってしまいました。
その後、彼女の様子を見ていましたが、電話を掛ける様子はありません。やっぱり忙しいからね。

15:30 血圧130-73、体温37.5℃

15:45 ICUを出る時間になりました。受話器は私の見える場所にあります。結局ICUを退室するまでの間に看護師さんが電話を掛けた様子はありませんでした。ICUから出ると、そこは2階のナースステーションの前です。そこにいる看護師さん達、師長さんが、「お帰りなさい!」と笑顔で迎えてくれました。この出迎えはとっても嬉しいことでした。看護師の皆さん、改めてありがとうございました。

そして、そこには家内の姿が。207号室に移動してから、「この時間にくるように病院から電話があったの?」と聞くと、「ないわよ、朝来たときにICUを出る時間を聞いておいたのでその時間にきただけよ。」とのこと。

あー、多分麻酔の影響で私のロレツがはっきりしておらず、「(看護師さんが)忙しかったら、電話しなくてもいいですよ」という風に聞こえたんだろうな、と気が付きました。すいません!ICUはとっても忙しいところなので、自宅に電話をしてもらうなんて贅沢なことですよね。

15:50 トイレまでの歩行許可がでる。
血糖値の検査。値は167と高目だがOKとのこと。

207号室では60歳代前半のOさん、Hさん、Mさんと同室です。Oさんは佐渡から手術のためにこの病院に来ていました。同じ21日が手術日で、Oさんが午前中、私がその後、午後からの手術でした。
大和成和病院は心臓手術の実績などでも全国で有数の病院の一つです。なので、患者さんも全国から集まって来ます。家族の方々も大変だろうと思いますが、Oさんの話では病院の向かい側にある建物の2階・3階がマンションになっていて、病院側がその部屋を患者さんたちの家族用として無料で提供してくれているとのこと。家具やTV、冷蔵庫などの電気製品等、必要なものは揃っているらしい。病院から30秒の距離にそんな宿泊施設が、それも無料で使えるとはビックリです。地方からこられているご家族の方々はさぞ嬉しいことでしょう。


3階デイルームの窓から 1階は「SAKURA」という喫茶店


2・3階が宿泊施設



17:30 1人でベッドから起き、トイレへ行く。

18:20 夕食。私と同姓の女性の方が2人いて、同じ日に同姓が男女合わせて3人もいるそうです。そのため、私の食事とその女性の1人の方の食事とを取り違えたとのことで、食事到着が20分ほど遅れました。そんなこともありますよね。この時の食事でああ・・勘違いがもう一つありました。

今日のメニューは何かな~?と思いながら蓋を取ると、「おっ!今日のデザートは洋ナシじゃん!やった!」 
デザートは最後に取っておかなきゃね! 

ご飯やその他のおかずもしっかり食べて、さぁデザートだ! お箸でしっかり掴み、口へ!がぶっ! 

「うっ!カブじゃん! これ!」 ・・・メニューを取り出して見たら、カブのシーチキンサラダだって。シーチキンサラダって言ってもかぶしか入ってないじゃん!
自分の勘違いとはいえ、笑えた・・・なさけねぇー・・・

19:50 血圧143-77、体温37.5℃、酸素濃度97

昼からの熱が下がらないので、氷まくらをもらう。
ベッドで横になるが、眠れない。体外式ペースメーカーで心拍数を80回/分に設定しているせいだ。私の心拍数は、フォルター心電図で計った一日の平均値だと47回/分。就寝時の最低が38回/分だったそうだ。この数値は結構低いそうだ。トライアスロンやマラソンをしているので、スポーツ心臓になっている。一流のマラソン選手などは普段の心拍数は32回とからしい。
私の普段の安静時の38回が、今は何と倍以上の80回!頭と身体は寝ていたいのに、心臓だけがジョギングバージョンになっている!これでは寝れる訳がない。また、腸が活発に動いているからか、腹がピクピクと痙攣することもある。そして、腹に取り付けてあるドレーンと体外式ペースメーカーのリード線も違和感があってキツイ。

結局この日は一睡もできず、朝を迎えることに。


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入院生活 2/21 手術当日

2009年02月21日 23時09分42秒 | 心臓手術体験記
2月21日(土)

