大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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なんじゃもんじゃ物語208

2007-09-04 17:59:47 | _2-19 港への道
 お頭とベンケーがバイクから降り、白い人影に向かって歩き始めました。
エッチソンが言いました。

「 さすが、お頭、話が分かる。
 白い奴も気になるけど、順番に行きまひょ。
 わいは、この話は知りまへんにゃ。
 ほな、続けてんか。」

エッチソンに言われて、たまちゃんの話が再開されました。

「 それで、部屋のドアがゆっくり開いて、看護婦さんが入って来たんです。
 ワゴンは、廊下に置いたままです。
 私、もう、怖くって・・。
  でも、怖いもの見たさってあるでしょう。
 布団を少しずらせて、そ~っと見たんですよ。
 看護婦さんの顔は、暗くってよく見えないんです。
 入って来て、空いている向かいのベッドを通過して、その隣のベッドの方に行っ
 たんですよ。
 そして、屈みこんで、寝ている子供の顔を見ているんです。
 それで、聞き取れないくらい小さな声で、何かをその子に言いました。
 子供は寝ているので、無反応でした。
  次に、看護婦さんは隣のベッドに移動しました。
 そして、また、屈みこんで、寝ている子供の顔を見ているんです。
 それで、先程と同じように、聞き取れないくらい小さな声で、何かをその子に言
 いました。
 子供は寝ているので、やはり、無反応でした。
 順番に時計と反対周りに、同じ事を繰り返すんです。



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