06:30 起床。今朝は部屋の電気が点くのが遅く、この時間まで横になっていた。

06:45 血圧115-65、脈拍49、体温36.1℃、体重66.4kgs

手術開始は昼12時前後。開始45分前に病室で筋肉注射されて次第にボッーとなり、手術室に入ったらすぐに気を失う様だ。気がついた時は、呼吸器を付けられたままICUに移っている時なので、手術中のことは何も分からない。心配しても始まらないので、後は奥山先生にお任せするしかない。

手術について今朝考えたことは次のことだった。

ICUでは胸の痛みと戦う様だ。また、術後の肺合併症の予防の為にしっかりと腹式・胸式の深呼吸をする様に頑張ろう。そして、口からの栄養補給が大事なので、出されたものは全て食べること。喉の渇きを強く感じるらしいが、身体の中の水分は既に十分なはずなので心配は要らないだろう。とにかく、しばらく2-3日は我慢あるのみ!
(退院後HPを作っている現在、当時の日記を読み返すと笑ってしまうが、当日はそう思って気を紛らわしていたのだ)

10:20 血圧124-76、脈拍58、体温35.7℃

荷物をまとめバッグ1ヶは病院で預かってもらうことに。ICUへは、ティッシュ・歯磨き・コップ・ハートハガー・吸い飲み・メガネケースと看護師さんにICUでの撮影をたのんだのでそのためのデジカメ。

12:45 病室に看護師さんが来て、筋肉注射をする。

13:30 看護師さんが再度病室へ。ついに、手術の時間が来たようだ。この時点では筋肉注射の影響はまったくなく、ボッーともしていない。

ストレッチャーに乗って、手術室へ。カテーテル検査の時は処置室にクラシックが流れていたが、今日は何も流れていない。青い手術着を着た麻酔医の先生が麻酔を打ちますと声を掛けてきた。何かこの部屋は麻酔を打つだけの部屋か?と思うくらい、回りに手術をする様な機械、器具などが目につかなかった。麻酔が効いた後に隣の本当の手術室へ移されるのかな?と思っていると、何か足に注射をされた様に記憶している。暫くして、身体に麻酔が入ってくるのが分かる。ズンズン、ズンズンという様な頭に響く音、こんな音楽が流れているのか?と思いつつ、なかなか意識が飛ばない。確か、「まだ意識が飛ばない」と麻酔医の先生に言ったと思う。そして、もう少し麻酔を入れますと言われた様な。そして、グワァンと何か重い感覚があって、意識が飛びそうに。「意識薄れます、後はよろしく・・・」と言った。手術室での私の記憶はここまでです。


手術室入室から退室までの時間 3時間20分
手術開始時間 14:15
手術終了時間 16:50
手術時間 2時間35分
人工心肺時間 87分
心停止時間(大動脈遮断時間) 55分
最低体温 35度
心臓からの出血量 250ml
輸血 なし
胸部切開の長さ 22cm
心臓切開の長さ 約 3cm
欠損孔の数 1ヶ
欠損孔長さ 約1cm
欠損孔閉鎖方法 Direct closure(縫合)
三尖弁形成方法 人工弁輪縫合による形成
人工弁輪製品名 エドワーズMC3人工弁輪
人工弁輪の材質 チタン・ポリエステル
人工弁輪の長さ 30mm


ICUにて

手術後はすぐにICUへ移されます。 そこではまだ体中に様々な管が繋がれたままです。私は手術前に、ICUで管に繋がれている時の写真を撮っておいて欲しい、と看護師さんに頼みカメラを預けておきました。お陰で、結構生々しい写真が手に入りました。









体に繋がれている管は次の9種類です。これらが日が経つにつれ、状態により1本づつ抜かれていきます。


管の種類        目   的
1 胃の管  麻酔の影響で胃腸の働きが弱くなります。胃の中にたまったものを出し、吐き気を防ぎます。(鼻から)

2 人工呼吸器の管 口から気管内へ入れます。麻酔がかかっている間、この管に人工呼吸器をつなげて呼吸を助けます。

3 スワンガンツカテーテル 心臓の機能を見るための管(首から)

4 中心静脈ライン 心臓の働きを助ける薬や、栄養を補給するための点滴を入れる管(首)

5 ドレーン 手術をした所からいくらか出血するため、それを外に出すための管(腹)

6 体外式ペースメーカー 心臓につなげてあり、不整脈が出たり、脈拍が少ないときに使用します。(腹)

7 点滴 抗生剤や水分を補給する点滴を入れます。(腕)

8 動脈ライン 血圧を診たり、採血のときに使います。(腕)

9 尿道留置カテーテル 尿を出すためのチューブ。正確な尿量を知るために入れます。尿は管を通して流れるので、もれる心配はありません。

上記以外に、24時間ICUやナースステーションで管理するための心電図も装着しています。


20:00 手術後初めて意識が戻った瞬間だ。とても静かに目が醒めた。ぼーっとしている感覚。看護師さんの姿が見えた。そばに来て人工呼吸器を抜きますよとささやく。指でOKサインを出した。殆ど何の感覚もなく抜けた。すぐに深呼吸をしたり、手を握って開いたり、脚を曲げ伸ばし、足首を動かしたりと、手術前に渡された手術後の簡単な体操メニューをする。動かせる所を動かしながら、あぁ・・生きてるなぁ・・・と。手足を縛られてはいなかったな、ふとそう思った。体の痛みはまったく感じない。まだ麻酔が効いているのだろう。またすぐ眠りに。朝までの間に何度が目が醒めたが、その都度手足の運動や深呼吸を繰り返した。やりながら、俺って真面目だな~、なんぞと思ったのを記憶している。
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入院生活 2/20 手術前日

2009年02月20日 23時56分42秒 | 心臓手術体験記
2月20日(金)
 
07:10 血圧113-73、脈拍46、体温36.1℃、体重66.9kgs

まだ少し頭痛は残っているが、外の空気に当たっていないからだろう。今日は病院内を出来るだけ歩こう。

12:00 午前中病院内をウロウロ。お陰で頭痛も薄れてきた。血圧120-91、脈拍58、体温36.4℃

12:15 昼食。

14:00 剃毛。
看護師さんが2人で来た。冗談じゃない、自分でやりますと申告。
ベッドの脇に素っ裸で立って、バリカンで全身の毛を剃る。大事な箇所にバリカンを強く当てすぎた様で、バリカンの跡が付いて少し出血してしまった。立ったままなので脚の後ろ側が剃りづらく、ここだけ看護師さんにお願いした。

14:40 ICUの看護師の内藤さんより手術後ICU内での説明があった。
若い人程胸の筋肉があるので、傷跡の痛みは強いとのこと。私は若いから痛いってこと?それとも年寄りだから大丈夫よってこと?どっちの意味で言っているの?
人工呼吸器は目が醒めてから抜くそうです。無意識に人工呼吸器を外す人がいるので手足はベッドに縛られているとのことです。

ICU内で沢山の管に繋がれているままの写真を撮っておいて欲しいとお願いしたら、OKとのことでデジカメを預ける。

16:30 剃毛後15:20から風呂場のシャワーを使って身体を綺麗に洗わなければならなかったのですが、電話であっちこっちに連絡を取っている間にそのことをすっかり忘れていた。病室に戻ったところで看護師さんに「シャワーは済んだの?」と聞かれ、大慌てで風呂場へ。いやはや。


16:45 病室に戻ると、麻酔医の先生が来て麻酔についての説明。

17:10 奥山医師より検査結果と手術方法などの説明。
家内も同席で約1時間の説明を聞く。とても詳しく説明していただき安心感が湧く。


人間は人それぞれ性格や顔、体形が違う様に、人の臓器や血管も100人が100人とも同じなんていうことはないそうです。
多くの人は左上大静脈は心臓の上で上大静脈に繋がっているのですが、私の場合は左大静脈が心臓の右心房に直接繋がっているそうです(「左上大静脈残存」というのだそうです)。なので、人工心肺を取り付ける際に、通常は大静脈は1箇所の遮断で済むのですが、私の場合は2箇所の遮断が必要とのこと。ただ、手術前の検査でこのことが判っていれば何の心配もいらないとのこと。事前のMRI検査などがとても大切なんだというのが良く判りました。

手術の手順の説明があり、次の通り

1.開胸(胸骨正中切開)
2.人工心肺装着
3.心停止
4.欠損孔閉鎖/三尖弁形成術心拍再開
5.人工心肺離脱
6.止血
7.閉胸

手術をする上での問題点は合併症があげられます。主なものは次の通り。

1.心不全(強心剤や機械的補助が必要)
2.不整脈(心房細動 2~3割程度の確率で出る。)
3.出血(再開胸止血術あるいは輸血の可能性もある)
4.各臓器
・脳血栓、脳出血の可能性
・腎(一時透析が必要)
・肝(薬剤による肝障害)
・肺(人工呼吸器によるもの)
・感染症(肺炎、創部など)

等々の説明を時間をかけて判りやすく説明してくださいました。

手術全般でのリスクとして、手術死亡率は1~3%でまず問題ない、安心するようにとのこと。

先生からの説明を受けた上で、私自身の手術へ向けた理解・認識としては、
心房中隔欠損症自体が先天性のもので、その結果心肥大から三尖弁の閉鎖不全へと繋がった訳ですが、また症状がでてからは3-4ヶ月と短期間です。なので、この手術は事故などでの怪我と同様、単なる外科の手術で何の心配もいらないということ、です。それが正しいのかどうかは別として、色々心配したところでどうにもなりません。だから、術後はしっかりと食べて、さっさと退院しよう。私の目標はまたフルマラソンを走ることで、病院にいることではないぞ。 と強く思った次第です。


最後に下記書類にサインした。

・心臓弁手術内容説明用紙ならびに手術依頼書
・血漿分画製剤同意書(人血清アルブミン・フィブリノゲン・ハプトグロビンの使用についての同意書)
・輸血同意書
・身体内植え込み機器のトラッキング制度に関する登録についての意志決定書(三尖弁輪リングのPL法に基づくトレースを可能にするための登録をするかしないかの書類)

最後の書類については判りづらいので簡単に説明します。
手術後に万一三尖弁輪リングの製造工程や材料、その他の理由で不具合が発見された場合、トラッキング制度に登録しておけば不具合の発生した製品のロット番号、製造番号などで問題のある製品は誰が使用しているのかが判ることになっています。私はこの制度に登録いたしました。

19:50 血圧143-72、脈拍56、体温36.3℃

20:10 3階北側隅の窓から隣の南林間テニススクールのコートを見ることができます。私の長男がこのスクールに通っています。丁度今練習をしているところで、窓から息子のプレーを見ています。まさか、こんなところから息子のプレーを見ることになるなんて思いもよらないことでした。


3階の廊下窓から、これは昼間撮影したものです。



21:30 今日は眠剤が出されており、就寝。

0:00までは熟睡したが、以後は1時間おきに目が醒める。やはり、明日の手術のことで、緊張しているのか、眠りが浅い。
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入院生活 2/19

2009年02月19日 22時48分25秒 | 心臓手術体験記
2月19日(木)

04:30 トイレへ。デイルームをぶらぶら。ベッドへ戻り、横になる。

2階デイルーム



3階デイルーム



06:00 起床。

06:40 血圧109-68、脈拍44、体温35.8℃、体重67.7kgs

08:05 朝食

今日から腹にたまりにくい食事になった。他の患者さんはバナナが付いていたが私にはない。これから1週間は空腹との戦いか?そう言えば、昨日のカムバックハートさんからのメールには、「食事も最初はおいしく感じましたが、だんだん飽きてきますよ。」とのことでした。今のところはまだ美味しく感じていますが、さてどうなることでしょう・・・

09:55 血圧118-64、脈拍54、体温36・0℃

私は若いときから殆ど痰が出たことがありません。それが、3年程前から痰が出る様になっていました。働いている工場内の汚れた空気のせいで痰が出る様になったのだろうと考えています。殆ど毎日、朝昼晩と時間に関係なく出ています。それが、ここ大和成和病院に検査入院した30日、入院した途端にその痰が出なくなってしまいました。再入院する前の2月1日から16日まではまた普段通り痰は出ていましたが、今回の入院でも思った通り痰は出なくなりました。これは多分、病院内の空気が綺麗だからだろうと思います。

10:30 1階処置室でフォルター心電図を外す。

10:40 予約していた風呂に入る。

予約の方法は、ナースステーションに予約を書き込む表が置いてあり、各自が空いている時間帯に記名する仕組みになっています。入院当日は予約でいっぱい。昨日はフォルター心電図を付けたので風呂に入れず、久し振りのお風呂だった。

大和成和病院のお風呂は1人で入るにはとても広い。湯船も広く快適。補助の必要な人もいるだろうから、それで広い造りなのだろう。明日も午前中に入ろう。


12:10 昼食。

14:20 普段あまり読書をしていないのに、入院したとたん読書三昧。そのせいか午後になると今日もまた頭痛。その後鎮痛剤をもらい服用。

病室の個人用TVを見るためのカードとイヤフォンを購入。カードは各階のデイルームに、イヤフォンは1階売店で購入できます。
さて、TVでも見るか。

18:10 夕食。

19:10 血圧120-75、脈拍48、体温36・3℃

21:30 就寝。
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